日本とウラジオストクへの直行便ですが、空路では現在1社だけが運航しています。
S7(シベリア)航空が日本航空との共同運航で、成田から週3便(火・木・日)でています。
片道だいたい2時間30分ほどのフライトとなります。
ちなみに時差ですが、日本時間に1時間プラスすればウラジオストク時間になります。
ウラジオストク空港は、2012年に当地で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議を機に、新ターミナルが建設されました。
空港は郊外にあるため、市中と直結する高速鉄道「アエロエクスプレス」が開通し、1日10便の割合で空港とウラジオストク駅を48分で結んでいます。
ウラジオストクへの道は空路だけではありません。
日本とウラジオストクを海路結んでいるのは、韓国船籍のDBSクルーズフェリーが所有する「イースタン・ドリーム」。
鳥取県境港を土曜の午後7時に出港し、翌日午前9時に韓国の東海(トンヘ)に入港。
5時間のトランジットののち、午後2時に東海出港。
そして月曜の午後2時にウラジオストクに到着します。
境港からの所要時間は2泊3日(42時間)と、飛行機の14倍もかかります。
境港〜ウラジオストクの運賃は最低で片道2万6000円、往復4万4000円なので、こちらは空路よりもやや割安です。
時間が許せばウラジオストクへは海路をとって欲しいものです。
到着するウラジオストク港は市内にあり、APEC直前に開通したルースキー橋を眺めながらの入港となります。
そしてターミナルは、あのシベリア鉄道も発着するウラジオストク駅に隣接。
駅のホームには切符がなくても入ることができるので、「ここからモスクワ、さらにヨーロッパまで列車で行けるんだ・・・」という感慨にどっぷり浸ることもできます。
旅情を重視する旅人には、だんぜん「イースタン・ドリーム」をオススメします!
ウラジオストク市内は坂道が多く、ちょっとサンフランシスコをほうふつとさせます。
また、そんな坂道に沿って軒を並べる建物はいずれも欧風建築。
成田空港からたった2時間半のフライトで、欧州にやってきた感覚が味わえるのです。
そんなウラジオストクの中心街は実にコンパクト。
たいていの見どころは市内に集中しており、ほぼ歩いて見回ることができます。
なんといっても、「日本から最も近い欧州」と呼ばれる街並みを見て歩くだけでも、ウラジオストク観光は充分楽しめます。
オススメの通りは歩行者天国となっているアドミラーラ・フォーキナー通り。
噴水がいくつもあることから、別名「噴水通り」と呼ばれる美しいストリートです。
通りの両側にはカフェやレストランが軒を並べ、坂を下った向こう側には海を望む、とってもおしゃれな界隈です。
噴水通りを歩けば「本当にここはロシアなの?」と思ってしまう人も少なくないでしょう。
ヨーロッパ風の建物が並ぶウラジオストクですが、荘厳なロシア正教会を見れば、「ああ、やっぱりここはロシアなんだ」と思うはず。
画像はポクロフスキー聖堂。
黄金のドームと、真っ青なドームが目にまぶしい教会です。
1902年に完成しましたが、ロシア革命で誕生したソ連によって破壊されてしまいました。
しかし、ソ連崩壊後のロシアで教会再建の動きが強まり、2007年に再建されました。
ポクロフスキー聖堂ほど大きくはありませんが、市内の海岸沿いにはアンドレイ教会があります。
こちらはグリーンとピンクでカラフルに彩られた外壁が印象的です。
いずれの教会の内部もイコンとよばれるキリスト教に関する画像で埋め尽くされ、その厳かな雰囲気に、思わずいずまいを正してしまいます。
自由に教会に入ることができますが、信仰の場ということもあり、原則的に内部の写真およびビデオ撮影は禁止。
また、男性は脱帽、女性はスカーフを貸し出されるので、これをまとわなければなりません。
ウラジオストクはグルメの町!と言ったら、ほとんどの人が意外そうな顔をするでしょう。
でも、この港町では日本料理から西洋料理まで、多様なジャンルのレストランがあり、いろんな食べ物が楽しめます。
決して数は多くありませんが、ロシア料理店もあります。
代表的なのはウラジオストク駅から近いレストラン「ノスタルギーヤ」でしょう。
ボルシチやビーフストロガノフなど伝統的な料理が手ごろな価格で味わえるはずです。
また、食べ歩きも楽しいのがウラジオストクです。
屋台にはピロシキがだいたい60ルーブル(約120円)で売られています。
ピロシキほど知られてはいませんが、実は隠れオススメ料理が、シャウルマと呼ばれる薄いパンで肉と野菜を巻いたもの。
画像のような食べ物で、値段もだいたい150ルーブル(約300円)ほどと、こちらも安い。
そして値段に比べて、かなりのボリューム!
人気のある屋台にはウラジオっ子の長い行列ができているはずなので、そこに並んでみましょう。
また、ウラジオストクはソフトクリームも美味しい町です。
夏になると市内のあちこちでソフトクリームスタンドが出現しますが、種類も豊富で、選ぶのに困ってしまうかもしれません。
そしてロシアの甘いもので忘れてならないのは、ブリヌイと呼ばれるロシア風クレープ。ハチミツや練乳をかけて食べます。
どのカフェに行っても必ずメニューにあるロシアンスイーツの定番です。
ウラジオストクに行ったら、買っておきたいお土産として挙げられるのは、やっぱり「ロシアみやげの定番中の定番」からのセレクトになります。
そのトップバッターはマトリョーシカ。
入れ子式の木製人形ですが、人気なのはロシアの国民キャラクター・チェブラーシカのもの。
変わったものとしてはロシア・ソ連の歴代指導者のマトリョーシカも面白いかも。
木製といえばホフロマ塗りという木製食器は実用的。
黒赤金というロシア伝統の色づかいで塗られたスプーンなどの食器は、実際にロシアの家庭でも日常的に用いられています。
実用的といえば、白樺細工の雑貨もおみやげに最適です。
いかにもロシア!といえるのはイコン。
ロシア正教会のなかにある売店で購入できます。
さらに、いかにもウラジオストク!!と思えるのが、軍関係のバッヂやいかにも暖かそうな軍帽でしょう。
第二次世界大戦後からソ連崩壊直後の1992年まで、ウラジオストクは軍港のため外国人はおろか許可された市民しか暮らせない「閉鎖都市」の時代がありました。
町中にはいまでも水兵の姿を多く見かけますし、古い潜水艦の記念館もあります。
そうした名残か、軍関係のおみやげも多く見かけます。
2015年の夏、ウラジオストク自由港法案が成立しました。
これによれば、同年10月12日からウラジオストク港・空港に入る外国人に対して、現地で8日間の「アライバル(到着)ビザ」が作成されることになります。
これまでロシアが遠い国と思われてきた要因には、事前に旅行日程を確定させてから、ビザを取得するなどの煩瑣な手続きがあったと思われます。
しかし、アライバルビザだけでウラジオストクに入ることが可能となれば、これまでのような面倒な手続きが一切不要となります。
これでウラジオストクは距離的にも心理的にも日本から近いロシアになります。
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(2024/10/13更新)
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