写真:東郷 カオル
地図を見る加島屋について説明するにあたって登場する「堂島米会所」は、1730年に大坂堂島に開設された米の取引所のことです。当時の大阪には全国から年貢米が集まり、米会所では「米切手」が売買されていました。今でも「世界初の先物取引所」として、堂島・淀屋橋界隈の先物取引の会社や証券会社に勤めるビジネスマンの間では知らない人はいないほど有名。特別展示では唐津藩の米切手も展示されています。
派手な観光スポットではありません。正しい場所が載っているサイトがなかなかありませんので行かれる際はご注意ください。違う場所にナビされる場合があります。目印はANAクラウンプラザホテル大阪の目の前に架かる中之島ガーデンブリッジ。橋のたもとを探してみてください。ひっそりと石碑が建っています。
写真:東郷 カオル
地図を見る1993年に竣工した大同生命大阪本社ビル(写真)は、ヴォーリズが設計した旧本社ビルを建て替えたもので、旧ビルの様式を受け継いだ美しい姿。浅子はヴォーリズと親交があり、ヴォーリズの結婚にも深く関与しています。
こちらの2階メモリアルホールで、「大同生命の源流“加島屋と広岡浅子”」特別展示が開催されています。入館料は無料。大同生命では2012年から創業110周年記念特別展示を開催しており、4年目となる今年は広岡浅子に関する展示を増やして公開中です。
写真:東郷 カオル
地図を見る加島屋は、先ほどご紹介した堂島米会所と大名貸しビジネスで栄えた大坂屈指の両替商。浅子はこの加島屋に17才で嫁ぎ、傾いていく嫁ぎ先の商売に腕を振るいます。女性ながらに炭鉱事業に乗り出し、懐に護身用のピストルを入れて鉱山に入ったと言われています。この辺りがドラマでどのように描かれるか楽しみですね。
メモリアルホールの展示室の入口横には、浅子の生涯をわかりやすくドラマ化したビデオが上映されています。先に見るか、後に見るかは自由ですが、先に見た方がわかりやすいかもしれません。より深く浅子の生涯を知るなら、展示→ビデオ→再び展示もおすすめです。
展示室には、近藤と土方連名の新選組借用書や浅子直筆の書簡など、貴重な資料が並びます。ヴォーリズの結婚に関する資料も出口付近のパネルと書籍で詳しく知ることができます。
写真:東郷 カオル
地図を見る大同生命大阪本社ビルは1993年に竣工したと申し上げました。当時のヴォーリズ建築はもう見られないのか…と残念に思われた方もいるかもしれませんが、ヴォーリズとゆかりのある大同生命は、当時の外壁を大事に保存しています。それがこちら。現在はスタバ側の壁として保存されています。
また、一部はメモリアルホール内に保存されていますので、展示内容だけではなく壁面のトレーサリーやテラコッタの柱と装飾、大理石の床などじっくりと見学してください。
朝ドラのヒロインのモデルということでようやく知られるようになりましたが、広岡浅子という名をご存知だった方は少ないのではないでしょうか。知れば知るほど魅力的な人物で、ここまでのハンサムウーマンは現代でもそうお目にかかれません。
ドラマを楽しむために、モデルとなった加島屋と広岡浅子を深く知ってみませんか。浅子のドラマチックな生き方が、ドラマでどのように描かれるか楽しみになること間違いなしです。
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この記事を書いたナビゲーター
東郷 カオル
国内外のラグジュアリーホテルを中心に、オトナ女子のおひとりさま旅、女子旅を提案。"癒し系"ではなく、私自身の"癒されたい系"の目線から、忙しく毎日をがんばる女性…
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