11月中頃から12月のクリスマスシーズンにかけて、夜のインスブルックは華やかなイルミネーションに彩られ、童話のような幻想的世界へと変わります。大きく立派なクリスマスツリーが至る所に飾られ、店のショーウィンドには、可愛らしいクリスマスのオーナメントや、プレゼント用のクリスマスギフトが一斉に並びます。街中の通りは、クリスマスの準備で忙しい買い物客で賑わい、チロルの冬の日常風景を垣間見ることができます。
インスブルックのクリスマスマーケットは、旧市街の広場を中心に、街中さまざまな場所で大規模に催されます。中でも、よく家族連れで賑わっているのがイン川沿いのマルクト広場です。入り口には、高さ14メートルに及ぶスワロフスキー・クリスタルで造られたツリーが飾られ、とでもゴージャス。その輝きは、誰もが目を奪われる美しさです。
マルクト広場では、チロルの村々をイメージした沢山の屋台が出されています。どの屋台もチロルらしい素朴な民芸品やお菓子、クリスマスのオーナメントなどが売られ、とてもキュート。童心に戻って楽しめる品々が満載です。イン川沿いには、グラーシュスープやホットドッグなど温かな料理を出す屋台も多く、凍てつく冬空の下で食べれば、美味しさもひとしお。心まで温まる気分です。
インスブルックのシンボル、旧市街の黄金の小屋根(Golden Roof)の前には、毎年巨大な美しいクリスマスツリーが飾られ、地元の人々ばかりでなく、大勢の外国からの観光客で賑わっています。
旧市街のクリスマスのテーマは、フェアリーテイル。ちょっと不気味な妖精や巨大な山男の人形が狭い旧市街の路地に飾られ、伝統的なチロルの雰囲気が満載。クリスマスツリーの下では、温かな料理の屋台が並び、人々はグリューワイン(ホットワイン)を飲みながら歓談し、凍てつくチロルの夜を陽気に過ごしています。
また、旧市街には沢山の小さな土産物店が軒を連ね、可愛らしいチロルの手工芸品や、地元で作られたハムやソーセージなどの特産品は見ているだけも楽しくなります。
近年、スタイリッシュなショッピングストリートに生まれ変わったマリアテレジア通りとその周辺。伝統的な美しい建物はそのままに、通りには若者向けのショップやカフェが並び、旧市街とは一味違った新鮮な雰囲気を楽しめます。
冬、何本もの街路樹に飾られたイルミネーションは斬新で、どこかユニーク。まるで絵本の中で、枯れ木のお化けが輝いているかのように見えます。
マリアテレジア通りでもクリスマスマーケットは出されていますが、こちらは地元の仕事帰りや買い物帰りの人たちがよく利用しています。ちょっと帰りがけに屋台の温かな飲み物や軽食を楽しみたい方は、観光客でひしめき合う旧市街よりお勧めです。
旧市街にある世界的に有名なクリスタルブランドのスワロフスキーは、クリスマスには是非立ち寄って欲しい店の一つです。華麗な輝きを放つクリスタルの置物やアクセサリーは、お土産やクリスマスプレゼントに喜ばれます。店内は、スワロフスキーの本場だけあって品揃え豊富。ディスプレイされた輝くばかりのゴージャスな商品には、誰もが溜息をもらすほど。値段が高くて買えないと思っている方でも、一見の価値があります。
また、インスブルックの近郊ヴァッテンス(Wattens)にはスワロフスキー・クリスタルワールドがあるので、昼間、時間のある方はそちらを見学されるのも良いでしょう。バスでインスブルックから30分ほどで行けます。
インスブルックは、ザルツブルグやドイツのミュンヘンから電車で約2時間ほど。オーストリア・アルプスの高い山々に囲まれたチロル地方の情緒たっぷりの街です。この地方は、キリスト教カソリックの信仰心に厚い地域でもあり、人々にとってクリスマスは、チロルの厳しい冬を過ごすために欠かせない行事です。ドイツで本場のクリスマスマーケット巡りをされる方は、是非インスブルックまで足を延ばしてみて下さい。ドイツとは一味違った、盛大ながら、どこか昔懐かしい雰囲気のクリスマスを体験できるでしょう。
インスブルックのクリスマスマーケットは、場所によって開催時期や時間帯が異なるので、インターネットの公式サイトや現地のツーリスト・インフォメーションの観光情報で確認しましょう。
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(2023/12/5更新)
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