写真:沢木 慎太郎
地図を見る「ワット・チェディルアン」があるのは、まわりを堀で囲まれたチェンマイ旧市街のど真ん中。学校やカフェがある街中を歩いていると、マヤ文明の遺跡のような巨大な廃墟が突然に現れ、ど肝を抜かれます。
チェディは「仏塔」で、ルアンは「大きな」という意味。空高くそびえる仏塔は15世紀に築かれ、高さ約86メートルの高さを誇っていましたが、その後の地震で半壊。修復されたものの、今も崩れ落ち続けているというから驚きです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る崩れ落ちた仏塔は1990年代に修復工事が行われましたが、塔の上の部分を記録した資料がないため、工事は中断したまま。それでも現在の高さは42メートルもあり、胸に迫るような存在感に圧倒されます。
大仏塔の土台は4つの壁面になっていて、それぞれに階段が設置。階段の入り口には蛇神のナーガや黄金の仏像を見ることができます。
これほどまでに大きな寺院はチェンマイでは珍しい。北タイ様式で建てられた寺院では最大級といわれています。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る寺院そのものは14世紀後半に建てられ、タイ北部で栄えたメンラーイ王朝の第7代目の王さまが亡くなった父親を偲んで建立したと伝えられています。
当時の王さまは、仏教の世界観を表す須弥山(しゅみせん)をイメージし、都市の真ん中に巨大な仏塔を建てました。また、ゾウは世界を支える存在であり、ご覧のようにゾウが仏塔を持ちあげている彫刻も見ることができます。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る威風堂々とした巨大な遺跡「ワット・チェディルアン」。かつて、この寺院には、タイで最も大切な仏像“エメラルドの仏”が納められていました。エメラルドの仏像は現在、バンコクの王宮内にある寺院ワット・プラケオに安置されていますが、そんな大切な仏像が安置されていたなんて。
“大きな仏塔”という名前を持つワット・チェディルアン。チェンマイでは、ワット・プラ・シンと並んで格式高い寺院なのです。
以上、いかがだったでしょうか?
本文でも触れましたが、大仏塔が完全に復元されていないのは昔の記録がないため。北タイ様式か、あるいはタイ(中央部)様式にするのかで意見が分かれ、結論が出ないまま今日に至ります。
いずれにしても、半壊したままの姿で、空高くそびえる巨大な仏塔はたいへん見ごたえがあり、チェンマイに訪れたならぜひご覧いただきたい。広大な敷地内には仏教美術を鑑賞することもでき、人気の観光スポットとなっています。
また、チェンマイのお寺の見どころや楽しみ方については別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみてください。
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(2024/10/5更新)
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