こちらは、熱海市の中心部を通る県道11号線、通称「熱函道路」を山手に向かったところにある財団法人「新技術開発財団・植物研究園」です。
この植物研究園は、園内の樹木や草花などで、生態系機能の解明を行う研究施設です。
そのため、普段は研究者や関係者しか立ち入りができない特別な施設ですが、紅葉シーズンは期間限定でこんな施設に入ることができてしまうんです。
熱海市は、温暖な気候で温泉が豊富。山と海に囲まれた風光明美な環境で、古くから政治家や実業家、文豪などに愛され別荘地として栄えていきました。この研究園もその一つで、かつては「リコー三愛グループ」の創始者の別荘でした。
別荘の名残がある庭園の広さは、約1万2270平方メートル。四季折々の木々が植えられていて、素晴らしい紅葉を見ることができます。研究園は、別荘を改修して1991年に開園。その後、紅葉を一般の方にも楽しんでもらおうと、2012年に初めて無料開放されました。21年間もの間、一般に公開されることなく、閉ざされていた庭園。
お次は、そんな気になる園内の眺めをご覧いただきます。
入園口から庭園に入ると、この様な光景が目に飛び込んできます。
朱色の橋と、赤く染まったモミジ。何とも美しい光景がおもてなしをしてくれます。
山麓の谷間を利用して庭園が造られ、約110種以上の樹木や200種以上の草花が生育されています。梅林・もみじの広場・わさび田などのゾーンもあります。
ただの庭園に見えますが、園内で生育する植物など使って研究が行われているそうで、ここが普通の庭園とは違うところ。一般の方は立ち入りができませんが、研究園付近の敷地に「テストフィールド」があって、「樹木は一定の距離を置いて育っている?」「木の根を伝って会話している?」など、ちょっと変わった研究がされているようです。
研究について知りたい方は、園内の研究棟へ行くと、研究テーマなどが書かれた資料が展示されています。案内のDVDや、研究所の方からの話が直接聞くことができ、紅葉にプラスして、植物の豆知識を得られてしまうのは、ここならではの楽しみ方!
ここは、自然の沢の水を利用した川や池があります。園内には、大・小7つの池が存在し、水と優しく調和した美しい景色が見られます。
赤く色付き始めたモミジの枝が、まるで鏡の様に池に映るのが何とも見事で、こんな光景を目にしたら思わずカメラを向けてしまいそうになりませんか?
大きな鯉が泳いでいる池もあり、優雅に泳ぐ鯉と紅葉がマッチして日本ならではの風情ある姿が見られる一押しのスポットもあるので、是非探してみて下さいね。
庭園ができて70年余りになるので、木々はとても大きく成長しています。人の背丈を遥かに凌ぐ大きさのものもあって、見上げればご覧のような眺め。
これは、もみじ広場付近で撮影したもので、まるで空に敷き詰めた絨毯のようなモミジが見られます。なので、是非一度、見上げて見るのをお忘れなく!
植物研究園に入園の際は、園内にある「研究棟」で必ず受付をしてからご見学下さい。
研究施設内なので、ゴミを散らかさない、木や草花など傷付けないなど、マナーを守って下さいね。
日本一早咲きの梅・日本一遅い紅葉で知られる「熱海梅園」の近くにあり、開放される時期は、熱海梅園で行われる「もみじまつり」開催期間と重なります。そのため、併せて訪れれば、紅葉がもっと楽しめますよ!
植物研究園は、毎年4月中旬の科学技術週間に合わせて一般公開されていますが、今回ご紹介した紅葉シーズンの一般開放の詳しい案内は、下記のMEMO【公益開発財団法人 新技術開発財団 植物研究園】よりお問い合わせ下さい。
まだまだ知名度が低い紅葉の見所なので、入園者は少ないです。しかも、入園料はかかりません! 美しい紅葉を独り占めして、贅沢気分を堪能してみては如何でしょうか?
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(2024/12/14更新)
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