写真:泉 グルン
地図を見るこのあたりは黒潮が流れ込み、回遊魚の宝庫であるため、豊富なエサを求めてイルカやクジラがやってきます。毎年3月〜11月頃まで、悪天候をのぞいて連日、ホエールウォッチングツアーが催行されています。
チケットは鳥石港にあるツーリストセンター(旅客中心)で購入します。ここでは数社がツアーを行っていて、ホエールウォッチングツアーのほかに無人島の上陸ツアーや遊覧ツアーなどもあります。
乗客を乗せたクルーザーは、まず沖合10kmのところに浮かぶ亀山島を目指して出航します。この島は、世界でも珍しい海底温泉が湧く火山島で、船上からも温泉が湧き出ている様子を見ることができます。パールブルーの色味をおびた海面がポコポコと泡立ち、硫黄のような匂いがあたりにただよっています。
亀山島を一周したら、いよいよイルカやクジラを探しに行きます。
写真:泉 グルン
地図を見る周辺の海域にはイルカ・クジラあわせて17種類が生息しています。彼らがどこにいるのか、船長は他の遊覧船や調査船と絶えず情報交換しているため、探し当てる確率は8割以上といいます。つまり、乗客は8割もの確率で見れるのです。
もっとも多く見られるのがハシナガイルカです。別名「海のバレリーナ」とも呼ばれ、時おりクルーズ船の目の前で大きなジャンプを披露してくれる、愛嬌のあるイルカです。
クジラではオキゴンドウがよく目撃されます。比較的小型な種なので一見、イルカと区別がつかないかもしれません。オキゴンドウは色が漆黒のように黒く、背びれも大きめで立派です。
船はイルカやクジラの群れを見つけると、ゆっくりと近づいてから停止します。イルカは、こうした観光船に慣れているのか、自分達から船に近づいてきて愛らしい姿を見せてくれたりします。
写真:泉 グルン
地図を見る鳥石港発着のホエールウォッチングツアーは、各社とも早朝から午後2時頃まで1日数回、催行しています。料金は大人が1200元(約4,400円)前後、子供が800元(約3,000円)前後です。搭乗の際に身分証を求められることもあるので、パスポートを持参しましょう。
ホエールウォッチングツアーの所要時間は約2時間30分ですが、状況によって港に戻る時間が遅れる場合もあるため、時間には余裕をもって参加しましょう。また、急な荒波で船酔いすることもありますので、乗船1時間〜30分前までに酔い止め薬を服用しておくと安心です。
港では個人事業者がツアーを行なっていることもありますが、「ホエールウォッチング証票」を持っている業者かどうか確かめましょう。これは国の定めた制度で、イルカやクジラの生態を壊さない航行法を行ない、良質なサービスを提供する業者だけに認定されています。
写真:泉 グルン
地図を見る鳥石港のとなりに変わったモダン建築の建物があります。これは蘭陽(ランヤン)博物館で、宜蘭県の自然や文化、歴史などを紹介しています。内部も変わった造りなので、時間があればぜひ立ち寄ってみましょう。
地上4階建ての建物の外壁と天井は台湾産の石板とアルミやガラスでできていて、中の吹き抜け部分は1階から最上階までガラス張りになっています。驚くのはその視覚効果で、吹き抜け空間にいると、まっすぐに立っているはずなのにドアや通路などが斜めに傾いて見えるのです。石板や枠を斜めに取り付けて、目の錯覚効果を引き出しています。
展示はオブジェが中心で、少数民族や農村の暮らしを体感できるように工夫されています。館内には、宜蘭出身アーティストの作品を販売するミュージアムショップのほかに、開放感あふれるカフェもあります。
入館料は大人100元(約370円)で、日本語の音声ガイドも100元で貸し出しをしています。
■営業時間:9:00〜17:00(入場は16:30迄)、水曜定休
鳥石港へは、台北市内のMRT園山駅や南港駅から直行の國光客運バスが運行されています。渋滞がなければ約1時間20分で到着します。鉄道の場合は、台北駅から最寄りの頭城(トウチェン)駅まで自強号で約1時間20分、頭城駅から港へは徒歩で約25分、タクシーやバスも利用できます。
「台湾三大漁港」のひとつと言われる鳥石港には、大きな魚市場(鳥石港魚貨直銷中心)があり、そこで魚介を買って近くのレストランで調理してもらうことができます。新鮮なので刺身も美味!ホエールウォッチングのあとは、ぜひおいしい海鮮料理を楽しんでください。
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(2024/10/15更新)
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