あなたの知らない京都を一望!天空の寺院・京都西山「三鈷寺」

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あなたの知らない京都を一望!天空の寺院・京都西山「三鈷寺」

あなたの知らない京都を一望!天空の寺院・京都西山「三鈷寺」

更新日:2015/09/15 20:11

中井 靖のプロフィール写真 中井 靖 お遍路ナビゲーター

江戸時代の書物「都名所図会」に“二大仏七城俯瞰(ふかん)の地”と書かれいる三鈷寺は、境内から京都盆地や奈良の大仏、そして大阪城まで一望できることから“天空の名所”とも紹介されています。
時代は平成になり、京都観光と言えば東山や北山、嵐山が脚光を浴びていますが、三鈷寺のある西山は、江戸時代の都人が愛した風景が今も変わらず広がる場所だったのです。
今回はあなたの知らない天空の寺院にチェック・イン!

二つのお堂が連なる本堂は必見!

二つのお堂が連なる本堂は必見!

写真:中井 靖

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三鈷(さんこ)寺の寺名の由来は、お寺の背後にある山の形が弘法大師空海の伝説で知られる仏具「三鈷杵」に似ているからとされます。しかしお寺は真言宗ではなく、四宗(天台、真言、律、浄土)兼学の西山宗本山です。鎌倉〜室町時代は背後の山全体に伽藍が整備される大寺院でしたが、応仁の乱により建物はすべて焼失。時の権力者であった公家・三条西実隆公の尽力により復興し、その姿が江戸時代の「都名所図会」に記されたと伝わります。そして天保年間に山上にあった本堂が現在地に移転され、今に至っています。

お寺の注目は二つのお堂が連なる本堂。
この道場を発展させた四祖・西山(せいざん)上人(證空)と弟子の宇都宮頼綱(実信房蓮生)を祀る華台廟と、ご本尊をお祀りする本堂が一体となっている二連式の珍しい建物です。外から見る限りでは普通の建物のように感じますが、実は中が「すごい!」のです。ぜひ拝観料を払い、時間を掛けて住職から説明を受けましょう。

写真は山門。境内の奥が少しだけ見えますが、その先にはここでしか見られない絶景が待っています。でも焦らないでまず本堂の中に入ってみましょう!

本堂の中心には見事な金色不動明王が!

本堂の中心には見事な金色不動明王が!

写真:中井 靖

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お寺ではまず本堂にお参りすることが大事です。
入り口から入ると一番奥に本堂があります。
元々の三鈷寺のご本尊は佛眼曼陀羅。しかし現在は奈良国立博物館に寄託中であり、天保年間に山上から降りてきた際に当時のお前立ちであった金色不動明王を現在の本尊としています(写真中央)。ご本尊は心願成就の霊験あらたかなので、心を落ち着けてしっかりお参りをしましょう。
さてご本尊の両脇にも由緒正しい仏様がいらっしゃいます。
向かって左側は、阿弥陀如来で平安時代後期の作。台座には三鈷杵がはめ込まれ、お寺のご縁を感じ取ることができます。
向かって右側は、十一面観音で同じく平安時代後期の作。十一面観音の化身と云われた西山上人が信仰した仏さまです。さらにその右側には抱き止め阿弥陀如来が鎮座。鎌倉時代初期の像でこの仏様には物語がありますが、ここから先は実際に足を運んで聞きましょう!

西山上人を祀る華台廟は荘厳かつ壮麗!

西山上人を祀る華台廟は荘厳かつ壮麗!

写真:中井 靖

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華台廟に入ると正面に西山上人坐像が祀られています。
このお堂の中に入ると空気が止まっているような不思議な感覚になり、上人の穏やかな表情を見ていると、まるで自分がお腹の中にいるような心が落ち着く空間となっています。

西山上人はそれまで北尾往生院と名乗っていた同寺を三鈷寺と改め、浄土宗西山派の派祖で浄土宗宗祖である法然上人から厚い信頼を得ていた弟子と言われています。
宝治元年(1247年)、西山上人が亡くなった後に華台廟が建てられ、現在の建物は、江戸時代中期(1746年)頃の西山国師500回忌時に建て直されたものです。

そして興味深いのは、上人の弟子となった元守護大名・宇都宮頼綱(実信房蓮生)とともに二人のお墓が坐像の下に安置されているという点です。それらのお墓は実際に近くまで行って見る事ができます。この華台廟には年間を通して、山麓にある光明寺や永観堂、誓願寺の西山派浄土の僧侶が開祖の御廟にお参りすることもあるとか。ぜひ二人とご縁を結ぶ機会にしてください。

客殿から見る景色こそ、京都随一の絶景ポイント!

客殿から見る景色こそ、京都随一の絶景ポイント!

提供元:大谷祐康(三鈷寺住職)

http://www.sankoji.com/地図を見る

客殿は本堂の向かい北側に建っています。

京都市内を一望できるのは、本堂前でも十分可能ですが、このお寺で一番の絶景ポイントは斜面に沿って建てられた客殿にあります!

京都タワーや京都御苑もちっちゃく見えます。それどころか天気の良い日には、近江富士や鈴鹿山脈まで見渡すことができるのです!そして時間帯はお昼過ぎが一番キレイな時間帯であることを忘れてはいけません。
なお拝観料を払えば客殿はそのまま入ることが可能。さらに住職が自ら煎れる自慢の珈琲が実は常連さんにとっても人気があります(有料)。
珈琲を飲みながら自慢の景色を住職の解説付きで楽しみましょう。

写真はその絶景です。写真中央の山は比叡山でその左手が北山、右手が東山方面になります。

すばらしい眺望をお楽しみください!

すばらしい眺望をお楽しみください!

写真:中井 靖

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ここで三鈷寺住職の大谷祐康さんからメッセージを頂戴していますのでご紹介します。
なお写真の背後に見える山のカーブ部分こそが仏具の「三鈷杵」に似ているとされる場所です。

『三鈷寺は洛西西山の中腹にあり、比叡山を始めとする東山三十六峰、北山、京都市内、宇治、木津方面と京都盆地を一望することができ、江戸時代に書かれた「都名所図会」に「二大仏七城俯瞰の地」と記されているほどの眺望絶佳で、一見の価値があります。

春は霞の中、桜越しに見る京の街、夏は入道雲の下に見る京の街、秋は真っ赤に紅葉した楓越しに見る京の街、冬は雪で真っ白になる京の街と、それぞれの四季の風情が楽しめ、時の経つのも忘れる程です。本堂で仏様を拝まれ、京都盆地を一望する書院でゆっくりとされては如何でしょうか。御来山をお待ちしています。合掌』

まとめ

いかがでしたか?

絶景が楽しめる三鈷寺に行く方法は二つ。
ひとつ目は、善峯寺バス停下車、阿智坂口より徒歩12分。
ふたつ目は、善峯寺入山(拝観料500円)後、北門から徒歩2分。

海抜約360メートルに位置する三鈷寺に下(バス停)から山道を登るよりも、善峯寺北門を経由してお参りする方が便利かと思います。善峯寺と三鈷寺の開山は源算上人であることから、二つのお寺を同時にお参りすることをおススメします。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/18 訪問

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