京都にあるちょっと変わった看板たちは厳しい景観条例の産物

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歴史的な建造物を今に伝える京都は世界に誇る観光都市。その町並みは日本で一番厳しい景観条例によって守られていることをご存知でしょうか?町に溢れる看板にもその条例は適用されており、全国チェーン店舗の看板でも他府県で見るものとは少し違ったりします。京都でしか見られない看板たちを探訪しましょう。

厳しい景観条例に守られた京都の町並み

厳しい景観条例に守られた京都の町並み

提供元:写真AC

https://www.photo-ac.com/

日本全国から、そして世界からも注目される観光都市京都は1200年の歴史を誇る古都。京都が京都であり続けるため、全国で最も厳しいといわれる景観条例によってその町並みが保たれています。原色系の派手な色使いは見当たらないシックな雰囲気の漂う町並みは、訪れた観光客が知らず知らずのうちに「古都の風情」として感じているのではないでしょうか。

とくに京都の景観条例を知るのにいちばんわかりやすい例は看板です。京都では全国チェーンの看板も普段見るものとは異なった、京都仕様のものばかりなのです。

厳しい景観条例に守られた京都の町並み

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その代表的な存在として知られているのが「茶色いマクドナルド」。マクドナルドは通常赤ベースに黄色のMマークの看板ですが、京都では茶色ベース。彩度の高い色は規制対象となっていて、使える面積が決められているためこのような姿に。

しかしこの「茶色いマクド」の看板、近年は新世代型看板の登場により徐々に姿を消しつつあります。見るなら今のうちかも!?

撮影地:マクドナルド 丸太町常盤店
住所:京都市右京区太秦京ノ道町8

厳しい景観条例に守られた京都の町並み

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牛丼全国チェーンの「すき家」もマクドナルドと同じパターン。もともとが赤色ベースの看板のため、ベースカラーが茶色になっています。しかし同じ京都市内のすき家でも多種多様なパターンの看板があり、全てがこのタイプの看板というわけではありません。

これは他のチェーン店でもいえることで、これは京都市が規制区域を細かく分けていることにも起因しているようです。そのおかげで同じチェーン店だとしても店舗によっては細かく違った部分があったりして統一感はまるでありません。

撮影地:すき家 京都太秦店
住所:京都市右京区常盤東ノ町6-3

何か違和感が・・・!全国チェーンの看板たちもどこか違う

何か違和感が・・・!全国チェーンの看板たちもどこか違う

写真:bow

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ファストファッションの全国チェーン「ユニクロ」も赤色ベースのため、濃い茶色ベースになっている店舗も。これ以外にももともとの看板の色が反転した、白地に赤色文字というパターンなど、数パターンが存在してます。

撮影地:ユニクロ 一乗寺店
住所:京都市左京区一乗寺築田町43

何か違和感が・・・!全国チェーンの看板たちもどこか違う

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紳士服の全国チェーン「洋服の青山」のこの店舗は、白地ベースに青文字という通常の看板を反転させたようなカラーリング手法。この反転看板以外にも壁に文字だけが貼り付いたパターンなども存在しています。

前述のとおり彩度の高い規制対象色を使う場合は表示面に使える面積割合が決められているため、こういった「色の反転」をしている看板が目立ちます。総じて京都の看板が「白い」というイメージを抱くのはこのせいです。

撮影地:洋服の青山 白川北大路店
住所:京都市左京区一乗寺木ノ本町55

何か違和感が・・・!全国チェーンの看板たちもどこか違う

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そして店舗ばかりでなく、コインパーキングの看板も規制対象。黄色いイメージカラーでお馴染み、コインパーキング全国チェーンの「タイムズ」の看板ですらこの通り真っ白。いつもと違う色だと何か物凄く違和感をもってしまいますね。

撮影地:タイムズ 白川北大路
住所:京都市左京区一乗寺木ノ本町34

厳しい条例とそれを逆手に取るパターンも

厳しい条例とそれを逆手に取るパターンも

写真:bow

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携帯電話大手の「au」も、イメージカラーのオレンジはどこへやら。白地ベースにオレンジ色でauと書かれた看板になってしまっています。おもしろいのは店内にある看板です。良く見ると店内の看板は通常のオレンジ色ベースに白色文字で書かれています。

そうなのです、あくまでも規制対象となるのは「屋外広告物」。だから店内の看板に関しては通常どおりのモノが使われています。この解釈は条例の抜け穴としても捉えられており、店舗前面にガラス一枚を隔てて通常通りの看板を設置する店舗があり問題になったりしています。

撮影地:auショップ 常盤東
住所:京都市右京区右京区常盤一ノ井町1

厳しい条例とそれを逆手に取るパターンも

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そして京都ではパチンコ店も厳しい条例のおかげでパチンコ店に見えないと評判。平成19年に条例が大幅改正を受け、市内全域で点滅式照明や可動式照明が禁止になったため、パチンコ店らしいギラギラしたネオンサインなどが全く使えなくなってしまったのです。

そんな条例を逆手にとってシックなイメージを打ち出すパチンコ店もあり、これはこれで逆にイメージアップにもつながっているのかも。ただ、他府県から来た人にはパッと見てもこれがパチンコ店だとはわからないでしょうね。

撮影地:オメガ北白川
住所:京都市左京区一乗寺宮ノ東町55

コンビニもよく見るとちょっと違う!

コンビニもよく見るとちょっと違う!

写真:bow

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普段いちばんよく目にするであろうコンビニの看板も京都仕様。「ファミリーマート」の看板も一見同じように見えるのですが、緑色の帯が細いデザインとなっています。これまた店舗によって看板がまちまちですので見比べてみてください。

撮影地:ファミリーマート 嵯峨嵐山駅北口店 
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺若宮町31

コンビニもよく見るとちょっと違う!

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コンビニ最大手のセブン‐イレブンも京都仕様。オレンジ・緑・赤の帯がいつもよりずいぶん細いことに気付くのでは?これまた色の帯の太さは店舗によりまちまちで一定ではありません。

撮影地:セブン‐イレブン 京都双ヶ丘店
住所:京都府京都市右京区常盤森町11

コンビニもよく見るとちょっと違う!

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ローソンもこの通り青色の帯がかなり細めに。ローソンはコンビニチェーンの中でもかなり多いパターンの京都バージョン看板を有しています。またローソンといえば八坂神社前のローソンはガラス窓には格子をあしらうなどし、「京風ローソン」として全国的に注目された存在。平成20年には京都市の「優良屋外広告物賞」最優秀作品に選ばれたそのローソンなのですが、実は2018年1月で閉店してしまいました。

撮影地:ローソン 太秦開日町店
住所:京都市右京区太秦開日町10-1

お、お悔やみ申し上げます・・・?

お、お悔やみ申し上げます・・・?

写真:bow

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コーポレートカラーに原色系を使う企業は京都ではかなり苦労しているのではと思えます。ガソリンスタンドの全国チェーン「出光興産」は赤色のイメージでお馴染み。しかしデザイン的に色の反転などではごまかせないのか、ご覧のとおりのモノトーン。思わず目を疑ってしまうようなカラーリングなのです。出光の看板もまた、いくつもパターンが存在してます。

撮影地:出光興産 吉田商事 セルフ洛西SS
住所:京都市西京区樫原秤谷町27

お、お悔やみ申し上げます・・・?

写真:bow

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世界遺産の寺社がある周辺は規制が最も厳しい地区。このセブン‐イレブンは世界遺産・御室仁和寺から歩いてすぐの店舗ですが、色の帯が細くなるだけでなくついにその色を失ってしまったような姿に・・・。ロゴマークもモノトーンになっています。

撮影地:セブン‐イレブン 京都福王子店
住所:京都市右京区宇多野馬場町9-1

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中古本販売の「BOOKOFF」も御覧の通り、まるで喪に服しているかのような状態に。それでもBOOKOFFとわかるのでちゃんと看板として機能していることがわかりますね。

撮影地:BOOKOFF 京都太秦店
住所:京都市右京区右京区常盤一ノ井町5-1

実は歴史ある京都の屋外広告物に関する条例

京都市では屋外広告物を都市の景観をかたちづくる重要な要素として位置づけ、なんと昭和31年から条例を制定して屋外広告物等の規制と誘導を進めてきました。その条例は平成19年に大幅改正を受け、より厳しい現在の形になりました。しかし条例に合わせた看板への改修費用や撤去費用は事業者負担となっているため、まだ全ての看板が条例にのっとった形になっていない実情も。

そういった多くの努力もあって、景観・町並みが保たれているということを理解した上で京都を訪ねてください。そうすれば今までよりもより深く京都を楽しめるかもしれません。そして京都を訪れたなら、京都でしか見られない看板もチェックしてみてはどうでしょうか?

掲載内容は執筆時点のものです。

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