写真:沢木 慎太郎
地図を見る“北方の薔薇”と呼ばれる古都チェンマイ。格式高い寺院が数多く建ち並んでいることから、「タイの京都」と称されることも。古くから中国とミャンマーを結ぶ隊商ルートの拠点だったこともあり、何百もの露店や屋台が並ぶナイトバザールの街としても有名です。
チェンマイ中心部のメインストリート・チャンクラン通りでは、伝統的なナイト・バザールが毎晩開催。約1キロにわたって露店が並び、大勢の人々でにぎわっています。
チャンクラン通りで、押さえておきたいナイト・バザールは2カ所。そのうちの一つが今からご紹介する「カレー・ナイトバザール」です。屋内型のバザールで、中央に設けたステージでは毎晩、ご覧のような古典舞踊の無料ショーを開催。オープンエアーのフードコートも充実しているので、飲食を楽しみながらステージを見あげてはいかが?
写真:沢木 慎太郎
地図を見るこちらも、さきほどの「カレー・ナイトバザール」から。屋台の素朴な明かりが灯るなか、手づくりの織物や刺繍入りのバッグ、可愛いゾウのぬいぐるみ、木彫りの仏像、シルクのスカーフ、山岳民族の工芸品などが露店に並び、なんとも癒される光景が広がっています。
布に織り込まれた馬やゾウ、仏像などはあまりにも美しく、時間を忘れてつい眺めてしまうほど。素朴な絵のタッチは、どこか遠く懐かしい記憶がよみがえり、旅愁を感じさせられます。
また、「カレー・ナイトバザール」では、野外でフットマッサージやドクターフィッシュスパも受けることができ、開放感たっぷりの中でのマッサージは気持ちよく、かなりのおススメ。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るカレー・ナイトバザールに続き、チャンクラン通りでおススメのナイト・バザールは「アヌサーン・マーケット」。こちらも小さなお店が集まった屋内型バザールですが、巨大なテントを張ったような簡素な市場はカレー・ナイトバザールと比べてカオス的な雰囲気がたまらない。地方都市ならではの混沌としたナイト・バザールを体験することができます。
南国のフレッシュなフルーツを絞ったジュースや濃厚なアイスクリーム、香ばしい串焼きなどの食べ歩きを楽しむことができることも魅力。
また、奥に入れば、ご覧のようなチェンマイらしい幻想的で独自な雰囲気が漂っています。闇が闇として存在するチェンマイでは光の文化がたいへん素晴らしい。チェンマイでは11月の満月の夜、幾百幾千ものコムローイ(熱気球)を夜空に打ちあげる「イーペン祭り」が行われますが、これをほうふつさせるような素敵な光のオブジェです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見る続いても、「アヌサーン・マーケット」から。ここのナイト・バザールでは、かなり珍しいお土産を見つけることができます。たとえば、骨董品市場には、数多くのお面がずらりと勢ぞろい。
お店の方に尋ねてみると、タイ北部だけでなく、チェンマイ周辺のミャンマーやラオス、さらには中国南部やベトナムなど、さまざま民族のお面がそろっているとのこと。さすが、中国とミャンマーを結ぶ隊商ルートの拠点。東南アジアのさまざまな国の民芸品を見つけることもできるのです。
チェンマイ周辺の山岳地帯はカレン族やモン族、ヤオ族、アカ族、リス族といった少数民族が独自の文化を守りながら生活しています。こちらの「アヌサーン・マーケット」では山岳民族のカラフルで鮮やかな色彩がほどこされた衣服やアクセサリー、バッグなどを数多く見ることができ、伝統文化を今日まで受け継ぐ、遥かな悠久の時の流れが感じられますよ。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るチェンマイで毎晩、開催されているナイト・バザールをご紹介しましたが、これ以外にも素敵な夜市があります。レンガ造りの城壁跡が残る旧市街で行われているナイト・バザールで、日曜日や祝日の晩だけ開催されています。
チェンマイの象徴でもあるターペー門(写真奥のレンガの建物)の周辺では、ご覧のように多くの露店がぎっしり並び、たいへんなにぎわい。こちらでも多くの伝統工芸品や衣服、さらには食べ歩きなど、お祭り気分を存分に味わうことができるので、とても楽しいですよ。
古都チェンマイでは、今もナイト・バザールが人々の生活の中に溶けこんでいます。タイ人の家族やカップル、あるいは一人でチェンマイを訪ねた外国人まで、あらゆる世代や国々の人々を受け入れ、楽しむことができるのが大きな魅力。
タイ北部の素朴な暮らしを肌で感じ、タイ人のあたたかなもてなしに癒され、自分自身の人生を見つめなおすこともあります。そんな素敵なチェンマイのナイト・バザール。タイに旅行に行かれたなら、ぜひ訪れてみてはいかがですか?
なお、チェンマイのお寺の見どころや楽しみ方については別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみてください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
沢木 慎太郎
恋愛小説「星の流れに 風のなかに 宇宙の掌に」(※澤 慎一の名前で制作)が電子書籍化され、作家デビューしました。紀行小説「深夜恋愛特急」も、私のひそかなブーム。
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