写真:沢木 慎太郎
地図を見るまずは、タイ北部の古都チェンマイから。優美な白い仏塔が林立する壮大な寺院「ワット・スアン・ドーク」。王家の庭園(スアン・ドーク)があった寺院で、今から約600年前に建てられました。
このお寺の本堂には、青銅の仏像が納められ、国内でも1、2位を争う大きさ。きらびやかな黄金色に目を奪われます。また、釈迦(ブッダ)の生涯を描いた、色鮮やかな本堂の壁画も必見。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る続いては舞台を世界遺産のアユタヤへ。日本の室町時代から江戸時代にかけて、およそ400年の間、タイ中部でアユタヤ王朝が栄えました。18世紀にビルマ軍が侵入し、王朝は終わりを告げましたが、今も壮大な遺跡が残り、当時の栄華をしのぶことができます。
そこで、最初にご紹介するのは、細身で、凛々しい顔立ちが印象的な黄金の大仏さま。大屋根の寺院「ウィハーン・パナン・プラ・モンコン・ボピット」の大仏さまで、像高(座高)は奈良の大仏さまよりも高い17m。ビルマ軍の攻撃に耐えて生き残り、今も大切に信仰されています。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る続いてもアユタヤから。なんとも気持ちよさそうに横たわる大きな仏さま。大草原に悠々と寝そべるお姿は、すごく楽しそうで微笑ましい。こちらの仏さまは「ワット・ローカヤー・スッター」で、“涅槃仏(ねはんぶつ)”と呼ばれています。
それにしても、すごく大きい。高さ5メートル、長さ28メートルの大きさで、写真の右下で祈りをささげる女性がすごく小さく見えます。
「ねはん」というのは、仏教の言葉で、心に迷いがなく、澄み切った気持ちのこと。横たわる大仏さまは、まさしくその気持ちでいらっしゃるのですね。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るこちらも、アユタヤから。仏さまの頭が木の根っこで覆われたことで知られる「ワット・プラ・マハータート」遺跡。巨大な仏塔があったのですが、ビルマ軍に破壊され、今は塔の土台だけが残っています。
この土台を背に、今も安らかな表情でアユタヤ王朝を見守り続けているのが、写真の仏さま。
それほど大きくはないのですが、戦争で頭を破壊された仏像が多い中で奇跡的に生き残り、なんとも穏やかで優しい顔をされています。心に優しく響き渡るものがあり、アユタヤを訪れたらぜひともご覧いただきたい仏像です。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る最後にご紹介するのは、バンコクで最も古い寺院「ワット・ポー」(涅槃寺)。タイ式マッサージの総本山で、タイで初めての大学が設けられたところです。
このお寺にあるのが、黄金に輝く巨大な釈迦涅槃仏。長さ46メートルの大きさは、奈良の大仏さまが立ち上がって寝転んでも(約29メートル)まだ大きい。
目は半開きで、片ひじをついて頭を支えています。こちらは、悟(さと)りを開いたお釈迦(しゃか)さまが永遠の眠りにつく前の姿を表したもの。また、全身を覆った金箔は人々を喜ばせる色で、迷いを除いて願いをかなえるという意味があります。
以上、いかがだったでしょうか?
タイの仏さまは、なんとも微笑ましく、とてもおおらか。どこかユニークで、おもしろい。タイに観光で来られたら、そんな仏さまに出会ってみてはいかがでしょうか?
また、チェンマイのお寺やアユタヤ遺跡、ワット・ポーについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみてください。
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この記事を書いたナビゲーター
沢木 慎太郎
恋愛小説「星の流れに 風のなかに 宇宙の掌に」(※澤 慎一の名前で制作)が電子書籍化され、作家デビューしました。紀行小説「深夜恋愛特急」も、私のひそかなブーム。
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