遊牧民宅へのホームステイ以外で宿泊ができるゲルは春から夏の営業を中心としたツーリストキャンプとなります。
10棟以上の同じ形のゲルがかたまって配置されているので、自分のゲルの場所をしっかり覚えておかないと、うっかり他人のゲル訪問…なんてことも。ゲルの番号と鍵の番号をしっかり確認してくださいね。
フェルトと木でできており、組み立ても数時間でできてしまうゲルですが、中に入ってみると多少の風なども気にならず、床も板敷きでかなりしっかりした造り。快適を通り越して「落ち着く」という人もいるのではないでしょうか。
共同の水洗トイレと温水シャワーは別棟。清掃もゆき届いていて気持ちよく利用できますが、夜間は自分のゲルからの移動に懐中電灯などがあると便利です。
外側はほぼ白一色と、素朴な印象のゲル。しかし内部はそんな外見からはちょっとと想像もつかないくらいのカラフルさ。西洋と東洋が絶妙にミックスされたかわいらしい装飾は若い女の子のお部屋のようです。
ゲルの側面には窓がなく、天窓からの採光なので、さらに明るくしたいときには扉をあけて外光を入れます。
内部は壁沿いにベッドやテーブルが配置され、2人から多くて6人くらいまでがひと部屋(ひとゲル?)となります。コンセントの数が限られているので、譲り合ってのご利用を。
ハンガーは自分のベッドから手近の骨組みに引っ掛けて、などゲルならではの工夫をするのも楽しいですね。
ツーリストキャンプ内にはレストランやお土産やさんのゲルもあります。
朝食は一般的なホテルのようにビュッフェ形式だったり、パンと卵とソーセージ、といったものが多いですが、昼や夜はモンゴルらしい料理が中心。写真にあるボウズ(羊や牛肉を使った小籠包のようなもの)や、肉の出汁がおいしいスープやうどんなど、スパイスを使わず塩中心の味付けは日本人にはほっとする味。
放牧で毎日しっかり草を食べ、運動もしているモンゴルの家畜のお肉は、味がしっかりしているので塩だけでもとてもおいしいのです。日本では羊が苦手でも、モンゴルでは食べられるという方もいるので、ぜひチャレンジしてみてください。
昼夜の気温差が大きいモンゴルでは、夏でも夜はストーブが必要なくらい気温が下がります。そんな時、この薪ストーブが威力を発揮。火をおこしてしばらくするとゲルの中は暑いほどに!ただし、火が消えてから寒くなるのも予想以上に早いので、寝るときにベッドまわりに防寒具を用意しておくと安心です。
一定以上の寒さが予想される時は、火力が持続する石炭を追加してくれたり、夜中や明け方にキャンプのスタッフが火をおこしてくれます。
パチパチという薪のはじける音を聞きながら暖かいゲルの中でのおしゃべりでほっこり。さらに体を温めるためにモンゴルウォッカを一杯…というのもいいですね。
大平原のキャンプでは、夕陽が沈んで真っ暗になるまでの時間が長いこと、飛行機雲が円を描くことなど、今までの生活にない新しい発見も!
このように、ツーリストキャンプでは、自然が最大のエンターテインメント。空の青さ、風に流されていく雲、いきものたちの気配、夕陽や朝陽、冴え冴えとのぼる月や満天の星空など、濃密でぜいたくな時間が過ごせること請け合いです。
ゆったりとした時間を楽しむ以外にも、馬やラクダに乗れたり、近隣の観光をアレンジしてもらったりもできるツーリストキャンプ滞在。
日本の旅行会社では、主にGWくらいから9月までの期間でツーリスキャンプに宿泊するツアーが企画されていますし、現地の旅行会社で宿泊だけを手配してもらうことも可能です。
ウランバートルの近郊にも複数のキャンプがあるので、ちょっと足を伸ばしたいところ。「ゲルに泊まってきたよ」という体験談もよいお土産になるのではないでしょうか。
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(2023/12/8更新)
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