写真:咲田 みつる
地図を見る妙義山は奇岩で有名です。今回ご紹介するコースは、見どころに数々の奇岩や絶景を含んだ「石門めぐりコース」。途中、鎖場もあり、スリリングではありますが、小学校高学年程度の体力でも、根気があれば踏破できるコースです。(ただし写真と解説を参考に、十分検討してください。)
車で訪れる際は、中之獄(なかのたけ)駐車場を利用することになります。ここは広々した駐車場にトイレが併設されており、出発の準備に最適です!
登山口は、ここから車道を400メートルほど歩いたところです。登山口付近には看板もありますが、事前に富岡市や下仁田町のHPからコースマップを手に入れておくことをおすすめします。(記事末尾の関連メモをご覧ください)
石門めぐりコースの見どころのひとつは、鎖場などの難所につけられた名前です。まずは、最初の鎖場である「かにのこてしらべ」。人の背以上の岩場を、鎖を頼りに登ります。「こてしらべ」というネーミング通り、このコースの中では、比較的やさしめです。しかし、何故「かに」なのでしょう?答えは先に進むとわかります。
しばらく進むと、現れるのは写真の「かにのよこばい」です。片側に壁、反対側に崖。まさに「かに」の横歩きのようにして、慎重に歩く必要があります!ここを通るとき、初めて「かにのこてしらべ」が、準備体操のようなもので、「かに」つながりのネーミングだったことが分かります。しかし、ここも鎖をしっかり持ってさえいれば問題なくクリアできます!!焦らず、慎重に進みましょう。
このほか、各難所には「たてばり」「片手さがり」など、ユニークな名前が付けられていますので、それを楽しみながら進みます。
石門めぐりコースのメインは、そそり立つアーチ状の岩の穴(石門)をくぐることです。大きさの違いはありますが、迫力のある石門が4つもあります。
その中でも最大の難所は、写真の第2石門です!「かにのよこばい」のすぐ後に、休む間もなく挑戦です!!写真は、石門をようやくくぐって、鎖伝いに降下する様子。岩がごつごつしていますが、かろうじて足をかけることができます。とは言え、かなりのスリル!!ここを乗り切った後も、しばらく鎖場がつづきます。
しかし、こんな難所ばかりではありません。さらに進むと、第4石門付近は、平らな広場となっています。テーブルやベンチのある広い休憩所や、展望台もありますので、十分に休息、気分転換もできます。このホッとできるメリハリが、石門めぐりコースの魅力のひとつです。
コース前半は、荒々しい岩肌を目の前にして視界も狭く、鎖場で崖との真剣勝負ですが、第4石門付近や、その先の「見晴らし台」からは、様子が変わります。展望が開けて、妙義山の奇岩群を眺める余裕が出てきます。
ろうそくのように棒状に切り立った石柱群や、「大砲岩」などの名前が付いた奇岩を眺め、遠くは富岡市や上信越自動車道まで見下ろすことができます。登り切った達成感と、名峰を間近に見られる喜びがこみ上げてくる光景です。
写真:咲田 みつる
地図を見る岩場を過ぎ、コースはいよいよ佳境。中之嶽(なかのたけ)神社に到達すると、目を見張る光景が待っています。ここは「轟岩」という巨大な岩を御神体としている神社です。拝殿は、奇岩の名所である妙義山らしく、岩に包み込まれるようにして立っており、神秘性を感じずにはいられません。そのおごそかな雰囲気に誰もが足を止め、手を合わせたくなる、コースきってのパワースポットです。
ラストは神社の長い階段を下りて、駐車場へ戻ることになりますが、下りきったところにもう一つの名所が現れます。それが中之嶽大国神社。だいこく様をお祀りしているのですが、その姿が圧巻!高さ20メートルの日本一のゴールデンだいこく様です。
また、この神社には大変珍しい「野球お守り」が置かれています。野球ボールの描かれた絵馬もあり、球児や彼らをを応援する人たちのご用達となっています。
みどころ満載のプチハイキング。秋には岩肌に映える紅葉が、春には駐車場に隣接した「さくらの里」の桜が、ハイキングの楽しみを倍増させてくれます!
また、コースは一番高いところでも標高800メートル台で、それ程高い場所ではないのですが、空気の良さや爽快感は格別です!公共交通でのアクセスの場合は、最寄駅からタクシーなどを利用することになりますが、その苦労を補って余りあるほどの名所です。重装備は必要ありませんが、是非靴はしっかりとしたものを用意して、お出かけください。
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(2024/12/14更新)
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