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地図を見る京都市上京区、閑静な住宅街の中に小さな神社があります。その名は「櫟谷七野神社(いちいだにななのじんじゃ)」という、京都でもマイナーな神社の一つなのですが、復縁・縁戻しにご利益のある神様を祀っているという珍しい神社として実は有名。
そのご利益の由来は平安時代にまで遡ります。天皇だというのに浮気をして出て行ったというとんでもないTOUGH BOYは第59代宇多天皇。その皇后はこの神社に、天皇の愛を取り戻したいと祈ったところ、社前の白い砂を三笠山の形に積み、祈願せよと夢のお告げが!その通りに砂山を作り祈った所、天皇の愛情が戻ったとされています。
つまり、「浮気されて立ち去った相手とヨリを戻す」というピンポイントなご利益のある神社。このご利益にすがりたいという参拝者が全国から集まる神社でもあったのです。
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地図を見る櫟谷七野神社は、奈良三笠山から春日大神を奉祀したのが起源とされています。その春日大神の神使である鹿の像も境内に。なぜかガレージのような屋根が付いているのは少し気になりますが。
その春日大神御鎮座の場所が山城国葛野郡櫟谷(いちいだに)とされ、さらに七野は、船岡山麓一帯にあった原野の総称で、紫野・禁野・柏野・北野・平野・蓮台野・内野を指していて、これら七野の総社として祀られたのがこの「櫟谷七野神社」といわれています。
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地図を見る「櫟谷七野神社」の地は平安時代から鎌倉時代にかけて賀茂社に奉仕する未婚の皇女から選ばれた「斎王」が身を清めて住まわれた斎院のあった場所とされています。
葵祭の主役でもある「斎王代」とは、現在途絶えてしまった斎王の代わりの役割。葵祭以外にも下鴨神社、上賀茂神社の行事に、1年間奉仕するそうです。ちなみに「斎王代」は未婚の皇女ではなく、京都にゆかりのあるご令嬢が毎年選ばれています。
「櫟谷七野神社」はそんな斎王ゆかりの神社として、葵祭に向けて斎王代が一番初めに神事をする場所なのです。(2016年よりは神事は中止予定)
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地図を見る愛ゆえに人は苦しまねばならぬ!!愛ゆえに人は悲しまねばならぬ!!失意の中、故事にならい愛の復活を願う人によって社前に積み上げられた白砂の山。これを聖帝十字り・・・もとい、「高砂山」と呼ぶそう。
この高砂山祈願には復縁祈願・浮気封じ・恋愛成就のご利益が。本来は本殿前に積まれていた「高砂山」ですが、現在は本殿前に備え付けられた棚に白砂を積み、祈願しましょう。そして用紙に祈願の内容を詳しく記入し、初穂料と一緒に賽銭箱に納めます。そして宮司により、貴方の願いがご祈祷されるのです。あとは愛する人が戻るのを待つのみ・・・?
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地図を見るそして、「櫟谷七野神社」は復縁にご利益がある神社なのですが、実は縁切りにも霊験あらたか。なんと縁切り用のお守りも用意されているのです!
何故か!?縁を戻したい浮気相手との縁を切る為に使うというわけです。その使用方法とは、お守りの中に入っている白砂を浮気相手の家の前や敷地内に密かにまく、というもの。いやいや、なかなか怖いです。
さらにこのお守りは今のパートナーと縁を切るためにも使うことができるそう。願をかけた白砂を相手のポケットや寝具まわり、枕の中や車のシートの隙間など、とにかく身近なところに1粒を潜ませるということ・・・。どこからともなく見覚えのない白砂が出てきた方、ひょっとしたらそれは・・・イヤァアアアアア!
愛や情は哀しみしか生まぬ・・・な なのになぜ・・哀しみを背負おうとする・・!なぜ苦しみを背負おうとする!!
そう、わかっていても誰もが愛を求めて生きているのです。失った愛に悩む方にとってはまさに世紀末救世主、「櫟谷七野神社」を訪れてみてはいかがでしょうか。
公共交通機関であれば市バス「天神公園前」から徒歩約10分、「大徳寺前」もしくは「今出川大宮」から徒歩約15分。 少しみつけにくい場所にあるので若干迷うかもしれません、道を聞きながら地道に探してみてくださいね。
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(2023/12/2更新)
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