カラコルムとは「黒い砂レキ」という意味でクールな印象ですが、現在のモンゴル語では「ハラホリン」。なんだかいっぺんにかわいらしいイメージになってしまいますね。
そのカラコルムまではウランバートルから車でおよそ4〜5時間。長いと思われるかもしれませんが、草原やなだらかに続く山々、動物たちの群れなど車窓に飽きることはありません。行程のほとんどがまっすぐな道であることも、新鮮な驚きです。
ただ、きちんと舗装されているところだけでなく、工事中などハードな路面状況もありますので、心配な方は酔い止めの薬を飲んでおくと良いかも。
現在のカラコルムは、本当にかつては大帝国の首都だったの?と思ってしまうくらいこじんまりとしているので、100を超えるストゥーパに囲まれたエルデニゾーの遠景は印象的。カラコルムのまちに入るとすぐにわかるので、テンションがあがること、間違いなしです。
エルデニゾーはカラコルムの宮殿や寺院の建築資材を使って作られているそうで、何とも贅沢なことです。
敷地内、中国様式の3つの伽藍が並ぶゴルバンゾーは、それぞれのお寺に別の年代のお釈迦様の像があります。お顔立ちの違いに注目してみてくださいね。
こちらでは、壁画や仏画なども数多く展示されていますが、チベット仏教の鮮やかな彩色に目を奪われてしまいます。チベットにはインドから直接仏教が伝わったため、中国を経て仏教が伝来した日本とはまったく違う、髑髏をモチーフに使っている仏様などもいて、とても不思議な感じがします。
寺院の敷地内、至る所で見られる大小さまざまな「マニ車」。熱心な信者は真言を唱えながら次々に回していきます。マニ車はチベット仏教で用いられる仏具で、筒の中には経文が収められ、側面には真言が刻まれています。
心をこめてまわすと功徳が積めるというので、ぜひやっておきたいところ。その際は必ず時計回りになるように気をつけてくださいね。
さらにチベット仏教を体感したい方は、敷地内に五体投地礼をするための台もありますので、そちらもどうぞ。
20世紀初頭、エルデニゾーにはに1万人もの僧が居住していたそうですが、現在修行が行われているのは、18世紀に建立されたこのラブランゾーのみ。
こちらはいかにもチベットらしいつくりの寺院で、「タルチョ」や「ルンタ」と呼ばれる祈祷の旗が「仏陀の教えが遠くまで届くように」と風にそよいでいます。
また、タイミングが良ければ、ほら貝でまちに時間を知らせるという場面が見られます。ここの修行僧には子どもも多く、神妙にほら貝のおつとめをこなしていたかと思うと、友達とじゃれあったりする微笑ましい姿も。
エルデニゾーの近くには、日本のODAによって建設されたカラコルム博物館があります。建物の入口にはモンゴル語のキリル文字とモンゴル文字、そして英語表記の3つが美しく配置されています。
この博物館では新石器時代以降の遺跡や国々の変遷の歴史などを知ることができます。エルデニゾー見学前に予備知識を入れるのもよし、まずは実物を見てから、「ああ、あれはこういうことだったのか」と復習をするのもよしです。
栄華をきわめた時代のカラコルムの再現模型を見ると、現在との違いにびっくり。イスラム・キリスト教の寺院や教会まであることが、東西の文化の中心都市だったことをよく示しています。
ちなみにこちらは、日本が建設に関わっただけあってか「きわめて日本らしいお手洗い」という意外な必見ポイントもあったりします。
カラコルムへはウランバートルから日帰りも可能ですが、カラコルムや途中のツーリストキャンプで一泊するのが体力的にも楽でおすすめ。
また、ここから少し足を伸ばすとさまざまな遺跡や大自然の中で露天風呂を楽しめる温泉などもありますので、余裕を持った日程でプランニングを楽しんでみてください。
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(2025/1/24更新)
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