写真:Ise Shinkurou
地図を見るなまはげは古くから幼児の教育、集落の助け合いの手段として用いられたと考えられていますが、民間伝承なので、正確な発祥などははっきりと分かっていません。そんな謎多きなまはげについて「なまはげ館」では「なぜこの地域になまはげ風習が芽生え根付いたのか?」を映像・パネル・展示などで紹介しています。
興味深い掲示・展示がたくさん並びますが、なかでも男鹿市内で実際に使われていた110体の「なまはげ」は迫力満点です。
写真は「なまはげ館」入り口で入館者を迎えるなまはげ像です。前に置いてある藁は、なまはげが落とした縁起の良い藁と言われていますので、1年の無事を祈って是非お持ち帰り下さいね。私も志を箱に入れて持ち帰り、今も大切に神棚に飾ってあります。
なまはげ館
入館料:500円 真山伝承館との共通入館料 800円
休館日:年中無休
リニューアル工事に伴いH25年1月〜3月末日(予定)臨時休館
写真:Ise Shinkurou
地図を見る「男鹿真山伝承館」は男鹿地方の典型的な曲家(まがりや)民家を移築し再利用された建物で、屋内に入れば、日本の家屋の原点とも言える素晴らしい建築様式を見ることができます。
この地域で曲り家(まがりや)と呼ばれる家屋は、母屋とうまや(厩舎の意味)がL字型に配置され、台所の竈(かまど)の暖気がうまやに流れ込み馬を暖める仕組みになった家屋で、古くから馬と共に生活する東北地方特有の建築様式です。
中に一歩入ると、この家の家主と称する人がにこやかに迎えてくれます。まるで故郷に帰省したような気分になり、思わず「ただいま」って声をかけてしまいました。
なまはげ行事は大晦日の行事なので、出来る限り実際の雰囲気で体験できるように、座敷にはいろりが切られ、神棚の前に正月の飾りが置いてあります。
この座敷に座りなまはげの登場を待つのですが、まずはこの地域の「なまはげ行事」についての説明があります。話に耳を傾けていると、民話を聞いているような雰囲気で心が癒されます。
さて「なまはげ」の登場です。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る『ガタガタ‥ウォー!!』なまはげは大きな音を立てて室内に入り大暴れをし、家族にケガや病気が無いようにと願いを込めて、七回五回三回と四股を踏みますが、この回数は男鹿独特の伝統と言われ、子供のお祝い七五三と同じような意味を持ちます。
家主との問答は全て方言で実演されますが、「泣く子いねが」「怠け者いねが」と家中を探し回ります。この声、なまはげの面、そして動作が本当に恐ろしい。内容が少しコミカルで、なまはげの問いかけに対して、家の主人が家族の良さを説明し、家には怠け者はいない事をなまはげに納得してもらいます。
同席した5歳位の子どもが真剣な表情でお父さんにしがみついています。この姿を見て、この風習の良さと純粋な親子関係を身をもって教えられました。
きっとこの子の心にお父さんが守ってくれたという温かさが残るのでしょうね。
先ほども触れましたが、室内で大騒ぎしたなまはげが落とした藁は厄除けとして持ち帰る事ができます。
お子様もご一緒にまたご夫婦でも是非体験して頂きたいと思います。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る「なまはげ真山伝承館」から5分ほど歩くと「真山神社」があります。この神社は平安時代以降神仏習合の霊山として地元の信仰を集めてきました。
毎年2月に行われる「なまはげ柴灯まつり」で全国的に有名な神社で、お参りした後は厳粛な気持ちになり身が引き締まる思いです。また境内の奥に樹齢1100年の立派な枝振りの「かやの木」がありますので、是非そちらもお立ち寄り下さい。
男鹿真山地区の伝統に触れる旅はいかがでしたか。日本にはたくさんの伝統習俗が残っていますが、なまはげ習俗は冬の厳しいこの地域ならではの魅力のある伝統です。是非一度訪れてなまはげ体験をしてみて下さいね。
すてきな旅になりますように・・・By Shinkurou
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(2024/10/16更新)
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