現在の「川越まつり」と言えば、国指定重要無形民俗文化財になっている山車行事が有名です。元々は、氷川神社の神様が乗る神輿が川越の町を巡った1651年の「神幸祭」が起源。
写真:藤谷 愛
地図を見るお渡りはその後山車行列に発展。派手さのなかった初期の行列も江戸後期になると天下祭り(東京の神田祭、山王祭)の影響を受け、現在に見られる絢爛豪華な山車に変貌を遂げます。
写真:藤谷 愛
地図を見る起源となった天下祭りが神輿だけとなった今、毎年13〜20台近くもの豪華な山車が巡行するのは首都圏でも川越のみ。まさに江戸絵巻を思わせる必見行事なのです。
【神幸祭:10月19日(土)】
13:00 川越氷川神社出御
↓
14:00 市役所前
↓
14:30頃 川越氷川神社還御
写真:藤谷 愛
地図を見る川越には全部で29台の山車があり、2019年はそのうちの18台が参加予定。それぞれの山車は車輪の付いた台座に舞台が付いており、ここでお囃子が行われます。またお囃子台の後方にはエレベーター構造で山車の頂点に人形が立つ仕掛け。人形の多くは日本書紀の神々や歴史上の人物が取り上げられ、それに関連する幕の刺繍や彫り物の精密さには感嘆するばかりです。
写真:藤谷 愛
地図を見る各町山車が市役所前で横並びになる「山車揃い」は必見行事の一つで迫力満点!
写真:藤谷 愛
地図を見る多くの山車がお囃子を鳴り響かせながら巡行する姿も勇壮です。また、この場所では鳶職人による気遣りも披露されるのでお見逃しなく。
【市役所前の山車揃い:10月20日(日)】
14:00〜14:50頃
写真:藤谷 愛
地図を見る蔵造りの町並みと山車のコントラストを楽しみたい方は明るいうちからの見学をお勧めします。
写真:藤谷 愛
地図を見る蔵造りの建物が並ぶ一番街は多くの山車が行き交う巡行路で、山車と山車が出会った時には「曳っかわせ」(=挨拶)が行われます。
写真:藤谷 愛
地図を見る一番街には蔵造りの建物だけでなく、大正浪漫な建物も並んでいます。特に埼玉りそな銀行川越支店の建物は1918年築の国の登録有形文化財。時代は違えども、山車と大正浪漫もマッチするのです!
写真:藤谷 愛
地図を見る山車行列の前方から続く人の流れにはそれぞれ名前が付いているのですが、列の中には写真のように男装をしている女性たちがいます。これは「手古舞(てこまい)」という人たち。昔は女性が祭りに参加することができなかったので、男装をして参加したことが始まりです。「天手古舞」という言葉は、山車行列の前列で舞った彼女たちが語源とも言われています。
写真:藤谷 愛
地図を見るまた、祭りを彩るお囃子は山車の上だけではなく、通りの各所に組まれた櫓台でも行われています。子供の演者も多く、驚くことに笛や太鼓を習うときには楽譜が無いということ。口頭で受け継がれていく伝統を観ることができるのも、このお祭りの楽しみの一つです。
写真:藤谷 愛
地図を見る中には獅子舞がいる櫓台も。頭に噛みつかれ泣きだす子供多数ですがこれも古くからの厄除け。子供だけでなく大人もどんどん噛まれにいきましょう。
「曳っかわせ」は前述したように、各山車が町の交差点などで行き交う時に行う「挨拶」が起源。明治時代以降は山車とお囃子を競い合うようになりましたが、実際に勝ち負けがあるわけではありません。
動画:藤谷 愛
地図を見る特に宵の「曳っかわせ」では、曳き手の持つ提灯が天に向けて掲げられ、お囃子と人々の歓声が交じり合い、この祭り一番のクライマックスと言える場面です。
写真:藤谷 愛
地図を見る前の動画やこちらの写真は2017年の雨が降った際の曳っかわせ。雨が降ると山車の頂上の人形は下げられますが、曳き手の熱は全く下がりません。ぜひ曳っかわせの楽しさを近くで感じてみてください。
【宵の曳っかわせ:10月19(土)、20日(日)】
19日 19:00〜21:00頃
20日 18:30〜21:00頃
場所:札の辻、仲町、連雀町、西武鉄道・本川越駅前など、各交差点
お祭りの見どころは両日とも午後から始まりますが、観光名所も多い川越。気合を入れて午前から出かけましょう。記事下「関連MEMO」には観光やグルメ、お土産情報もありますので併せてご利用ください。
2019年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
藤谷 愛
初めまして!ビンテージ食器、古い建物、美味しいものが大好きな多業種運営者です。事業の一つ「ケレシュ雑貨部 」で扱うビンテージ雑貨の買い付けで訪れる国の美味しいものや観光スポットについて書いています。ま…
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