圧倒的スケール!晩秋の釧路湿原を眺望するおすすめ展望台!

圧倒的スケール!晩秋の釧路湿原を眺望するおすすめ展望台!

更新日:2015/10/28 19:45

浦賀 太一郎のプロフィール写真 浦賀 太一郎 週末トラベラー
釧路市街から車で30分。日本最大の湿原である釧路湿原は、ラムサール条約に登録される貴重な湿原です。その広大さは、東京都の都心がすっぽり入ってしまうほど。
今回は、秋の深まった釧路湿原の眺望を中心に、展望台から湿原を眺め尽せるスポットを紹介します。
秋から冬にかけての釧路湿原は、テレビや雑誌でイメージする釧路湿原とは一味違った良さがあります。シーズンオフでもあり、混雑も少なくおすすめですよ!

圧巻の大景観へ!木道を散策してサテライト展望台を目指そう。

圧巻の大景観へ!木道を散策してサテライト展望台を目指そう。

写真:浦賀 太一郎

釧路湿原の西側にあるのが、西洋の砲台を思わせるような外観の「釧路市湿原展望台」。
釧路市湿原展望台からおよそ2.5kmに渡って環状の木道「釧路市湿原展望台の散歩道」が整備されています。
木道を反時計回りで散策すると、澄みきった空気の林の中を歩き、およそ25分、「サテライト展望台(北斗展望台園地)」に到着します。

うっそうとした林を抜けると、視界が一気に開け、釧路湿原の圧倒的なスケールに括目することとなるでしょう。
広い!本当に広い!見渡す限りの大湿原が広がっています。

テレビや雑誌などで、よく「アフリカの草原(サバンナ)のよう」と形容されますが、特に秋の深まった頃の釧路湿原は、明るい茶色と掠れた緑が織りなす圧倒的な空間です。
釧路湿原の観光ならまずここを目指しましょう!

釧路湿原とは!?木道を散策しながら考えてみよう。

釧路湿原とは!?木道を散策しながら考えてみよう。

写真:浦賀 太一郎

釧路市湿原展望台から約2.5kmの釧路市湿原展望台の散歩道。
足腰の弱い人も散策できるように、半分(時計回り)はバリアフリー木道になっており、20分かからないくらいでサテライト展望台まで行けます。

釧路湿原は国立公園に指定されており、日本最大の淡水魚・イトウやキタサンショウウオなどの希少な生物が棲息。冬には特別天然記念物のタンチョウヅルが越冬します。
東京の都心がすっぽりと入るその広大さに加え、湿原全体に分布するヨシと散在するハンノキ林、蛇行する河川が構成する自然美は、釧路湿原以外では見ることのできない、日本で唯一の景観です。

釧路湿原の成り立ちも簡単に説明しておきましょう。
現在の釧路湿原一帯は、約2万年前は今よりも寒冷で、広大な大地が広がっていました。1万〜6000年前から次第に温暖化が進み、海面の上昇でゆっくりと大地は海へと変わっていきました。
6000〜4000年前には再び寒冷化が進み、海面は次第に引いて行き、湿潤な土地の上に土砂や泥炭が堆積し、次第に湿原を形成して行き、3000年前には現在の広大な湿原地になったと考えられています。

木道の拠点となる釧路市湿原展望台では、湿原を再現したジオラマや湿原の成り立ち、生態系などが学べる展示や、クマよけの鈴、湿原Tシャツなどお土産も揃っています。

温根内木道で間近に湿原の自然観察

温根内木道で間近に湿原の自然観察

写真:浦賀 太一郎

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サテライト展望台で壮大な湿原の景観を眺めたら、今度は湿原の「小さな世界」に目を移してみましょう。
サテライト展望台から北へ5kmほど。温根内(おんねない)には、釧路湿原の四季折々の魅力を学べる温根内ビジターセンターがあり、そこを拠点として一周1時間ほどで巡れる温根内木道が整備されています。

サテライト展望台と違い、ここでは釧路湿原に直接降り立ち、天然の落とし穴「ヤチマナコ」や、湿原の精霊のようにも見える「ヤチボウズ」といった、ヨシ・スゲ・ミズゴケ・ハンノキ林などが織りなす湿原風景を間近に観察することができます。
ちなみに「釧路市湿原展望台」の怪異な外観は、ヤチボウズをイメージしたものだったりします。

「大観望」細岡展望台から蛇行する釧路川と阿寒岳を望もう

「大観望」細岡展望台から蛇行する釧路川と阿寒岳を望もう

写真:浦賀 太一郎

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釧路湿原の東側にあるのが通称「大観望」、細岡展望台。
JR北海道の釧網(せんもう)線・釧路湿原駅から徒歩15分ほどで行けます。もちろん駐車場も完備。

こちらから見ることのできる景色は、もちろん釧路湿原の大景観。ですが、先程の西側、サテライト展望台からの風景と違うのは、ゆっくり蛇行する一級河川・釧路川の流れや、日本百名山・雌阿寒岳、雄阿寒岳、阿寒富士の山々など、北海道らしい雄大なパノラマが広がります。

隣接する細岡ビジターズラウンジでは館内に湿原の風景や自然の写真が飾られ、軽食や喫茶、お土産も買え、釧路湿原を眺めた後の休憩に便利です。

季節で変わる湿原の「色」を楽しもう!

釧路湿原の魅力を、展望台からの壮大な景観を中心に紹介しました。
各方面へのアクセスに関しては、やはり便利なのは車です。市街からのアクセスもサクサクで、無料の駐車場完備は嬉しい限り。バスもありますが、本数も多くないので綿密な時間管理が必須になります。

春夏秋冬の色づきの移り変わりも釧路湿原の大きな魅力で、春や夏の緑を中心とした風景も素晴らしいですが、秋からの薄茶の風景も、初めて訪れる方は恐らく想像していない色合いなのではないかと思います。
今回は晩秋の風景でしたが、訪れる季節、また時間帯でも釧路湿原は多くの顔を持ち合わせています。
みなさんも釧路湿原に訪れて、ぜひ自分だけの釧路湿原を発見してください!

掲載内容は執筆時点のものです。

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