写真:いしい ひい
地図を見るスミッテン・アイスクリーム(Smitten Ice Cream)はロビン・スー・フィッシャーさんという若い女性が起業したアイスクリーム・ショップ。市販のアイスに乳化剤や安定剤などの添加物が使われていることに気づいた彼女は、アイスを作る行程を見直して、天然素材だけを使ったシンプルで美味しいアイスを作ろうと思い立ちました。
そして、数年の試行錯誤と先端テクノロジーを学んだ上で創り上げたのが、氷の結晶を細かくして滑らかなアイスクリームをつくる機械、「ブラー(Brrr)」。Brrrとは、ブルブルッと寒さを表す英語表現です。
写真:いしい ひい
地図を見るスミッテン1号店は2011年、サンフランシスコのヘイズバレーにオープンしました。瞬く間にお洒落な若者たちから人気を集め、その後シリコンバレーにあるグルメ・スーパーのホールフーズ店内に店を構えるなど、現在サンフランシスコ・ベイエリアに5店舗を展開しています。
添加物を一切使わず、注文を受けてからひとつずつ新鮮な素材だけを攪拌して作られるアイスクリーム。その場で材料を急速冷却させるので、機械から水蒸気が立ち上がります。出来上がりが楽しみ!
写真:いしい ひい
地図を見る待つこと数分、アイスが出来上がりました。手前がクラッシックバニラ、奥が塩キャラメル。口当たりは柔らかく、上品で優しい香りがします。月替わりでいちご、レモン、ネクタリンなど地元の旬の果実を使ったアイスが登場するのも楽しい。ナッツなどやチョコチップなどのトッピングも、アクセントになって良さそうです。
アイスクリームは冷凍庫の中で水分の蒸発や油の酸化がゆっくり進み食感が変わるそうですが、出来立ては滑らかでとろけるような舌触り。目の前で作られる超こだわりのアイス、是非他のアイスとの違いを体験してください!
写真:いしい ひい
地図を見るさて最先端のスミッテンに対してサンフランシスコの伝説的アイスと言えるのが、イッツイット(It’s-It)。アメリカの料理雑誌「フードネットワーク・マガジン」でカリフォルニアを代表するスイーツに選ばれるほど、地元民に長く愛されているアイスです。
イッツイットは、ジョージ・ホイットニーさんが1928年に考案したもの。その当時サンフランシスコの海岸沿いにプレイランド・アット・ザ・ビーチという人気の遊園地があり、ジョージさんはその総支配人でした。遊園地の売店に冷たいスイーツがあれば子供たちが喜ぶに違いない!そう考えた彼は、オートミール・クッキーにバニラアイスをサンドしてチョコレートでコーティングするというレシピを生み出しました。アイスクリーム・サンドイッチ、当時は画期的なアイディアだったことでしょう。完成したときジョージさんが ”It’s it!”(これだ!)と叫んだのがその名の由来だとか。
イッツイットは大当たり、たちまち名物スイーツになり、その後40年間、遊園地の売店で販売されました。
写真:いしい ひい
地図を見る時代は変わり、遊園地は閉園。しかしすべての遊具が取り壊された後も、イッツイットを食べた思い出は市民の心に残っていました。皆の要望に応えて、1974年にイッツイット復活!現在はターゲットなどアメリカのスーパーで普通に購入することができます。ダークチョコとアイスとクッキーのコンビネーションが絶妙で、クセになる味です。
サンフランシスコの南のバーリンゲームという街にはイッツイットの工場があり、工場直営の売店では10種類以上のフレーバーのアイスを割引価格で買うことができます。ドライアイスで厳重にパックして持ち帰ることもできるので、遠方から来て20個、30個とまとめて大人買いする人も。イッツイットはカリフォルニアンの超定番アイスなのです。
ハイテク技術が生み出した「スミッテン」と、子供たちの遊園地の思い出とともにある「イッツイット」。ともにサンフランシスコ生まれの新旧アイスクリーム、是非食べ比べてみてください!
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この記事を書いたナビゲーター
いしい ひい
2008年、夫の転職にともなって始まった、アメリカ生活。最初はニューヨーク、続いてヒューストン、サンノゼ、シアトルと、西へ西へと移動して、2017年からニュージャージー州に住んでいます。転勤族はけっこ…
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