写真:たぐち ひろみ
地図を見る「四万温泉 鹿覗キセキノ湯 つるや」は、客室わずか15室のこじんまりとした温泉宿。温泉街からやや離れた北部「日向見(ひなたみ)」という地区にあります。四万温泉の最初の源泉「御夢想の湯」が見つかった土地でもあり、深い木立や自然につつまれた閑静な立地。休息の場所としてはまさに理想的です。
温泉中心部からは徒歩25分ほど。荷物を持って歩くにはちょっと遠いと思う方は、宿に電話して迎えに来てもらいましょう。
「つるや」は、数寄屋造りの伝統的な内装の「和邸 山王院」と、よりモダンなテイストの「別邸 美月庵」の2つの棟に分かれています。山王院に6室、美月庵に9室。うち、美月庵の2室を除き全室客室露天付きで、1室1室間取りが異なるのが特徴です。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る写真でご紹介するのは、山王院の「澄」というお部屋。10畳+4.5畳に、広い濡れ縁(ウッドデッキ)、露天、館内で一番広い専用の庭がついた間取りで、5〜6人は十分泊まれる広さですが、なんと1人でも滞在が可能なのです!
もちろん料金は通常より割高になりますが、そうした1人旅用の料金設定がある宿がめずらしい中、この「つるや」は希少です。
さらに、朝夕の食事はすべてお部屋出し。地元食材を生かした季節の料理一品一品を、誰にも気兼ねなくゆっくりと味わえるのがお部屋食の良さ。ひとり旅には、特にありがたいサービスです。
ラウンジにはさまざまな本やコミックがあり、DVDも貸し出しが可能ときたら、部屋にいてもきっと退屈とは無縁なことでしょう。
写真:たぐち ひろみ
地図を見るこちらが「澄」の部屋露天です。やや小ぶりですが、1〜2人で入るには十分な広さ。庭の草木や空を眺めながらの入浴は格別です。思い立ったらいつでも入れる、というのも部屋付き露天ならでは! もちろん、このお湯も温泉です。
ちなみにこの宿では、四万温泉発祥の源泉「御夢想の湯」、自家源泉「鹿覗きの湯」、奥四万ダムの近くから引く源泉「湯の泉」、滝の麓から引く「山鳥の湯」の4つの源泉をブレンドしためずらしくも贅沢なお湯を使用しています。泉質はアルカリ性単純温泉(PH8.7)。神経痛、筋肉痛などに効能があるそうです。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る部屋に露天風呂があっても、やはり大きなお風呂にも入りたいですよね。そんな希望に応えるため、「つるや」では、男性専用「岩魚の湯」、女性専用「山女魚の湯」、露天風呂「鹿覗きの湯」の3つの大浴場が用意されています。
おすすめは、何といっても「鹿覗きの湯」(写真)。目の前を「けもの道」が走っていて、ときどき日本カモシカも出没することからこの名前が付けられたとか。とにかく風情満点で気分があわられ、一度入ったらなかなな出たくなくなるようなお風呂です。常時貸切専用で予約は不要、鍵がかかっていなければいつでも入浴可能です。1人での滞在なら、まさに大露天をひとり占め!
なお、「岩魚の湯」と「山女魚の湯」も、22:00〜翌10:00の時間帯は貸切専用に。こちらでもひとり占め体験ができますよ。
写真:たぐち ひろみ
地図を見る「おこもり」に最適の宿「つるや」ですが、周辺には見どころがいろいろ。お部屋にじっとしているのはもったいないかもしれません。ここはぜひ、少し時間をつくって周囲を散策してみてください。
宿のすぐ近くにあるのは、室町時代に建立されたという重要文化財の「日向見薬師堂」と四万温泉発祥の源泉を使用した公共の湯「御夢想の湯」。もう少し遠出して1.2kmほど山道を歩けば、縁結び伝説の「摩耶の滝」が見られます。往復2時間ほどのちょうどよい距離のハイキングです。
でもイチオシは、何といってもまばゆい碧さを湖面にたたえる「奥四万ダム」。宿から徒歩で片道30分ほどとさほど遠くはないものの、急な自動車道を登るので、こちらもいい運動になります。
この宿のサービスは、「自然旅設計」という一言で表現されています。宿泊者が自由気ままに、やりたいことをやりたいようにして過ごす ― そうした希望を叶えてくれる、新しいタイプの温泉宿が「つるや」です。
この宿に泊まるときは、だからちょっと「わがまま」な客になってみてください。どういう部屋で、どう過ごして、どんな食事をしたいか。そんな希望をはっきり伝えてこそ、自分が思ったとおりの理想の滞在が実現します。そして、できれば連泊して、気まま時間をじっくり堪能してください。
10月末に紅葉のピークを迎える四万温泉。出かけるなら、この時期が特におすすめです!
2019年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/9/9更新)
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