忍術はもともと修験道の影響を受けて生まれたものといわれています。修験道とは、日本古来の山岳信仰が仏教や道教などの影響を受けて発展した宗教のことで、7世紀後半、役行者によって開かれました。熊野や吉野、羽黒山と並び、戸隠山でも多くの山伏たちが修業を行っていました。
戸隠流忍術の開祖は平安末期、平家軍と戦った木曽義仲の家臣仁科大助という人物です。大助は、古くから戸隠や飯綱で修験道の修行をして、さまざまな技を身につけていました。寿永三年(1184)、義仲が討ち死にした後は、伊賀に逃れ、伊賀流忍術を習得してから、再び戸隠の地に戻って、戸隠流忍術を開いたと言われています。戸隠流忍術の特徴は、敵にあっても先に攻撃しないで相手の戦闘力を奪う戦法。「武器を持たずとも敵を倒す」ことが、戸隠流の極意であると言われ、厳しい修業を乗り超えた者しか体得できない高度な術です。
難しい話はさておき、「忍者体験」ができるスポットへ参りましょう。
まずは、杉並木が有名な戸隠神社奥社の入り口からすぐ側にある戸隠民俗館・戸隠流忍法資料館・忍者からくり屋敷。
その名の通り、3つの施設から成る博物館で、重厚な門扉をくぐって入場すると、まず、大きな茅葺屋根の建物の戸隠民俗館が建っています。館内には戸隠名産の竹細工製品をはじめ、装束から農耕機具まで当時の生活を物語る民俗資料が所狭しと展示され、戸隠の文化を知りたい方におすすめです。
忍者が使っていたという、毒草(薬草)を栽培する花壇を見ながら進んでいくと、さらに立派な2階建の農家住宅があり、この2階が戸隠流忍法資料館(第二資料館)となっています。天井が高く、広々とした空間に、忍具などたくさんの忍術関係資料が展示されています。一際興味深いのが、壁に貼られた戸隠流忍術の実技の写真パネル。展示を通して忍者の存在をリアルに感じることができます。
奥深い忍術の世界を垣間見た後は、お待ちかね「忍者からくり屋敷」へ。内部は撮影禁止ですが、大人でもどきどきするようなからくりがたくさん待っています!部屋から部屋へ、さまよいながら脱出(?)するまでたっぷりと不思議の世界で遊ぶことができます。
敷地内にはこのほかにも足腰を鍛える吊り橋や壁渡り、的を当てると素敵な景品がもらえる手裏剣道場(別料金)もあります。
山あいにある戸隠は、天気が変わりやすく急に雨が降ることもまれではありません。けれど、こちらの施設は室内の展示がメインなので雨の日でも安心。戸隠神社の参拝と併せて、ぜひお楽しみください!
お次は、特にお子様連れにおすすめの忍者スポット。戸隠神社中社から車で約2分の場所にあるチビッ子忍者村です。傾斜のある土地をうまく利用して作られたその「村」は、連休や夏休みなどは駐車場待ちの渋滞ができるほどの人気スポット。平日ならさほどの混雑もなく、ゆっくりと楽しめます。
「開村」33年を迎える忍者村には、入村料を払えばだれでも楽しめる「修業の森アスレチック」や忍者関係の資料やグッズを集めた「忍宝館」のほか、別途利用料がかかる「忍術屋敷」や「忍者スラローム」、手裏剣投げなどの施設も充実。お食事処もあるので、1日たっぷりと遊ぶことができます。入村時に有料施設の使用料がセットになったチケットも販売しているので、わからない場合はスタッフにお尋ねください。
提供元:(一社)戸隠観光協会
http://togakushi-21.jp/さらに、こちらの施設のポイントは忍者服のレンタル(有料)を行っていること。忍者服は黒・赤の二色(大人用も有り)。アスレチックの中には池の上を渡る高度な修業(?)もあるので、事前に着替えておけば、濡れたり汚れたりしても安心です。何より、忍者気分が高まること間違いなし!
また、忍術の実演が見られる忍者ショーなど大人も子どもも熱くなるイベントが毎月計画されているので、興味がある方はぜひHPのイベント情報をチェックしてみてください。
戸隠流忍術の息吹を今に伝える2つの施設、いかがでしたか?
最近は海外でも人気の忍者。外国から見える観光客も多いそうです。日本人の素養を身につけるためにも、「忍者体験」おすすめです!
なお、ご紹介した施設は冬季(11月下旬〜4月下旬)は休業になります。11月は土日祝日のみの営業になりますので詳しくは各施設にお問い合わせください。
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(2024/9/9更新)
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