写真:風祭 哲哉
地図を見る宇佐のマチュピチュがあるのは、宇佐市院内町西椎屋という場所で、大分県北部の深い山間部にあります。宇佐のマチュピチュを望む展望所は国道387号沿いにあり、車を使えば宇佐の市街からは約30キロ、大分の市街からは大分自動車道経由で60キロと、比較的簡単にアクセスすることができます。
また国道387号を大分北部バスの路線バスが走っており、展望所のすぐ下に西椎屋のバス停がありますが、2015年現在、1日4往復と本数も少なく、JR宇佐駅や中津駅から直通する便がないため、院内町内にある「円座」というバス停まで行き、そこで乗り継ぎが必要となります。残念ながら公共交通機関で訪れるのはなかなか至難と言えるでしょう。
写真の西椎屋のバス停から国道をはずれ坂道を1、2分登ると、宇佐のマチュピチュの展望所が見えてきます。
写真:風祭 哲哉
地図を見る展望所に上り、目の前に広がる風景を眺めると、ここが宇佐のマチュピチュと言われるゆえんがわかってきます。
正面に尖った細長い山があり、その下に崖に張り付くように民家と棚田の石垣がならんでいて、これがあのペルーのマチュピチュの有名な写真の構図に似ているのです。
この風景を目の前にした時の感想は、人によって違うでしょう。
そっくり!と思う方もいれば、期待外れ、という方もいるかと思います。でもたいていは「あぁ、なるほどね」と感心はするのではないでしょうか?日本中、どこにでもありそうな里山風景でありながら、似たようなものは意外に少ないような気がします。また実際に目にすると、似ていようと似ていまいと、なんとなくほっこりしてしまうような不思議な風景ではあります。
写真:風祭 哲哉
地図を見る最初に宇佐のマチュピチュを発見(?)したのは、宇佐市の職員の方だったと言われています。偶然目にしたこの光景が、ペルーのマチュピチュにそっくりだということに気づき、同僚やこの西椎屋の住民に話したところ、みんなが面白がって話がどんどん膨らんでいき、地元市民の手によってこのブームが作りだされていったのです。
「マチュピチュ出現!?」と書かれた展望所の前に立つ案内板も、地元住民の有志によって整備されたもので、これが個人のブログやSNSで紹介されて、今、静かなブームを呼び起こしています。展望所の横には小さな駐車スペースが整備されましたが、噂を聞いて駆けつけてくる観光客も多く、遠く本州ナンバーの車も沢山やってきます。
写真:風祭 哲哉
地図を見るこの西椎屋の一帯は『椎屋耶馬溪』といわれる独特な地形を持つ風光明媚な場所。中央に堂々とそびえ、マチュピチュの主峰ワイナピチュをほうふつさせる円錐形の山は、地元の人から秋葉様(火伏せの神)と呼ばれているそうで、秋の紅葉シーズンには、グリーンシーズンとはまた別の素晴らしい眺めになるのです。
西椎屋の集落には、国道から坂を下って行くことができます。集落には17、8戸の民家があり、また椎屋神社の境内には樹齢1300年と言われる大銀杏があって、「幹を触ると母乳が出るようになる」と言われています。
西椎屋の対岸の山々にも、美しい棚田を持つ集落があり、展望所から眺めることができます。深い山々に囲まれた、日本の昔ながらの里山風景がここには残っています。
「なんだか少しマチュピチュな気分」
宇佐市観光協会のホームページにあるキャッチコピーがこれ。
正面切って「日本のマチュピチュ」というのはちょっと大げさだけど、ちょっと気軽な気分で見に行ってみようか。
そんなのんびりとした雰囲気が漂うのが、この宇佐のマチュピチュのいいところ。
みなさんもぜひ、ちょっとマチュピチュ気分を楽しんでみませんか?
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(2023/12/8更新)
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