徳島方面からの場合、阿佐海岸鉄道・阿佐東線の甲浦(かんのうら)駅からバスで約50分。高知・安芸市方面からの場合は、土佐くろしお鉄道・奈半利(なはり)駅からバスで約60分で室戸岬まで到着出来ます。
「御厨人窟」の最寄りのバス停は「岬ホテル前」となります。「室戸岬」からでも歩いて10分程度ですので、予定に合わせて降車のバス停を選んでみるのが良いでしょう。
車を利用の場合は、海岸沿いの国道55線を室戸岬を目指してドライブを楽しみながら向かってみて下さい。駐車スペースもあるので直行しても大丈夫です。
当時19歳だった弘法大師は「御厨人窟」で「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」の厳しい行に入ります。虚空蔵菩薩は“智恵と記憶”の菩薩のことであり、この法を修めれば、八万四千あると言われる経典を全て記憶し智恵を授かれるというもの。その修行の方法とは真実の言葉、つまり仏の言葉である真言を五十日、七十日、百日といった一定期間内に百万回唱えるといった内容です。最低でも一日一万回という過酷な行。若き日の弘法大師は、虚空蔵菩薩の化身である光り輝く“明星(金星)”を口から体内に迎えるという超常現象を経てこの修行を完遂したのです。まさしくパワースポットに相応しい伝説です。
弘法大師が著した自伝的戯曲『三教指帰(さんごうしいき)』に“土州室戸崎に勤念す”と、この地で修行したことが残っています。また弘法大師の弟子が編んだ『御遺告(ごゆいごう)』に“土佐ノ室生門崎ニ寂留ス。心ニ観ズルニ、明星口ニ入り、虚空蔵光明照シ来ッテ、菩薩ノ威ヲ顕ス”と、室戸岬で明星が口に飛び込んで来たことが記されているのです。
この場所には海水の侵食によって自然と出来上がった洞窟が二つあります。左手側にある居住スペースとした「御厨人窟」と、右手側にある修行をするスペースとした「神明窟」です。2012年以降、「神明窟」は落石の危険があるために立ち入ることは出来ませんが、手前からその様子を伺うことが可能です。
「弘法大師修行之処」と書かれた石碑があり、その直ぐ隣の洞窟が「御厨人窟」。鳥居をくぐり抜けて奥まで進むと「五所神社」と呼ばれる社があります。入口からの明かりのみで薄暗いですが、左右に大きく広がる空間です。
洞窟内に滴る水の音や室戸岬の打ち寄せる波の音が聞こえてきます。環境省の「残したい“日本の音風景100選”」のひとつに「室戸岬・御厨人窟の波音」と登録されているので、心を静め耳を澄ましてみて下さい。
「御厨人窟」から外を眺めると鳥居の先には“空と海”。俗名・佐伯真魚(さえきのまお)であった若き日の弘法大師は、その風景から法名を「空海」にしたと伝わっています。木霊する波の音に、空と海の色彩。大自然のエネルギーに包まれて、心身が清らかになり、体の深い部分から活力が湧いて来そうなパワースポット室戸岬「御厨人窟」です。
平安時代初期に若かりし日の弘法大師が修行をした場所であるパワースポットの室戸岬「御厨人窟」。決してアクセスしやすい場所ではありませんが、周りには「第24番札所・最御崎寺(ほつみさきじ)」、「弘法大師・行水の池」、「室戸青年大師像」といった弘法大師・空海ゆかりの観光地・パワースポットが盛り沢山です。
予想以上の御利益に、もしかしたら悟りが開けるかもしれません。
また下部の関連メモにはその他の弘法大師ゆかりの地も紹介していますのでご確認下さい。以上、弘法大師・空海が開眼したパワースポット室戸岬「御厨人窟」の御紹介でした。
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(2023/12/3更新)
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