三谷祭りの由来は、元禄九年、三谷村の庄屋、竹内佐左衛門が夢枕で神のお告げを賜る。要約すると、「天皇が神社に赴き、日本武尊(やまとたけるのみこと)に遊びにきてほしいと挨拶に行くと、日本武尊は快諾し、遊びに行くことにした」といったことのようです。
そこで、竹内佐左衛門は、お神輿を設け、その夢の内容を再現しようとしたのが三谷祭りの始まり、だそうです。
とにもかくにも、海の中を山車が進んで行く光景は圧巻です。山車を曳く男たちは腰、どころか首まで海に浸かって進んでいきます。「海中渡御(かいちゅうとぎょ)」と呼ばれ、全部で4台の山車が海を渡っていきます。
海を渡り始めるのは、日曜日の午前十時半頃、三谷温泉前海岸にて。
海を渡る順番は、上区の「剣の山車」、西区の「恵比寿の山車」、北区「三蓋傘の山車」、中区の「花山車」の順。山車はどれも煌びやかで、祇園祭が海に入ったよう。
男衆は一台にだいたい200人ぐらい。沖合の浅場を約400メートルにわたって進む。海の深さは首ぐらいなので、いったいどうやって泳ぎながら山車を曳いているんだろう、という気持ちになります。
三谷祭りは見た目におもしろく、誰でも楽しめる祭りです。なので、あまり楽しみ方は必要ないのですが、一応、基本的な楽しみ方を紹介しましょう。
まず、楽しみ方その一。そんなに急がなくても大丈夫です。奇祭ではありますが、知る人ぞ知る地元のお祭りなので、遠く他県から人が大挙押し寄せるわけでもないので、ゆったり勇壮なこの祭りを楽しめます。まずは、三谷温泉海岸の上の方から、お祭り全体を見渡しましょう。そこには、山車、それを見に来た人々、そして祭りをサポートするために集まった漁船を見ることができ、祭りを俯瞰で見ることができます。
次に、三谷温泉海岸まで降りていき、出番町の男衆たちの緊張の面持ちを眺めます。それぐらい、祭りをする地元の人たちと、観光客の距離が近いです。男衆のベテランと若手の会話も楽しめます。
その三は、山車が来るまで海岸の波打ち際で遊びます。人も沢山来ますが、三谷の人たちはあたたかく、いい場所であっても、みんな譲り合ってくれるので、場所取りなんてしなくて大丈夫です。
そして、いよいよ海中渡御。海に入る場所で、若手たちが山車を曳くすぐ横まで行けるので、すぐ間近で応援できます。山車が海に入っていったら、海岸最前列にいきましょう。あとはゆったり見つめるのみ。ほんとうにゆったりとした、お祭りです。見終わってもまだお昼。蒲郡観光を十分楽しめます。
いかがでしたか? 蒲郡、三谷の奇祭は見た目のびっくり度とそのゆったりした空気感が魅力です。お祭りというと、場所取りとかで殺伐とした雰囲気になることもありますが、この三谷祭りではそういったことは皆無です。秋のすばらしい気候を少し早起きして楽しめる和みのお祭りなので、ぜひ行ってみてください!
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