マナーハウスとは、英国で中世以後の農村における荘園の地主の邸宅。「ローズ・オブ・ザ・マナー」も、荘園地主の邸宅として代々引き継がれたもので、現在はホテルになっています。
見どころが多いコッツウォルズですが、ローズ・オブ・ザ・マナーがあるアッパー・スローター村はレストランや商店なども無く、閑静そのもの。ローズ・オブ・ザ・マナーは、自然豊かな広大な敷地を見下ろす位置に建っています。日頃の喧噪から離れ、小鳥のさえずりと、こずえを渡る風の音に包まれた別世界にゲストを招きいれます。
ゲストを乗せた車がゲートを入ると、玄関前の小さな植え込みを回り込み停車。多くが日本で高級車と呼ばれるドイツ製車です。スーツとネクタイを着用した運転手はドライバーというよりショーファーの雰囲気です。運転手がうやうやしく開けたドアから一歩踏み出すと、グレーのスーツを着用したフロント係が玄関から飛び出してきて迎えてくれます。
チェックインはスピーディ。これらを含めあらゆるサービスの迅速さに驚かされるでしょう。
ローズオブザマナーに到着したら、広大な庭を散策してみてはいかがでしょう。玄関前から庭を眺めると、きれいに刈られた芝の向こうは一旦なだらかに下り、アイ川沿いにでます。そのアイ川の向こうはなだらかな丘(写真正面奥)で、アッパースローターからロウアースローターへのフットパスが通っています。1〜2時間の時間のある方は、フットパスも歩いてみてはいかがでしょう。ホテルに帰っても陽が高い季節は、芝生にテーブルとパラソルを出してもらいハイティーやドリンクを楽しめます。
豊かな里山の自然が溢れるコッツウォルズのアイ川には水鳥が遊んでいます。
ローズ・オブ・ザ・マナーの敷地内にもアイ川からせせらぎが引き込まれ、田園風景が広がっています。庭の散策だけでも、コッツウォルズの自然を満喫できます。
フロントから部屋に向かう際にさりげなく飾ってあるのが、一対の濃紺のプレートとやや小さめの写真立て。日本のロイヤルファミリー夫妻が昼食に訪れた際の写真です。映っているシルエットからどなたか推測できるでしょう。
ローズ・オブ・ザ・マナーのレストランはミシュラン一つ星。コッツウォルズ地産地消の野菜や食材を使ったフレッシュでヘルシーな料理が提供されます。ロイヤルファミリーなどの対応で鍛えられたホテル・スタッフのサービスからは、きりっとした気品が感じられます。
ラウンジやレストランでサービスを受けると、英語になまりのある人が多いことに気が付きます。スタッフの国籍は様々で、英国、ポーランド、フランス、ドイツ、イタリア、ラトビア、ルーマニア、オーストラリア、ポルトガル育ちの英国人も。キッチンは英国人が中心ですが、イタリア人も1名入っています。
ローズ・オブ・ザ・マナーには各国からホテルサービスを学びに来ており、さながらホテルの学校。日本人スタッフも探しているそうですが、取材時点では居ません。ローズ・オブ・ザ・マナーのホテル・スタッフはインターナショナル・チームです。
ラウンジは1階の窓側の庭を見渡すスペースに複数ありますが、いずれも落ち着いた家具と絵画に囲まれ、くつろぎの空間と時間を楽しめます。読書、軽食、ハイティー、カクテルなどをリラックスした雰囲気で楽しんでください。
部屋は30弱ありますが、景色が良い部屋ならば、美しい庭を見渡す2階の部屋がオススメ。まさにローズ・オブ・ザ・マナー(荘園の主人・貴婦人)になれます。部屋は様々なタイプがあるので、目的に合わせて選択ができます。
写真のような車でここへやって来た、荘園の主人・貴婦人になってみてはいかがでしょう。
注意点は各部屋名はコッツウォルズの地名がついており、番号ではありません。最初は迷ってしまうかもしれませんが、大丈夫!スタッフはゲストの顔と部屋名を暗記しており、瞬時に部屋に案内してくれます。それもこのホテルに宿泊する楽しみです。2Fからは可愛らしい裏庭が眺められます。
フロントやホテル・スタッフと接すれば接するほど、サービスのレベルの高さやスピードに驚くことでしょう。
一歩外へ出ると、セントピーターズ教会が見えます。コッツウォルズの魅力は何といっても散策にあります。ぶらぶら歩いてみてはいかがでしょう。
ローズ・オブ・ザ・マナーがあるアッパー・スローター村は、最寄の鉄道駅から車で20分程度必要。交通は便利ではありません。事前にコッツウォルズ観光や、マナーハウスへの足として車を確保しておくのがおススメです。
ローズ・オブ・ザ・マナーとともに、アッパー・スローターとロウアー・スローターの美しいフットパスの風景を楽しんでみてはいかがでしょう。
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