写真:Hiroko Oji
地図を見るドイツの伝統的な木組みの民家が建ち並ぶゴスラーの町は、世界遺産にも登録されており、北ドイツの田舎町としてもっとも楽しめる観光地となっています。
旧市街には通りがいくつもあり、その両側に建つ民家がどれもこれも目を瞠るものばかり。伝統的な木枠を組み合わせたデザインが美しいだけでなく、その木枠に施された木彫り装飾が、細やかで彩色されているのです。そんな民家がずらりと建ち並ぶ風景は、素晴らしいの一言に尽きます。
1550年以前の中世の建物は168あり、長年の歴史を物語るかのようにたわんだり傾いてきたりしているのも頷けるところ。上にいくほど出っ張っていく建て方は、税金対策だと言います。昔は1階部分の面積に応じて税金が課せられたため、できるだけ1階部分は狭く!少しでも広いスペースを確保するために2階以上を出っ張らせたのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るひっそりとした石畳の路地沿いや町中を走る水路沿いにも、素晴らしい木組みの民家が建ち並びます。
1528年に建てられた民家を利用したメンヒェハウスは、昔は農業を営む人の家として使われていましたが、1978年から近代美術館として使われるようになったのです。マルクト教会前には、16世紀建造のブルストトゥフという歴史のある建物があります。現在はホテルとして利用されていて、窓の下や出窓に素晴らしい装飾が施されています。また、ジーメンスハウスと言って1693年に建てられたバロック様式の家も見逃せません。屋根の細工や外壁一面に施された木枠のデザインや彫刻が見応えあるもので、内部も見学可能です。
その他にも、楽器と人形博物館、ゴスラー博物館、ツヴィンガー博物館など、建物自体が見事な博物館もあるのですが、路地沿いの普通の民家そのものが、素朴な美しい木組みで目を楽しませてくれます。クリスマス時期には、窓際にクリスマス独特の装飾が取り付けられて、派手ではないけれど、ほのぼのとしたメルヘンの世界が広がります。
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の中心地はマルクト広場。広場に面して、白壁が特徴的な市庁舎が建っており、屋外階段を上った2階から広場を見下ろせます。市庁舎の向かいにあるのがグレーのスレートで鱗のように壁を敷き詰めた建物たち。その右端の建物の屋根にはグロッケンシュピールが取り付けられていて、9時から3時間おきに約15分間、鐘がメロディーを奏でます。鐘の音と共に、鉱山で働く人々のシーンを再現した人形も次々に現れるので、ぜひ見逃さないようにしてくださいね。また、市庁舎の右前に見えるのは、オレンジ色の壁の格調あるホテル・カイザーヴォルト。かつてはギルドハウスとして利用されていた建物で、2階部分の出窓に素晴らしい装飾が施されています。
広場の中央には金色に輝く帝国の鷲が、翼を広げた姿で噴水の中央に立っています。鷲はゴスラーの町のシンボルで、この噴水を中心にして放射状に石畳が敷き詰められています。本来なら広々としたスペースなのですが、クリスマス時期になると、所狭しとクリスマスマーケットの屋台が設置されます。小規模のメリーゴーランドもあり、夜になるとライトで照らされた部分が浮かび上がり、華やかになります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこの小さなゴスラーの町を繁栄させてきたのは、968年から始まったハルツ山麓の銀鉱の採掘に伴ったもので、1500年頃には鉱山が最も繁栄し、木組みが豪華に装飾されるもとになりました。
1988年まで採掘を続けていたランメルスベルク鉱山は、現在はその一部の坑道が整備され、ガイドツアーで見学できるようになっています。見学コースはいくつかに分かれていて、200年前の水車のある坑道を歩いて回るレーダー坑道コース、トロッコ列車に乗って採掘現場を見学する20世紀採掘コース、鉱石精選所コースなどが人気があります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るゴスラーのあるハルツ山地には、北ドイツで一番高い山・ブロッケン山があります。ここに、毎年4月30日から5月1日にかけて、魔女たちが冬の終わりを悪魔たちとお祝いをするために集まるという言い伝えがあるのです。ゲーテの「ファウスト」という作品の中にも描かれており、この日は「ヴァルプルギス(Walpurgis)の夜」と呼ばれています。
1530年から1657年の間に、魔女狩りで28人が犠牲になったという悲惨な過去もあった地。現在では、幸せを運んできてくれるのが魔女なのです。ハルツ地方の各地で行われるお祭り・ヴァルプルギスは、魔女に仮装した人々が楽しむ場となっています。しかし、この日だけでなく、ゴスラーの町には年中魔女がいるのです、お店の軒先の看板やお土産物となって。
いかがでしたか?豪華に装飾された木組みや素朴なデザインの民家が建ち並ぶゴスラーの町並みは、どこの路地を歩いても目を瞠るばかりです。ここにご紹介しきれなかった皇帝居城は、ドイツに現存する宮殿様式の建物の中で最も規模が大きく、特に帝国の間にある壁一面のドイツの歴史を表した壁画は必見です。
これらの見所をお得に見学するのに、心強い助っ人があるのです。その名前は、ハルツカード!ゴスラーの町だけでなく、ヴェルニゲローデ、クヴェトリンブルグ、ターレなどの周辺の町でも利用でき、博物館や美術館、城、ロープウェイやミニ観光列車にも有効です。48時間有効のものと4日間有効のもの2種類あり、4日間有効のものはブロッケン山へ行く際のハルツ狭軌鉄道にも乗車できますので、是非ご利用くださいね。
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(2024/9/14更新)
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