絶滅危惧種!「カーレーター」は日本一乗り心地が悪い乗り物

絶滅危惧種!「カーレーター」は日本一乗り心地が悪い乗り物

更新日:2017/12/29 11:30

bowのプロフィール写真 bow トラベルライター
「カーレーター」という乗り物をご存知ですか?恐らく名前すら聞いたことがないという方も多いかと思います。それもそのはず「カーレーター」に乗れるのは日本どころか世界でも神戸にある須磨浦山上遊園のみ!日本一乗り心地が悪いという謎の乗り物をご紹介します。

「カーレーター」に乗りたいなら須磨浦公園へ

「カーレーター」に乗りたいなら須磨浦公園へ

写真:bow

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日本一乗り心地の悪い謎の乗り物「カーレーター」に乗る為にはまず山陽電鉄の須磨浦公園駅を目指しましょう。大きい駐車場が駅前にありますので車で行っても大丈夫です。

須磨浦公園は海釣り公園があることで有名ですが、海を背にして淡路島を望む鉢伏山へと向かいます。その鉢伏山から旗振山にかけての一帯が須磨浦山上遊園とされ、自然いっぱいの遊び場になっているのです。その園内を結ぶ交通経路がロープウェイ、リフト、そしてもう一つが「カーレーター」なのです。

乗り心地の悪さが評判?謎の「カーレーター」の正体やいかに!?

乗り心地の悪さが評判?謎の「カーレーター」の正体やいかに!?

写真:bow

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山陽電鉄・須磨浦公園駅にはロープウェイ乗り場が隣接しています。そこから須磨浦ロープウェイに乗って一気に高度を上げましょう!急角度で山の斜面を登っていきますので眺めはバツグン!約3分の空中散歩の後、鉢伏山上駅に到着。このロープウェイと回転展望閣をつなぐ区間に「カーレーター」があるのです。

ちなみに須磨浦山上遊園のオフィシャルサイトには『昭和41年3月に開通、その姿も当時のままで、「乗り心地の悪さ」が評判です。「いもむし」に乗った感じをお楽しみください。なお、振動がありますので、体調の優れないお客さま、また、妊婦の方は平行してあるハイキングコースをご利用ください。』とあります。

乗り心地の悪さが評判?いもむし?妊婦に歩け?いったいカーレーターとは・・・?

カーレーター乗り場に到着!!

カーレーター乗り場に到着!!

写真:bow

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さあ、日本一乗り心地の悪い乗り物とはどいつのことだッ!?と意気込んで乗り場に来たものの・・・。ムム、なんだこりゃ。ベルトコンベアの上にカゴが乗っかってる?とでも表現しましょうか。それがゆーっくりとしたスピードでゴトゴトと回っています。これが「カーレーター」??なんだか遊園地のアトラクションみたいだぞ。ちなみに定員は1カゴ2名。

カーレーターに乗ってみた!

動画:bow

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乗ってすぐに激しい揺れに襲われます。動画を見て頂ければ揺れの激しさが分かると思います。かなり強力な手ブレ補正能力を搭載しているカメラで撮ったのにもかかわらず、相当画面が揺れてます。

しかし、その揺れも一時的。斜面に入れば安定モードになります。全長は91m、斜度25度の急勾配を約2分かけてじんわりと登っていきます。なんでしょう、このマッタリと進む乗り物は。スピードはエスカレーター程度。確かに、いもむしに乗ってると言えば乗ってる感じ。ご覧の通りこのカーレーターの路線上は屋根がついているので、雨天でも問題ありません。なんだ、最初さえ我慢すれば結構快適な乗り物じゃないですか?

カーレーターはいつ止まってもおかしくない!?

カーレーターはいつ止まってもおかしくない!?

写真:bow

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そもそもこのカーレーターは『山の斜面を複数のゴンドラを、斜面にしかれたベルトコンベアを使って人を運ぶ、登山用交通機関』とされています。従来のベルトコンベアやエスカレーターと違い、途中で速度の変化するベルトコンベアによる人の輸送方法として1960年頃にベルトコンベア製造会社である日本コンベヤにより開発されたものだそう。

しかし、大掛かりな装置の割に輸送能力がリフトと変わらない、乗り心地も悪い、更には大掛かり故に莫大なメンテ費用がかかるなどという弱点もあり、実際に普及したのはこの須磨浦山上遊園と滋賀県の琵琶湖バレイの2か所だけだったのです!ちなみに琵琶湖バレイでは乗車時間が20分を超えるような長さだったそうです。そりゃ疲れるワ、ってことで昭和50年でカーレーターを廃止、ゴンドラリフトにバトンタッチしたそうです。そんなわけで須磨浦山上遊園はその後、世界で唯一カーレーターが動いている場所になったのです。

魅惑の絶滅危惧種「カーレーター」に乗ってみよう!

昭和の香りがムンムン漂う、スローライフを地で行くような乗り物界のゆるキャラ!いつ無くなるかわからない「カーレーター」に乗るなら今のうちかも・・・。

<須磨浦山上遊園の基本情報>
住所:神戸市須磨区一ノ谷町5−3−2
電話番号:078-731-2520
休園日:火曜日(ただし、祝日・夏休み等は営業)
料金:入園料は無料。カーレーターは片道200円・往復300円。往復割引回遊券1800円(ロープウェイ・カーレーター・観光リフト・展望閣のセット)
アクセス:山陽電車「須磨浦公園駅」下車すぐ

2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2013/06/05 訪問

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