天守閣だけが城じゃない!福島県「二本松城」で学ぶ城の魅力とは?

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天守閣だけが城じゃない!福島県「二本松城」で学ぶ城の魅力とは?

天守閣だけが城じゃない!福島県「二本松城」で学ぶ城の魅力とは?

更新日:2015/10/13 16:50

いなもと かおりのプロフィール写真 いなもと かおり 城マニア、観光ライター

福島県二本松市は、日本最大級の「二本松の菊の祭典」や、福島県重要無形民俗文化財指定二本松神社例大祭「二本松の提灯祭り」など、お祭りの地として知られています。また福島県を代表する城下町のひとつに数えられ、二本松城は、会津若松城や白河小峰城と共に「日本100名城」に選定されています。600年以上に亘り、この地を見守ってきた城はさまざまな表情をもっていました。歴史好き必見!二本松城の見所をご紹介します。

二本松城の歴史と魅力

二本松城の歴史と魅力

写真:いなもと かおり

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二本松城は、市街地の北に位置した標高345メートルの「白旗ヶ峯(しらはたがみね)」に築かれた城です。現在は「霞ヶ城公園」として整備され、多くの観光客が訪れる場所となりました。平成18年に公益財団法人日本城郭協会が認定した「日本100名城」に選定され、平成19年には国の史跡にも指定される程の歴史的価値の高い城です。また、2015年に旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」にて発表された日本の城ランキングでは、東北地方最高の13位に選ばれた大注目の城です!

二本松城は、山頂に築かれている「城郭の部分」と山麓にある「居館」から構成されており、さまざまな時代の遺構が混在しています。

築城されたのは、応永21(1414)年に畠山満泰によるものと伝えられています。戦国期には蒲生氏、上杉氏、加藤氏など城主がたびたび交代し、城域も拡大され石垣が築かれるなど進化を遂げていきます。現在に伝わる近世城郭に姿を変えたのは、寛永4(1627)年以降に、加藤嘉明が大改修を行った時だと判明しています。

加藤氏の築いた居館

加藤氏の築いた居館

写真:いなもと かおり

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まず、目に飛び込んでくるのは山麓部分にある三の丸の高石垣です。高さ9.9〜13メートルと、とにかく高く迫力があります!会津藩主加藤氏の所領だった時代に築かれたとされています。

昭和57(1982)年に復元された二階櫓(※)と多聞櫓は箕輪門とともに、侵入しようとする敵を拒む堅固な造りとなっています。「あぁ、こんな所にいたら射止められてしまう!!」城を見学する際は、攻め手の気持ちになって行くとより一層臨場感が出て面白いですよ。
(※ 往時に二階櫓は存在しなかったという説もあります。)

塀に空いた無数の穴は「狭間(さま)」と呼ばれ、穴から弓矢や鉄砲で攻撃するためのものです。櫓の張り出した部分は「石落とし」と呼ばれ、こちらも侵入しようとする敵を攻撃するために造られた工夫です。

中世の息吹が残る土塁と空堀

中世の息吹が残る土塁と空堀

写真:いなもと かおり

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二本松城を巡る際は、居館だけではなく山頂にある遺構も見学してください。

山頂部分には、石垣の築城技術ができる以前の城の遺構が残っております。天守台の北側には、城を構成する「土塁(土を盛った防御壁)」と「空堀」があります。いつの時代からあったのかは不明ですが、おそらく中世から残る遺構だろうと推測されています。

写真にある土塁と空堀以外にも「L字堀切」の遺構が確認できます。「堀切」とは、山城特有の防御手段で、敵の侵入を阻むことを目的に設けられています。160城を超える城を巡ってきた筆者でも「L字」の形をした堀切は見たことがなく、大変珍しい遺構です。

城を構成する区画である「曲輪」も複数見られ、中世の土の城としての面影が残されております。

蒲生氏の築いた高石垣

蒲生氏の築いた高石垣

写真:いなもと かおり

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本丸の南下部には幅15〜21メートル、高さ13メートルに渡る野面積みの高石垣が残されています。調査の結果、慶長期以前の蒲生氏が城主だった時代に積まれたものだということがわかりました。

城も、時代の要請に合わせ手を加えられ、進化していく様子がわかりますね。上の天守台と比べ石の加工もされておらず、どことなく古さを感じます。二本松城の中では最も古い石垣です。

近世の城郭「天守台」

近世の城郭「天守台」

写真:いなもと かおり

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天守曲輪の役を担う本丸には、石を加工した打ち込みハギの石垣が見られます。
「天守台」の他に連結式天守を構成する2つの「櫓台」も構えられていました。三層の天守があったという説もありますが、実際に天守が建てられていたという記録は存在しておらず、その存在は不明のままです。

平成5〜7年にかけての修復工事、そして平成23年の東日本大震災の復旧工事が行われ、今日ある天守台や石垣が城のシンボルとしての姿を取り戻しています。

平成27年10月10日〜18日には、二本松市合併10周年記念イベントが行われ、二本松城にイルミネーションで彩られた天守閣が現れます。期間限定で蘇る天守閣は必見です!なお、骨組みの設置・撤去工事のため、天守台には9月10日〜10月9日と、10月19日〜27日は立ち入り禁止となっておりますのでご注意ください。
(※ 詳細は関連MEMOにリンクしたサイトでご確認ください)

さまざまな時代を兼ね備えた城

城ブームが再燃しています。全国には3〜4万の城があるといわれ、その中でも天守閣が存在していた城はごく一部です。城は、城主によって時代に合わせた姿に改修され、歴史を身に纏いながら姿を変えてきました。二本松城は、さまざまな時代の城の姿を見ることができる貴重な城。歴史散策の旅に出かけるならば、二本松城がオススメです!

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/09/22 訪問

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