写真:鮎川 キオラ
地図を見る蔵があると言うことは、そこに入れておく物資や資金があったということ。栃木市は舟運で栄えた商都。市内の中心を流れる巴波川(うずまがわ)は、思川〜利根川〜江戸川を通り江戸へと繋がっています。その航路は170kmほどで、急げば3日、通常は7日程かかるのだとか。
元和3年(1617)、徳川家康公の霊柩を久能山から日光山へ改葬した際、御用荷物などを栃木河岸に陸上げしたことにはじまります。問屋業で財を築いた豪商が川沿いに蔵を建て、また、日光東照宮へと参拝する西国の諸大名や朝廷の勅使の宿場町として人、物が集まり栄えたそうです。
写真の左右対称の石造りの蔵は、明治の豪商・横山家。右半分が麻問屋、左半分で銀行を営んでいたそうです。横山郷土館として当時を偲ばせる帳場などが再現され、居宅や庭園を公開しています。川の対岸から眺めれば、風に揺れる柳の葉と石蔵の風景が美しい。
【横山郷土館】
0282-22-0159
10:00-16:00、火曜・水曜定休日
入場料:大人500円、小学生300円
写真:鮎川 キオラ
地図を見る都心から近く、現代を思わせる広告看板や電柱などを撤去していることから、時代劇や大正、明治、昭和初期がテーマの映画やテレビのロケ地としても利用されることが多い栃木市。
巴波川沿いに建つ、黒塗りの塀に白い土蔵が映える建物は、木材問屋として栄えた塚田家。現在は、塚田歴史伝説館として利用されています。人気ドラマ「仁〜JIN〜」で、主人公が京都・鴨川河原へ船で到着するシーンや最終回の印象的なプロポーズのシーンなどは、ここで撮影されたんですよ。観光パンフレットなどでも紹介される蔵の町・栃木市の代表的な風景と言えます。この風景は、巴波川のほとりを舟に乗って川から眺めることもできます。船頭さんの話や歌をBGMに1周約20分ほどの情緒ある船旅はいかがですか。
【蔵の町遊覧船】
0282-23-2003
年末年始以外は、毎日運航。
3月から11月:10:00-16:00、12月から2月:11:00-15:00
乗船料:大人500円、小人(小学生以下)300円
乗場:幸来橋付近(塚田歴史伝説館入口近く)
【塚田歴史伝説館】
0282-24-0004
9:30-17:00、年末年始、月曜日定休。
入館料:大人700円、小人350円
写真:鮎川 キオラ
地図を見る栃木市内には、明治、大正に建てられた洋館も数多く現存しています。屋根に時計台があるこちらの洋館は、大正10年に建てられた旧栃木町役場となります。現在も栃木市市役所別館として現役で活躍しています。
市役所がお休みとなる週末や祝日は、併設する市役所駐車場が観光客に無料開放されます。車でお越しの方はこちらを利用してみてはいかがでしょうか。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る栃木市の蔵の街は、社寺の集まる東エリア、巴波川沿いの豪商の築いた蔵が集まる西エリア、旧家が立ち並び宿場町の面影を残す例幣使街道沿いの北エリアに分かれます。お散歩コースは、JR栃木駅から西エリアの巴波川沿いを歩き、例幣使街道、栃木駅前へ一直線にのびる蔵の街大通りを通る、約8km、約1時間40分ほどのコースがお勧めです。歩き疲れたら、市内を循環するレトロな「ふれあいバス」に乗って、目線を変えて街を眺めてみるのもいいでしょう。こちらのバスは、1回乗車100円、1日乗車券200円と気軽に利用できる価格設定がうれしい。蔵の町散策には、「東回り」と「西回り」を交互に1時間間隔で運行する「市街地循環線」が便利です。
昔の面影を残す蔵の街は、なぜかいつもより時間がゆったりと流れていく気がします。絵になる風景をカメラに残しながらのんびりタイムスリップの散策コースをお楽しみ下さい。
【蔵の街観光バス(ふれあいバス)】
0282-29-1221
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(2024/10/12更新)
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