写真:泉 グルン
地図を見る宜蘭県にある国立伝統芸術センターは台湾の伝統工芸や建築、演劇などの保護と発展を目的に建てられた文化施設です。ここには展示館のほかにシアターや体験学習施設、移築された古民家や伝統工芸品を販売する商店などがあり、ちょっとしたテーマパークのよう。
なかでも観光客に人気があるのが、赤レンガの建物が続く「民芸街」です。ここは19世紀末の台湾の街並みを再現した、いわばフェイクな老街。台湾と西洋の様式が融合した「閩南(びんなん)バロック」と呼ばれる折衷建築の雰囲気がとてもよく感じられる通りなのです。
写真:泉 グルン
地図を見る民芸街には30店ほどの手工芸店が入っていて、実際に職人さんが実演しているところや、手作り体験ができるお店もあります。
アメ細工や手作り石鹸、履き物など生活に密着したアイテムのほか、アクセサリーや陶器、台湾で大人気の「布袋劇(プーダイシ)」と呼ばれる人形劇の店など種類もさまざま。
ここなら、どこよりも台湾らしいお土産を探せるかもしれません。
写真:泉 グルン
地図を見る一番のハイライトは毎日行なわれている台湾オペラです。これは歌仔戯(ガーザイシー)と呼ばれる伝統の歌劇で、古くから庶民に親しまれてきた芸能です。
民芸街で突然始まるこの野外オペラ、伝統的な演目ながらも歌をラップ調にしたり、コメディー風なコントを入れたりと、子供から大人まで楽しめる構成に仕上がっています。
台湾語で上演されますが、派手な衣装とイリュージョンのような仕掛けで言葉がわからなくても十分に楽しめますよ。
圧巻は、まるでサーカスのようなアクロバティックな演出。空から大きなくす玉が現れたかと思うと、中から煙とともに龍が出てきたり、台湾屈指の一輪車スタントによるパフォーマンスなど、野外劇とは思えない華麗なショーになっています。
台湾オペラは午前と午後の1日に2回行われ、入園者は自由に観ることができます。上演時間と演目は、ホームページのほか園内に貼られているポスターやプログラム表でチェックしましょう。
写真:泉 グルン
地図を見る敷地内には運河に面した風光明媚な遊歩道や、清朝末期の文人の邸宅を移築した「黄挙人宅」、伝統的な焼き物の登り窯である「目仔窯」などもあります。美しい運河を眺めながら、こうしたスポットをまわっていると最高のリフレッシュになりますよ。
お腹が減ったら「伝統小吃坊」へ。1階は台湾の代表的なローカルフードが食べられるフードコート、2階は宜蘭地方の郷土料理を出すレストランが入っています。
宜蘭の郷土料理は海と山の新鮮な食材を使った、比較的薄味の料理が多く、日本人の口にとてもよく合います。肉や魚料理には特産の三星ネギがよく使われますが、香ばしくて柔らかな食感のこのネギは生産量が限られていて県外ではあまり口にできません。ぜひこの機会に食べてみてください。
国立伝統芸術センターは台北から日帰り圏にあります。アクセス方法は、台北から鉄道で羅東駅へ。あるいは、高速バスで台北から羅東駅まで行くこともできます。バスの方が本数が多く、渋滞がなければ所要時間は台北から約1時間と、鉄道よりも速く着くことができますよ。
羅東駅からは、國光客運バスで南方澳行き(清水経由)に乗り、大衆廟傳藝中心で下車、バス停から歩いて約10分です。路線バスは1〜2時間に1本の割合なので、できれば前もって時刻を調べた方がいいでしょう。
羅東駅からタクシーを使っていく場合は約15分で到着します。
見学の所要時間は、ざっと観てまわるだけなら1〜2時間で足りますが、台湾オペラを鑑賞したり、ゆっくりと風景や食事を楽しむなら半日ほどみておいた方がいいでしょう。
また、無料の音声日本語ガイドを借りることもできますので、入り口付近で尋ねてください。
ここでの見学を終えたら、夕方からは有名な羅東夜市に行くのもオススメです。新鮮な素材を使ったおいしいローカルフードが満載で、物価も台北より安いですよ。
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(2024/12/3更新)
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