写真:Lady Masala
地図を見る興味深いことに、「シャーロック・ホームズ」シリーズが描かれた当時、ベーカー・ストリートには85番地までしかなく、221番地は架空の住所であったとのこと。
その221b番地(実際の住所では239番地)の入り口には、スコットランドヤードから派遣されたというヴィクトリア朝の巡査が立っているではありませんか!
博物館やミュージアムショップのスタッフは、それぞれにホームズたちの時代を象徴する衣装を身につけています。ハウスメイド姿の女性ににっこりと微笑みかけられると、まるでヴィクトリア朝にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ることでしょう。彼らは、記念撮影にも気軽に応じてくれます。
写真:Lady Masala
地図を見るホームズとワトソンが共有していたという書斎をのぞいてみましょう。
ホームズの机があり、趣味の化学実験の道具が所狭しと並べられています。また、彼が演奏したという名器ストラディヴァリ製のヴァイオリンも見えます。
ワトソンの机には、往診用のカバンや医学書などもあり、室内はお世辞にも片付いているとはいえません。しかし、その乱雑さが、かえって心地よく感じられるから不思議なものです。
書斎にある一つ一つの物にも注目してみましょう。ボトル、古書、美しいテーブルセットなど、アンティーク好きならうっとりするような本物のヴィクトリアン。その時代の人々の生活を知る上でも、貴重な展示です。
また、この書斎では、ホームズのディアストーカーハット(鹿撃ち帽)、虫眼鏡やパイプを自由に手にとって記念撮影をすることができます。ホームズになった気分でハイポーズ。
写真:Lady Masala
地図を見るホームズたちの寝室には、彼らが手がけた事件に関する資料や、ホームズが使っていたとされるパイプや帽子など、身の回りの品々が展示されています。
また、館内にはホームズやワトソンをはじめ、主要な登場人物の蝋人形がディスプレーされており、どれも今にも動き出しそうです。「まだらの紐」、「ボヘミアの醜聞」、「赤毛連盟」など、有名な事件の場面が再現されているので、博物館を訪れる前には、原作を今一度読み直して、ストーリーを再確認されることをお勧めいたします。
「最後の事件」でホームズと対決した世紀の極悪人、モリアーティ教授の人形のそばに行って、彼の目をじっと見つめてください。その鋭い眼光と、人を見下したような表情は、憎らしいまでに、彼の人となりを物語っています。
写真:Lady Masala
地図を見る第二級重要文化財に指定されているというホームズたちの住処は、1815年に建てられました。1860年から1934年までは、実際に下宿屋として使われていたこともあったのだとか。
また、この建物には、著名人がかつて住んだ家や歴史的な出来事があった場所に設置されるブルー・プラークが掲げられています。
一瞬、なるほどと納得してしまいそうですが、シャーロック・ホームズは実存の人物ではありません。そんな彼に与えられたブルー・プラーク。ホームズが、いかにイギリス人に愛されているのかがわかります。
シャーロキアンはもちろんのこと、「シャーロック・ホームズ」シリーズを一度でも読んだことがある人なら、この博物館を訪れることで、彼らの手がけた事件や、ヴィクトリア朝の空気を肌で感じることができるはずです。
趣味のよいアンティーク家具やテーブルセット、パイプやフロックコートなど、当時を偲ばせる美しい展示品を眺めていると、ホームズの愛読者ではなくとも、彼らが生きた時代のノスタルジーを感じることでしょう。
さぁ、名探偵に会いに「シャーロック・ホームズ博物館」を訪れてみませんか。
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この記事を書いたナビゲーター
Lady Masala
旅とマーケット、蚤の市めぐりが大好きな庶民派ロンドナーです。ロンドンを中心にイギリス、ヨーロッパの見どころを歴史や文化とともに紹介いたします。また、趣味で集めているアンティーク・ヴィンテージ食器の魅力…
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