「赤ずきんちゃん」モデルの町アルスフェルト!ドイツ木組み街道のクリスマスを満喫

「赤ずきんちゃん」モデルの町アルスフェルト!ドイツ木組み街道のクリスマスを満喫

更新日:2015/10/29 17:15

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
ドイツに数ある街道の中で、ロマンティック街道や古城街道は有名ですが、アルスフェルトの町は、「木組みの家街道」の一つに挙げられます。

木組みの家が建ち並ぶ路地は、全て中心地のマルクト広場に通じ、広場に面する木組み造りの市庁舎は、「赤ずきんちゃん」の家のモデルとなりました。クリスマス前になると、豪勢な木組みで囲まれた広場には、マーケットの屋台だけでなく上演される劇をお目当てに、人々が集まってきます。

可愛らしい市庁舎は、町のランドマーク!

可愛らしい市庁舎は、町のランドマーク!

写真:Hiroko Oji

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ドイツ商業・金融の中心地フランクフルトから北東へ約80キロメートルの所にあるのが、今回ご紹介するアルスフェルトの町。ドイツの北部から南部まで縦断している、「木組みの家街道」のほぼ中央に位置しており、絵本の中のような素晴らしい木組みが見られる町です。

町の中心地マルクト広場に面して建つのは、見事な木組み建築ばかり。その中でも一際目立つのが、グリム童話 「赤ずきんちゃん」 の家のモデルとなったと言われる建物の市庁舎です。2、3階の部分が出窓風になっていて、面白い形です。何より印象に残るのが、出窓の上に続く部分が2本の尖塔となっていること。まるで、魔女のとんがり帽子が二つ並んでいるかのように見えます。市庁舎の地上階はアーケードとなっています。

マルクト広場のクリスマスマーケット

マルクト広場のクリスマスマーケット

写真:Hiroko Oji

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マルクト広場を取り囲む建物群はどれも立派な大きな木組みや煉瓦造りのものばかり。

木組みの市庁舎そばに建つのは、煉瓦造りの建物ヴァインハウスで、ワイン倉庫兼居酒屋として建設されたものです。その角には現在も犯罪者のさらし台が置かれています。ヴァインハウスに、この町で最古の木組み(1350年建造)が増築されています。その他にもカフェとして利用されている「結婚式の家」など、ずらりと並ぶ木組み群ですが、クリスマス時期ともなれば、人々の目はクリスマスマーケットの屋台に集中します。

屋台には、冷え切った身体をホカホカにしてくれる食べ物や飲み物、ロマンティックなクリスマスムードたっぷりの装飾品などが並べられ、通り抜けるのも大変なほど混みあいます。

クリスマスならではのスイーツ満載!

クリスマスならではのスイーツ満載!

写真:Hiroko Oji

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クリスマスならではの温かい飲み物グリューワイン(シナモンやオレンジなどのスパイスや砂糖が入っているホットワイン)が大人気のこの時期、スイーツも賑やかに登場しています。

ハート型やツリー型をしたチョコレートやクッキーはもとより、ドイツのクリスマスケーキとも言える「シュトーレン」(レーズンやレモンピール、ナッツ、香辛料などが入ったしっとりとしたケーキに、白い粉砂糖をかけたもの)、定番のクリスマス菓子「レープクーヘン」(香辛料や蜂蜜、柑橘類の皮やナッツを使ったクッキー)など。見ているだけでも気持ちがホッコリする光景が広がっています。

マルクト広場のステージで「赤ずきんちゃん」上演

マルクト広場のステージで「赤ずきんちゃん」上演

写真:Hiroko Oji

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マルクト広場の仮設ステージでは、小規模な演奏会や劇場が催されます。出演する楽団の人、魔女に扮装している人、「赤ずきんちゃん」劇に登場する人たちが、衣装のまま、屋台で盛り上がる観光客達に紛れ、溶け込んでいます。出番待ちの間に屋台で楽しみつつ、観光客の要請で記念撮影にも応じてくれ、とても和やかな場になっています。

いくつかの楽団の演奏が終わり、陽が落ちて暗くなる少し前、グリム童話でよく知られる「赤ずきんちゃん」が上演されます。ドイツ語での上演になりますので、わからない人には残念なのですが、それでも、見ているだけでも雰囲気が伝わってきて、楽しい雰囲気を周りの人と一緒に味わうことができます。

ひっそりと佇む「赤ずきんちゃん」の像

ひっそりと佇む「赤ずきんちゃん」の像

写真:Hiroko Oji

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赤ずきんちゃん縁のアルスフェルトでは、ヴァルプルギス教会裏の広場にひっそり佇んでいるのが、この赤ずきんちゃんの像。絵本でよく目にする、赤い三角の頭巾を被りあごの下に結び目があるのとはちょっと違っています。赤いカップをさかさまにしたような帽子を頭の上にちょこんと乗せているように見えます。

クリスマスマーケットの開かれているマルクト広場の盛大な賑やかさに比べ、こちらは目もくれず通り過ぎる人が多いのがクリスマス時期です。しかし、ここも見所の一つと言えるでしょう。

いかがでしたか?

日本ではあまり聞かない名前のアルスフェルト、木組み建築が素晴らしく、見応えたっぷりの町並みです。見所・名所・旧跡などではなくて、ごく普通にこの町で暮らしている人々の住まいそのものが、素敵な木組みなのです。心を込めて丁寧に手入れされ、保存されています。鉄道駅から歩いても10分もかかりませんので、気軽に尋ねてみて下さいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/12/14 訪問

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