フォーレなかかわね茶茗舘は、国道362号線から少し下ったところにある道の駅。国道沿いではなく、少し下ったところに位置する理由は、この階段を上ったところにある芝生広場から、大井川鐵道本線のSLや普通電車が走る姿を芝生広場から同じ目線で見れるようにという工夫からというもの。茶畑や緑豊かな自然が広がり、大井川鐵道本線の駿河徳山駅からは、徒歩10分程の場所に位置しています。
駐車場から道の駅の施設へ向かう階段両脇には、お茶の名産地らしく、丁寧に手入れされたお茶の木で造られた「茶」の植木がお出迎え。周囲を山々に囲まれ、日照時間が短く寒暖の差が大きい事、そして山霧や川霧の発生により旨みがグンっとアップされることが、川根茶の美味しさの秘密です。
川根本町の無垢林が使われた心落ち着く茶室で、気軽に銘茶「川根茶」体験。美味しい川根茶と季節のお茶菓子、そしてお土産に手作りのお茶の匂い袋付。しかも、施設の方がやさしく丁寧に美味しく淹れる方法をレクチャーして下さって300円!湯冷ましの器もハート型でかわいいのです。
こちらでいただける川根茶は浅蒸し茶で、お茶の色は薄くて上品な金色透明。適温・最適な抽出時間、そして最後の一滴までしっかり入れた一煎目には、茶葉から抽出されたアミノ酸やグルタミン酸といった旨み成分がぎゅっと凝縮!お茶というより、まるでお出汁を飲んでいるような不思議な感覚と川根茶の甘みや美味しさに感動。
二煎目、三煎目・・・と、温度や淹れ方などによってここまでお茶の香りや味が変化するのかという目から鱗、初めての体験をする方も多いでは!?飲み比べ体験後には、今までよりも意識してお茶と向き合おうという気持ちになることでしょう。
道の駅で本格的なお茶室があるのにも驚きですが、お茶室(写真奥の建物)から見える日本庭園がこれまた素敵です。新緑や紅葉を愛でながらゆっくりと川根茶を堪能できる風情ある日本庭園。
履いてきた靴はお茶室に入る前に脱ぎますが、お茶室の外に外履きが用意されています。ぜひお茶室から外に出て、もみじや竹林、そして鯉が優雅に泳ぐ日本庭園へ。こちらの日本庭園には、全国唯一、こちらにしかないものがあります。
庭園を散策していると、どこからともなく心地よい不思議な音。そう、音の正体は水琴窟(すいきんくつ)です。1つの蹲踞(つくばい)の地中に2基の水琴窟を持つものを「添景水琴窟」、1基の場合は「つくばい水琴窟」といい、この2つの水琴窟が合体した庭園があるのは、日本中ココだけ!
蹲踞とは、お茶室に入る前に手を清めるために設置された手水鉢(ちょうずばち)を中心とした日本庭園の添景物。手水鉢の周りに手燭石(てしょくいし)などを加え、更に和の趣を醸しだします。蹲踞の下の地中に埋められた、音を楽しむ為に設置された甕(かめ)が水琴窟。こちらの水琴窟は常滑焼で、手水鉢からしたたった水滴が甕の中にたまった水面にあたり、琴の音のような癒しの音が誕生します。
もっと音を楽しむために、手水鉢の手前にある丸い排水口に用意された竹筒をあて、反対側の穴にそっと耳をあてましょう。目を閉じて心穏やかにすれば、甕の中で響き渡る美しい音が、そっと心地よく体に沁み渡るようです。(写真は添景水琴窟)
施設入口の左側がお茶室で川根茶体験を行えますが、右側にはテーブル席があり、こちらでは川根紅茶のセットを同じく300円で楽しむことができます。川根本町産の紅茶で、香り高い川根紅茶によく合うクッキー付。
風味をしっかりと味わえるよう基本的にはストレートで提供。ろうそくの炎と共に提供される演出、訪れた人をもてなすために選ばれた洗練された調度品の数々に、施設の方の素敵なこだわりを感じずにはいられません。美味しい川根茶が育てられた環境で誕生した川根紅茶も、ぜひ味わってみて下さい。夏季限定ですが、水出しの川根紅茶でつくった、ちょっとおしゃれな大人のかき氷「グラッタケッカ」もオススメです。
ドライブ中の休憩はもちろん、銘茶セットを目的に訪れる方も多いとか。その他、1階にはイベントホール、2階には郷土資料館があり、イベントが開催されることも。また、敷地内にある地元の特産品を販売している「緑のたまてばこ」では、ご紹介した川根茶・川根紅茶をはじめ、無添加・無着色の川根茶の粉末をふんだんに練り込んだ川根茶マカロンが人気です。川根茶・川根紅茶の美味しさを体験しに、ホッと一息つきに訪れてみませんか?
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/10/15更新)
- 広告 -