写真:やま かづ
地図を見る済州(チェジュ)島北部にある「龍頭岩(ヨンドゥアム)」は龍の頭の形をした高さ10メートル以上もある溶岩石です。龍が海中から頭を出して、今にも飛び出しそうに見えることから「龍頭岩」と名づけられました。
できることなら、波打ち際近くの岩場まで下りていって「龍頭岩」を見上げてみましょう。海から突き出た龍の頭、その迫力は圧巻です。
なお、竜宮にすんでいた龍が勝手に天に昇ろうとしたため、天帝の怒りに触れてそのまま岩にされてしまったなど、「龍頭岩」にまつわる伝説は幾つか残されています。
写真:やま かづ
地図を見る別名「孤石浦」と呼ばれている「ウェドルゲ」は海から突き出たようにそそり立っている奇岩で、その高さは約20メートルもあります。
この「ウェドルゲ」も150万年前の火山噴火によってできたものですが、長い年月を経て、今ではその頂上に数本の松が生えるに至りました。モヒカン頭を彷彿とさせ、ちょっとユニークでもあります。
ちなみに、この「ウェドルゲ」を含む7番オルレ(済州島のトレッキングコース)付近は、時代劇テレビドラマ「チャングムの誓い」で、チャングムが風に吹かれながら固い決意をするシーンのロケ地としても有名です。
写真:やま かづ
地図を見る「柱状節理」とは、火山活動で噴出したマグマが海に流れ込む際、冷えて結晶化し、規則的なヒビが入ったまま六角柱状に発達したもので、済州島南部で見ることができます。
その中でも大規模なのが「大浦海岸 柱状節理帯(テポヘアン・チュサンチョルリデ)」です。20メートルもの幾何学模様の柱が絶壁となって大海に対峙しているそのさまは、自然がつくり出した巨大な芸術作品となっています。
写真:やま かづ
地図を見る済州島には120以上の溶岩洞窟が点在しています。溶岩洞窟とは、数十万年前の火山活動によって溶岩が地下を流れ、その跡が洞窟として残ったものをいいます。
そのうち、最大規模の「万丈窟(マンジャングル)」は総延長が約13キロメートルあり、その一部の約1キロメートルだけが一般公開されています。
「万丈窟」の内部は壮大な地下宮殿のように奥深くつながっており、気温は1年を通じて15度前後と一定に保たれています。洞窟の一番奥には、溶岩が流れ落ちながら固まった溶岩石柱が見られます。その高さは何と約8メートル。自然のパワーを目の当たりにし、しばしたたずんでしまいます。
写真:やま かづ
地図を見る奇岩の中でも、噴火による溶岩石が集まって大きな奇岩になった「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」。断崖絶壁で囲まれたその形は、遠くから眺めるとまるで王冠のようです。その王冠の周囲は約1.5キロメートル、高さは約80メートルあり、済州島を代表する巨大でユニークな岩山は、連日、山頂を目指す観光客でにぎわっています。
実際の登山にかかる時間は片道30分程度で、急な階段を上り終えると、目の前には雄大な景色が広がっています。
この奇岩は遠くから眺めるだけでなく、ぜひ体感していただきたい奇岩です。
済州島の噴火活動によってつくり出された数々の奇岩。それらは自然が創造した芸術作品であるとともに、100万年という時を経て、今なお静かなパワーを秘めているエネルギーのかたまりでもあります。
あなたも、済州島の自然がつくり上げた奇岩の数々を眺めて、時には自分自身で体感して、「ネイチャーアイランド」を楽しんでみませんか?
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この記事を書いたナビゲーター
やま かづ
プライベートでの渡航歴は、東南アジアを中心に200回以上、渡航国はのべ350カ国を数えます。海外旅行の趣味が高じて機内食会社に勤務、航空会社のさまざまな機内食に接し、世界各国の食習慣や食文化を学びまし…
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