写真:藤谷 愛
地図を見るカンタベリーでまず最初に訪れたいのは、街のどこからでもその荘厳さと巨大さに息をのんでしまう「カンタベリー大聖堂」。イギリス国教会の総本山として、地域の信者や巡礼者の礼拝に利用されている大聖堂ですが、もちろん一般の観光客にも開放されており、見学が可能です。
起源は最初の大司教、聖アウグスティヌスが布教の為にイギリスに来た、AD597年に始まります。長く続く歴史上には、国王と大司教の対立で大司教が暗殺されるなど血なまぐさい出来事もありましたが、現在ではカンタベリーで一番の観光名所となっています。なお、カンタベリー大聖堂は、この地にある、「聖オーガスティン修道院」と「聖マーティン教会」と共にユネスコの世界遺産に登録されています。
見学者の多くは、建物の中心にある「身廊」やその先にある「礼拝堂」、そしてそこに飾られているステンドグラスを見て終わり、というパターンが多いと思うのですが、ぜひ写真の「回廊」も見学していただきたい場所です。
この美しいアーチ形状を、何百年も前に石で作ったかと思うと感嘆するばかり。アーチに沿うように張られた木製の細工に、紋章が記された盾がたくさん配置されており、これが回廊の天井全てに施されています。その昔、この場所を行き交った修道士たちもこの美しい建築に心癒されたはずです。
写真:藤谷 愛
地図を見る大聖堂の裏側(北)から南にかけて続く市街壁を辿ると、最後にかつては大きな建物だったことが推測できる、屋根のない石造りの廃墟が見えてきます。これはフランスから11世紀にやってきたウィリアム征服王が「ヘイスティングスの戦い」の後に建てた、ドーバーからロンドンまでの途上にある拠点となるお城の一つでした。13世紀には拠点の役割がドーバー城に移された為、このお城は牢獄となり、17世紀には廃墟となってしまうことに。
現在は内部も見学できますが、遺跡から美しく咲いているお花も含め、「廃墟の美」を堪能できるスポットと言えます。
カンタベリーにはボートツアーを行っている会社がいくつかあります。30分程度のものから1時間程度のものまで、ルートによって料金や時間が変わります。
街の中を流れるストウ川の支流は穏やかで、写真のように中世から現存する遺跡の一部「ウエストゲート」を眺めることもできれば、市街壁の中を走る支流を辿る、徒歩では見ることのできないルートもあります。中世の遺跡やチューダー朝の建物を眺めながらのツアーは雰囲気たっぷり。午前は徒歩で、午後はボートで、といった観光プランがお薦めです。
*記事下の「MEMO」にはツアー会社のリストのページ(カンタベリー観光局・英語)へのリンクがありますので、参考にどうぞ。
写真:藤谷 愛
地図を見るイギリス人の「お化け好き」は世界でも有名で、「お化けが出る古い物件は高値」という現実もあるほど。そんなお国柄なので、大都市には必ずといっていいほど「ゴーストツアー」なるウォーキングツアーがあります。カンタベリーも同様で、ココで紹介する「タイニー・ティムズ・ティールーム(Tiny Tim’s Tearoom)」もゴーストツアーのルートの一つなのです!
このティーハウスは1600年代に建てられた古い建物で、世代を超えた人々の魂がさまよっているのか、お店のスタッフが子供の幽霊を見たことも・・・。実際にこの建物内にある部屋では、建物の修復作業の際に186枚のリネンに包まれた子供の歯や巻き毛が出てきたことがあるそうです。それらが何だったのかは未だもって謎とのこと。
ちなみに、こちらのティーハウスではスコーンとお茶のつくお手軽なクリームティーから、本格的なアフタヌーンティーまで、イギリスの伝統的なスイーツ文化も体験できますので、観光の途中でぜひお試しあれ。
カンタベリーは中世からチューダー朝のスタイルまで、「これぞイギリス!」という街並みの続く美しい場所です。
現代から少しタイムスリップして、日頃は味わうことのできない雰囲気を満喫してくださいね。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
藤谷 愛
初めまして!ビンテージ食器、古い建物、美味しいものが大好きな多業種運営者です。事業の一つ「ケレシュ雑貨部 」で扱うビンテージ雑貨の買い付けで訪れる国の美味しいものや観光スポットについて書いています。ま…
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