写真:万葉 りえ
地図を見る高野山へは、JRやいくつもの私鉄、そして地下鉄が集まるターミナル駅大阪なんばを起点に、南海電鉄を利用するのが便利です。
南海電鉄なんば駅からの出発とすると、なんば駅➡橋本駅➡極楽橋駅➡高野山駅 という経路で天空の聖地・高野山へ至ります。
なんば〜極楽橋駅間は特急や急行が何本も走っていて大変便利。極楽橋駅から先は、後でちゃんとご紹介しますね。
この間で、橋本〜極楽橋駅は19.8kmの距離なのに高低差がなんと450mもあるという急勾配の区間。しかも曲線半径R=100の急カーブが続く山岳路線になっています。そんな曲がりくねった山間部を走るために、特急「こうや」はほかの南海線を走る特急と比べると車体長が3mも短くなっているんですよ。2015年は高野山開創1200年ということで「こうや」も絢爛豪華な特別仕様で観光客を迎えています。
今回ご紹介する「天空」は、この山岳路線・橋本〜極楽橋駅の間を走る列車。なんば駅などから急行などで乗車してきても、橋本駅で天空に乗り換えることができるのです。
写真:万葉 りえ
地図を見る紀伊山地の深い峰々の間を走る「天空」の車体は、周りの景色に溶け込む深いグリーンで、赤いラインが走ります。19.8kmの区間にトンネルの数はなんと24.一つのトンネルをぬけるたびに違った景色が現れます。
そのような景色がよく見えるように「天空」の車両は普通の車両と違って大きな窓に向かってひな壇式に座席が並べられています。まるで、映画館で映画を見るように窓外の景色を楽しめるようになっているんです。
写真:万葉 りえ
地図を見る森林の空気は、植物が出す成分で人にリフレッシュ効果などを与える「フィットンチット」をたくさん含んでいるといいます。ヒノキなどの香りをかぐとリラックスできるというのも、この「フィットンチット」の効果です。
だんだんと深い緑に包まれるようになると、窓外の神聖な空気に早く触れたいと思うこともありますね。そんな場合は展望デッキへ行ってみませんか。ここは窓ガラスがない外と一体化した空間。だから、森の匂いや風を強く感じることができます。
また、グループで乗車という場合は、向かい合って座れるコンパートメントになった座席もあるんですよ。
自然豊かな高野山だからこそ、樹上に産卵するモリアオガエルも生息しています。列車内のカーテンや座布団にはそんなモリアオガエルが柄になって隠れています。ちょっと探してみてくださいね。
写真:万葉 りえ
地図を見る途中にある駅「九度山」は富有柿の産地。「天空」の車窓からも、山の斜面に植えられた柿の木の畑を何度も見ることができます。秋には色づいた実が山々に色を添えるので、シーズンになったらお土産にするのもいいですね。
そして九度山は戦国武将真田家ゆかりの地であることも忘れてはいけません。
真田昌幸・真田幸村が閑居していた屋敷跡は、現在真田庵という寺院になっています。毎年5月5日には真田十勇士をしのぶ武者行列が行われ、遠くからもファンが集まるそうですよ。
九度山から高野下駅の間には竜王渓とよばれる渓谷があります。大きな岩の表面を、澄んだ水がなでるように下っていきます。この眺めも見逃さないように。
写真:万葉 りえ
地図を見る天空での旅は、標高535mの「極楽橋」の駅までです。ここから乗り換えて、標高867mの高野山の山上にある駅を目指して一気にケーブルカーで登ります。
ケーブルカーの前方や後方にいると、線路の急な傾きに高野山の峰々の険しさを実感しますよ。
高野山は山全体が一つの境内のようなもの。ケーブルカーで山上へと向かいながら深い木々の中に身を置いて、聖地高野山の霊気のシャワーを存分に浴びたころ終点「高野山駅」へ。
さあ、天上の聖地で弘法大師の世界をたっぷり巡ってきてください。
高野山の山上は、東西に長い形で町があります。山内ではバスの移動が便利。1日フリー乗車券は、高野山駅前のバス乗り場で購入できます。
南海電鉄の乗車券は、途中のケーブルカーへの乗り換えも含めて、なんば駅から高野山駅までの区間を購入することができます。天空の乗車は、前もって予約しておくことをお勧めします。
では、高野山へ、展望列車「天空」で『いってらっしゃい!』
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(2024/12/14更新)
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