養殖より天然物!「東京三大たい焼き」で今、たい焼きブームが熱い

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養殖より天然物!「東京三大たい焼き」で今、たい焼きブームが熱い

養殖より天然物!「東京三大たい焼き」で今、たい焼きブームが熱い

更新日:2015/11/01 17:55

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 武蔵国ナビゲーター、歴史探索ブロガー

尻尾の餡論争、およげたいやきくん、白たい焼きの各時代でブームを起こしたたい焼き。
そのたい焼きが今、伝統的なたい焼きを『天然物』、現代的なたい焼きを『養殖物』と呼び、美味しさを競って再びブームを呼んでいます。そのブームの中心が天然物の『東京三大たい焼き』と呼ばれるもので、独特の味と食感が通に喜ばれています。
東京観光での食べ歩きやお土産に、この話題の天然物たい焼きをご案内いたしましょう。

明治の味の伝統を守る『天然物』

明治の味の伝統を守る『天然物』

写真:Naoyuki 金井

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たい焼きの焼き方は2種類あり、“一丁もの”と呼ばれる型で一匹づつ焼き上げる『天然物』と、大きな鉄板の型で一度に複数匹焼き上げる『養殖物』です。

明治時代に今川焼から派生したたい焼きは、ずっと一匹ずつ焼き上げる方法でしたが、時代とともに変化していきます。それは、一丁が凡そ2sほどある重い型を十数個使用することから相当な体力を必要とすることと、焼くのに手間も時間も掛かるため合理的ではないという理由からで、現代の主流は、複数個が一度に焼ける合理的な鉄板型なのです。

そのような時代にあって、頑なに伝統の一匹焼きに拘ったのが一部の老舗店で、その伝統を守り続けた結果、次第に天然物の美味しさの特徴であるパリッとした食感が好まれてファンの間で火が付きました。そのブームの火付け役となった代表の東京三大たい焼きの老舗は、現在では常に行列の絶えない店として大人気です。

高級感漂う味『柳屋』(人形町)

高級感漂う味『柳屋』(人形町)

写真:Naoyuki 金井

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老舗が立ち並ぶ人形町甘酒横丁で、常に行列が絶えない創業1916年の老舗が『柳屋』。
自ら“高級鯛焼”と銘打っているのは、日本橋のステータスと色白の肌が武家のお嬢様を彷彿とさせるたい焼きの姿からです。

前章の写真が柳家のたい焼き型で、正真正銘の天然物であると同時に、第二次世界大戦以前の歴史あるものなのです。その由緒ある型から生まれたたい焼きは、ギュッと圧縮された凹凸の少ないたい焼きです。圧縮された皮は、サックリ軽い食感を感じさせ、同様に圧縮された餡は、口にした瞬間ドッとあふれ出すので要注意です。そしてサッパリした甘めの餡とサクサクの皮が気持ちよい味わいを生み出します。
更に、少し冷めるともちもち感が主張しはじめますので、サクサクともちもちの2度の食感を楽しんで下さい。

老舗伝統の味『浪花家総本店』(麻布十番)

老舗伝統の味『浪花家総本店』(麻布十番)

写真:Naoyuki 金井

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麻布十番駅の目と鼻の先にあり創業1909年という老舗中の老舗が『浪花家総本店』。
歴史を感じさせる外観は老舗らしい佇まいで、たい焼きの発祥の店とも云われていますが、何と云ってもこの店が一躍有名になったのは、あの名曲『およげたいやきくん』のモデルになったことで、一大ブームを起こしました。

こちらも勿論天然物で、特有のパリッとした食感の薄皮が尻尾までぎっしり詰まった餡を包んでいます。特筆すべきは8時間かけて炊き上げられた“餡”で、甘すぎず、それでいてしっとりした小豆本来の味が生かされた優しさに包まれた逸品です。
2階には「ナニワヤ カフェ」があり、食事やドリンクとともにたい焼きが食べられます。じっくり焼かれて餡の温度も高いので「火傷に注意して」と一言声をかけられる程の、熱々の出来立てたい焼きを味わって下さい。

庶民の馴染みの味『わかば』(四ツ谷)

庶民の馴染みの味『わかば』(四ツ谷)

写真:Naoyuki 金井

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四ツ谷駅周辺の住宅街にひっそりと佇んでいるのが『わかば』。
創業1953年と2軒に比べれば新しいのですが、それでも60年以上の歴史を持っているので老舗と呼んでも差しさわりはありません。そして2軒との違いは、家族連れや近所の方が多いことで、まさに住宅街にある立地の特徴といえるのです。

こちらも先の2軒同様、天然物特有のカリッとした芳ばしさは、さすが伝統の食感ですが、住宅街という庶民派のたい焼きは、かなりボリュームがあります。
たっぷり詰め込まれた餡は大変コクのある甘さながら、しつこい甘さではないので大きくてもいくつも食べられそう。薄皮は同じですが、少しフワッとした感触は、オリジナリティある食感で、たっぷりの餡とフワフワ感が喜ばれる秘訣かもしれません。
イートインもでき、サービスでお茶もいただけますので、天然物をガッツリご賞味下さい。

おしまいは、たい焼きの『尻尾』

おしまいは、たい焼きの『尻尾』

写真:Naoyuki 金井

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前章の“わかば”で出されたたい焼きの皿には、気になる文章が書かれています。
署名にある安藤鶴夫氏とは小説家なのですが、かつて“わかば”で食べたたい焼きを“尻尾まで餡が入った誠実さ”と評し、「たい焼きには尻尾まで餡が入っていたほうが美味しい」という話を新聞に書き“尻尾の餡”論争でたい焼きブームを巻き起こした方なのです。

これには、「元々尻尾は指でつまんで食べるためのもので、最後に捨ててしまうので餡は無いのが正式」等と云った反対派と、「尻尾まで餡が入っていると、お得感やお値打ち感がある」等と云った賛成派が、どうでも良いような議論を大まじめに展開したのです。更に、この論争とともに「たい焼きを食べるのは“頭から”、それとも“尻尾から”」の議論も起こったそうです。
たかがたい焼き、されどたい焼き。たい焼きは、日本人の愛するソウルスイーツなのです。

最後に。。。

東京三大たい焼き巡りはいかがでしたか。
日頃、食べ慣れているたい焼きでも、由緒あるたい焼きというのも東京ならではです。特に天然物は、活きの良いうちに熱々でカリカリの食感を味わっていただきたいものです。
是非、東京観光の折には、一軒でも立ち寄ってみて、食べ歩きにも、お土産にも良い、伝統の味をご賞味ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/03 訪問

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