心癒される旧木沢小学校と天空の里を訪れる長野・遠山郷の旅

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心癒される旧木沢小学校と天空の里を訪れる長野・遠山郷の旅

心癒される旧木沢小学校と天空の里を訪れる長野・遠山郷の旅

更新日:2015/10/26 18:28

常盤 兼成のプロフィール写真 常盤 兼成 学習塾経営・講師、フリーライター、旅行プランナー

長野県の飯田市南部「遠山郷」と呼ばれる地域は、南アルプスと伊那山地に挟まれた自然豊かなエリア。美しい山並みと清流だけでも十分に心が癒されるのですが、今回はノスタルジックな気分に浸ることまちがいなしの風景と、山間部で暮らす人々のたくましさが感じられる集落を訪問し、さらに温泉でゆったりと過ごすのんびりとした休日を過ごす旅のご紹介です。

「国盗り綱引き」で有名な兵越峠から「遠山郷」へ

「国盗り綱引き」で有名な兵越峠から「遠山郷」へ

写真:常盤 兼成

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「遠山郷」は長野県飯田市にありますが、隣は静岡県の浜松市。今回は静岡県側から峠を越えて「遠山郷」に入るルートをご紹介します。この峠は「兵越峠」と呼ばれており、長野県と静岡県の県境となっています。毎年10月の最終日曜日に「国盗り綱引き」というイベントが行われている場所としても有名です。

この綱引きで勝利を収めると県境を1メートルだけ相手側に広げることができます。もちろん行政上の県境が移動するわけではありませんが、長野県も静岡県もこの綱引きへの力の入れ方は相当のようです。信州軍・遠州軍に分かれて毎年戦っており、平成26年の戦いまでで信州軍が2メートル分勝利しているそうですよ。

標高1165メートルの「兵越峠」を越えると「遠山郷」へ下り急こう配の道が続いていきます。

ノスタルジックな木造校舎「旧木沢小学校」を訪問

ノスタルジックな木造校舎「旧木沢小学校」を訪問

写真:常盤 兼成

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「遠山郷」の木沢地区にある「旧木沢小学校」。昭和7年に造られた木造校舎がなつかしい気分にさせてくれますが、310名の全校生徒がいた昭和20年をピークに生徒が減少し、平成3年にはわずか26名に。その年に休校となり、のちに残念ながら正式に廃校となってしまいました。

現在は、研修施設やコンサート会場として臨時に利用されているほか、校舎内を開放しており自由に見学ができるようにしています。職員室や各教室には、学校ゆかりの品々の展示や南アルプスの写真などが飾られています。休日には地元の方や、この小学校出身の方が校舎に詰めていることもあるので、当時の様子などをうかがうこともできますよ。

CM撮影に使われた教室がそのままの形で保存されています

CM撮影に使われた教室がそのままの形で保存されています

写真:常盤 兼成

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「旧木沢小学校」の校舎に入ると、木造校舎の木の香りが漂います。歩くたびにきしむ床、天井から吊るされた裸電球、理科室の人体模型、目にするもの、耳にするものすべてから懐かしさがこみあげてくる方もおられるのではないでしょうか。

ある教室はCMの撮影に使われ、現在も撮影に使われたままの状態で保存しています。先生が転任してしまう設定で撮影されたので、黒板には「松下先生ありがとう」という大きな文字が。架空の設定なのになぜかせつなくなる風景です。

「日本のチロル」「天空の里」などさまざまな紹介をされる「下栗の里」へ!

「日本のチロル」「天空の里」などさまざまな紹介をされる「下栗の里」へ!

写真:常盤 兼成

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「旧木沢小学校」で郷愁に浸ったあとは、車で40分ほどの位置にある「下栗の里」を訪れてみましょう。下栗集落は、南アルプスの西麓の標高800メートルから1000メートルに位置しており、最大斜度38度の傾斜面に作られています。日本の原風景が残る集落として「日本のチロル」と紹介されたり、最近は「天空の里」などと紹介されることもしばしば。下栗地区の住民が整備した遊歩道を20分ほど歩くと、写真にあるような風景が見られる「天空の里ビューポイント」に行くことができます。

斜面にへばりつくように立つ家屋や耕地、つづら折りの道路を上る車、畑作業をする住民などが一望でき、この地に暮らす人々のたくましさが伝わります。ビューポイントの展望台は40人ほどが見学できるスペースがあり、この美しい風景をゆったりと眺めることができます。

旅の最後に「道の駅遠山郷」隣接の「かぐらの湯」で心と体を癒します♪

旅の最後に「道の駅遠山郷」隣接の「かぐらの湯」で心と体を癒します♪

写真:常盤 兼成

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下栗の里の風景を眺めた後は、食事や温泉が楽しめる「道の駅遠山郷」へ移動します。国道152号線沿いにあるこちらの道の駅は、地元の野菜を使った料理を提供するレストランがあり、名物の「遠山ジンギス」やヤマメ料理などが味わえます。

温泉施設「かぐらの湯」の入口には、国指定の重要無形民俗文化財に指定されているお祭り「霜月祭」のモニュメントがあります。毎年12月に行われる祭りで、湯を煮えたぎらせて神々に捧げ、祭のクライマックスで登場する天狗が素手で湯をはねかけるそうです。ふりかけられた禊の湯によって一年の邪悪を払いのけるお祭りとのこと。モニュメントの釜の中には、温泉のお湯が満たされており飲泉もできるようになっていましたよ。

泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉。口に含んでみると塩味がはっきりとするお湯です。大浴場のほか、打たせ湯、露天風呂、野趣たっぷりの岩風呂があり、日帰り施設にしてはかなり立派な温泉施設です。

おわりに

「遠山郷」では「下栗の里」のみを訪問する方が多いですが、昭和時代をよみがえらせてくれる「旧木沢小学校」は一見の価値ありです。若い方であればレトロな木造校舎に新鮮さを感じるかもしれません。今回は静岡県側から兵越峠を通って遠山郷へ入りましたが、アクセスは中央自動車道から分岐する三遠南信自動車道の天竜峡インターからがスムーズです。周辺には南アルプスの眺望がすばらしい「しらびそ峠」、中央構造線の露頭、遠山川埋没林などの見どころも多く、地域全体が南アルプスジオパークに認定されています。宿泊施設は多くないため、天竜峡温泉か飯田市内を拠点に周遊されるのがベストです。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/11 訪問

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