鐘楼は、ゲントの自治と繁栄のシンボルとして14世紀に建設されました。15世紀には監視塔としての役割を担い、ここに見張り役を置いてゲントの街の安全を守ってきました。現在では「ベルギーとフランスの鐘楼群」としてユネスコ文化遺産に登録されています。
ゲント旧市街の中心にありアクセスは抜群。高さ91メートルの鐘楼の美しいファサードは人々を惹きつけ、世界中の観光客が押し寄せるランドマークとなっています。
隣接するのは1425年に完成した「Lakenhalle (ラーケンホール)」呼ばれている繊維ホールです。当時は街の権力者の事務所として、また織物商人の会議所として使用されていました。現在は繊維ホールの1階が観光案内所になっているので、観光情報やマップはこちらで手に入ります。
トラム線路沿いの大通りに面するエントランスから入場し、チケットボックスで入場券を購入しましょう。ここから鐘楼内部の見学がスタートします。鐘楼は6階建てで、頂上まで登ると外の景色が見晴らせる展望台に到着します。
狭く長いらせん階段は、展望台に向かう人と展望台から降りてくる人が行き交い、すれ違うのも一苦労です。石造りの階段は滑りやすく危険でもあるので、歩きやすい靴で登ることをおすすめします。体力に自信がなければ、エレベーターを利用しましょう。
鐘楼内部には小規模ながら貴重な展示品の数々が併設されています。その中でも必見なのは、金のドラゴンという名を持つ「Gulden Draak」。これはゲントの守護獣として、鐘楼完成時に鐘楼の尖端にあしらわれていた初代オリジナルの銅製ドラゴンです。ゲント地ビールのロゴとしても使用されている「Gulden Draak」は地元の人々にとって、とても馴染みのあるマークとなっています。
現在の鐘楼の尖端には、レプリカの金色ドラゴンが風向計として設置されているので、そちらもぜひ見ておきたいところです。
16世紀に設置されたカリヨンは、現在でも美しい音色を街中に響かせています。現在の心地よいメロディーからは想像できませんが、当時のカリヨンの役目は、敵の侵入の警告や避難勧告、死刑執行を告げることでした。鐘楼内部には、当時使用していた鐘が設置されており、間近で見学することができます。
設置当初から鐘の数は徐々に増えていき、今では53の鐘で構成されています。当時は手動演奏だったカリヨンは、写真の装置で自動演奏を行うことが可能になり、時計と連動して動くことで鐘を鳴らします。カリヨンの奏でるメロディーに耳を傾ければ、まるで中世にタイムスリップしたかのような気分になりますよ。
展望台まで登ると、目を疑うような絶景が待っています。聖バーフ大聖堂や聖ヤコブ教会、市庁舎など、ゲントの観光名所ほぼ全てがこの展望台から望むことができます。
正面に見えるのは聖ニコラス教会。ここを中心に広がる歴史を感じる建築物と趣のある家々は、まるで中世から変わらない風景を見ているかのようです。
日本ではブリュッセルやアントワープと比べるとまだまだ認知度が低い街ですが、日帰りツアーでこちらに立ち寄る日本人観光客も多いはず。歴史的都市として、中世から残る建造物が保護された街並みには圧倒されます。小さな街ながら見どころいっぱいのゲント。ぜひ足を運んでみてくださいね。
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(2024/10/9更新)
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