三重にある「大内山動物園」を親子で愉しもう!全国的にも珍しい保護動物の癒しの場

三重にある「大内山動物園」を親子で愉しもう!全国的にも珍しい保護動物の癒しの場

更新日:2015/10/02 17:26

Ise Shinkurouのプロフィール写真 Ise Shinkurou
動物園はいつの時代にも子供たちの人気スポットですが、三重にある「大内山動物園」は少し変わった動物園。というのは親とはぐれた小熊・傷ついた野生の鹿やタヌキ、ペットショップで売れ残った動物達を引き取りレスキューとしての使命も兼ね備えた「生命を考える動物園」なのです。自然豊かな環境で保護されている動物に会い、心癒される時間を過ごす旅はいかがでしょうか?

70種類400頭の半分が保護動物!

70種類400頭の半分が保護動物!

写真:Ise Shinkurou

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「大内山動物園」は動物好きの前園長が、自宅でいろいろな動物を保護し飼い始めたのが始まりの、全国的にも珍しい私設の動物園。

一時は閉館の危機を迎えましたが、多くの支援者に支えられながら、リニューアルを終え、現在は、美しい自然に囲まれた動物園として、県内だけでなく県外からも来園客を迎えています。

園内には約70種類400頭の動物が暮らし、そのうち約半数が保護動物であると言う珍しさが話題に!

動物保護の視点から管理・飼育されている動物たちは、来園当初、命の危機を感じて怯えた目をしているそうです。その後園内の保護施設で飼育係からたっぷり愛情を注がれ、時間をかけて心の傷を癒しています。

その経験からとても人間に懐き、優しく穏やかな目で私たちを眺めるので、普段動物園で見る事の出来ない、とっておきの表情を見せてくれるのですよ。

保護施設から出た「タヌキ」の赤ちゃん

保護施設から出た「タヌキ」の赤ちゃん

写真:Ise Shinkurou

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親に育児放棄され民家に住み着いた「タヌキの赤ちゃん」が保護されています。現在はリハビリ中で4頭が重なるように眠っていますよ。やはり保護された動物たちは神経質になっているようです。

保護動物は、様子が安定するまで「保護施設」にて職員が大切に飼育し、細やかな愛情で管理されています。前の掲示板にはこの動物園に来るまでの経緯が記されています。掲示の内容と子タヌキ達の姿は、「生命の大切さ」や「環境保護の必要性」を私たちに語りかけてきます。

きっとお子様の心にも語りかけてくるのではないでしょうか?是非親子で訪れて頂きたい動物園です。

また大内山周辺には多くの「ニホンジカ」が生息し、夜道を車で走るとよく見かけるのですが、近年の環境の変化によりエサが不足する事も。ここでは、その救済のために、裏山から自由に入り込めるオリを開放しています。半野生の状態で飼育され、元気に山へ入っていく姿は本当に可愛いですよ。この動物園ならではの素敵な光景です。

百獣の王「ベンガルトラ」もなぜかフレンドリー?

百獣の王「ベンガルトラ」もなぜかフレンドリー?

写真:Ise Shinkurou

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ベンガルトラ「アラシ」は、もとは香川県の動物園で飼われていたのですが、経営難より閉園になり、2011年3月に大内山動物園が引き取りました。

香川で人間の手により育てられたので、とてもおとなしく、フレンドリーな雰囲気!大内山動物園で人気者の猛獣です。

フェンスのそばにあるお昼寝場所がお気に入りで、猛獣とは思えないほどの可愛い仕草を見せてくれます。ですが百獣の王の貫禄はたっぷり!普段動物園で見るベンガルトラとは少し趣が変わっていますが、この動物園にはお似合いのトラです。トラの大きな肉球なんてなかなか見るチャンスは無いですよね。

福島でレスキューされたツキノワグマ!

福島でレスキューされたツキノワグマ!

写真:Ise Shinkurou

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ツキノワグマ「プー君」は保護された当時は生後4ヶ月ほどで、人間の手からミルクを飲むことも拒んでいたそうです。福島にある「動物多様性調査研究所」の職員が全国中で引き取り手を探し、2012年7月にこの動物園へやってきました。

入園当初は周りの動物を怖がり、オドオドした表情でしたが、リハビリ後には園内を職員と散歩し、子供たちの人気の的になる程回復しました。現在はすっかり大人になりのんびりゆったりと暮らしています。夏の暑い日には職員手作りの氷のおやつをオネダリする程!

オリの前にはレスキューの内容が掲示されていますので是非読んで下さい。心が引き締まると同時にとても優しい気持ちになれますよ。動物園でこれ程心癒されるとは本当に驚きです。

思わず抱きしめたくなる人懐っこいポニー!

思わず抱きしめたくなる人懐っこいポニー!

写真:Ise Shinkurou

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この動物園は「動物と触れ合う事で生命の大切さを知る」事をコンセプトにしていますので、ほとんど全ての動物にエサをあげることが出来ます。(草食動物のみですが)

園内には数箇所のエサ売り場が設置されています。ニンジンとパンの2種類のエサがありますので、代金100円をボックスに入れて取り出してください。柵の前に掲示がありますので、お子様と一緒に「あっ!この動物はニンジンが好物なんだね」って話し合いながら楽しく園内を回れますよ。

写真のポニーもニンジンをおねだりです。この触れ合いがとても楽しく、リピーターが多いのも納得です。

ポニー・ヤギ等は保護動物ではなくここ大内山で生まれた子達。レスキューされ、生命を繋げ、新しい生命を!やはりここは一風変わった「生命を考える動物園」なのですね。

また園内ではペットショップから保護された大型犬等のお散歩風景に出会うチャンスもあります。職員に声をかけてから思いっきり撫でてあげて下さいね。


園内はベビーカー対応の緩やかなスロープで、屋根付きの休憩所・授乳室も完備しているので、小さなお子様連れも安心です。

お帰りには優しい気持ちに!

動物園周辺は放牧エリアになっています。お帰りに是非ご覧下さい。エリア内は立ち入り禁止ですが駐車場からご覧になると、自然に囲まれた生き生きとした表情の動物たちを見る事が出来ます。

今回ご紹介した「大内山動物園」は少し風変わりな動物園ですが、楽しんだ後は優しくホンワカした気持ちになって帰宅出来ます。きっと私たちも動物から癒しを貰っているのですね。

伊勢自動車道・紀勢自動車道を使えば首都圏名古屋からも2時間ほど。全国的にも珍しい動物園へ親子の思い出をつくりにいらっしゃいませんか?

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/28 訪問

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