大阪平野を一望・生駒山麓の展望台をつないで歩くハイキング

大阪平野を一望・生駒山麓の展望台をつないで歩くハイキング

更新日:2015/10/16 10:28

SHIZUKOのプロフィール写真 SHIZUKO 舞台演出者
大阪と奈良を隔てる生駒山地。電波塔がニョキニョキと立つ最高峰は、阪神間からも奈良側からもよく目立ち、多くの人々に愛されている山です。生駒山は古代より、大阪・難波から古都・奈良へ向かう峠道が多く開かれ、人の往来が盛んでした。今も現役の道は、どの道を通っても、振り返れば大阪平野が一望のもと。『摂河泉(せっかせん)コース』『神津嶽コース』と呼ばれる展望台の多いコースで生駒山をお楽しみください。

枚岡神社を起点に、出発!

枚岡神社を起点に、出発!

写真:SHIZUKO

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スタートとゴールは『枚岡(ひらおか)神社』。近鉄奈良線の枚岡駅が最寄り駅。枚岡神社は、河内国一宮である由緒正しい神社です。奈良にある春日大社の神様は、この神社の神様が出向かれたということで元春日とも呼ばれています。

早春には、枚岡梅林に梅が咲き乱れ、多くの人々の目を楽しませてくれます。年末には、注連縄架け替え神事の際に行われる通称『お笑い神事』が秀逸。天照大御神が天の岩戸に籠った際に、神々の笑い声でその戸を開いたという神話に基づいた神事です。大声で笑うと、不思議と心が軽くなります。知らない人同士でも、笑いあうとなぜか心が通じるような気になれます。そんな楽しい神事があるこの神社は、登山の起点として通り過ぎるだけでなく、たびたび訪れたい神社でもあります。

額田山展望台から見渡せば…

額田山展望台から見渡せば…

写真:SHIZUKO

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枚岡神社の境内を、梅林とは逆の方に向かって登って行くと『暗峠(くらがりとうげ)奈良街道』に出ます。暗峠は大阪と奈良を結ぶ多くの峠道の中でも、最も厳しい道。石畳のこの道は国道308号線ですが、とても狭く、斜度もきつく、慣れない車は立ち往生することもあるという古くからの難所。歩いていても、かなり息が上がります。

そんな道をしばらく上ると『額田山展望台』に到着。

『摂河泉コース』と呼ばれる所以は、摂津国・河内国・和泉国が一望のもとにできるから。大阪平野の隅々、遠くは明石海峡大橋までも見渡せる大展望に、噴き出した汗も心地よく感じられることでしょう。

生駒山頂642メートルの一等三角点はどこ?

生駒山頂642メートルの一等三角点はどこ?

写真:SHIZUKO

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額田展望台から登ることおよそ1時間で、生駒山頂に到着します。展望台を後にすると、しばらくは展望のないうっそうとした木立の中を進みます。途中には平坦な部分もかなりありますから、息を整え登っていきましょう。最後の急坂を何度かカーブすると、突然道が開け、山頂付近の鉄塔のある場所に。

帰りは、この分岐を右に行くのですが、せっかくですから生駒山頂の一等三角点にタッチしにいきましょう。実は、一等三角点は、生駒山上遊園地のアトラクション『SL列車』のレールの中にあるのです。ということは遊園地の営業時間帯は、危険なので近寄ることが出来ません。なので、三角点マニアの方、珍しい三角点を観たい方は、営業時間前に行くか、休園日を狙う必要があります。生駒山上遊園地はかなりユルイ感じの場所で、営業していなくても園内に入れますから、ご安心を。

生駒山頂からは、奈良側の展望も広がってますから、ぜひお楽しみください。

可愛い名前の展望台・ぼくら広場

可愛い名前の展望台・ぼくら広場

写真:SHIZUKO

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生駒山上遊園からの展望を楽しんだ後は、鉄塔が並ぶ道を戻り、暗峠方面へ。ちょっと荒れた道をどんどん下っていくと、いよいよ暗峠へ出ます。峠には『すえひろ』という峠の茶屋があります。ここで、お昼ご飯を食べるのもよし。コーヒーブレイクもよし。

この店の横の細い道を通り抜けると、またまた道は登り道。しばらく登れば『ぼくらの広場』に到着。ここからは生駒山頂が見え、さっきまでいた場所から、もうこんなに歩いたんだなって実感できる場所。もちろん、大阪平野の展望も抜群にきれい。隠れ夜景スポットとしても親しまれている場所です。

神津嶽を経て、枚岡展望台へ

神津嶽を経て、枚岡展望台へ

写真:SHIZUKO

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ぼくらの広場からは『神津嶽コース』に入ります。神津嶽とは、枚岡神社の発祥の地で、山頂部分が平らだったので平岡=枚岡という名前になったゆかりの場所。注連縄の張られた神域への急坂を登ります。頂上部では眺望はありませんが、さすが神域。心がピンと張りつめる空気があります。

お参りをして、どんどん下ると『枚岡展望台』へ。このコース、最後の展望台。標高を下げた分、大阪平野の建物がぐんと近づき、一つ一つの場所を身近に感じることが出来ます。最後の休憩場所で、持ってきた飲み物やおやつを食べて、身軽になって下山しましょう。

枚岡梅林に続く道を経て、枚岡神社へ到着です。

眺望を楽しみながらのゆったり歩き

生駒山地の大阪側には、大阪府民の森として多くの園地が整備されています。整備されているとはいえ、自然のままの部分がしっかり保存され、かつ安全に歩けるようになっていますから、ちょっと時間があるなぁなんて時にお気軽にお出かけ下さい。
慌てることはありません。ゆっくり登って、いい汗をかいて、大展望に心を解放。新鮮な空気が、次の日の活力をチャージしてくれます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/06 訪問

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