写真:乾口 達司
地図を見る足王神社(あしおうじんじゃ)は岡山県赤磐市の高台に鎮座しています。写真は足王神社の拝殿を撮影したもの。拝殿の向こう側に本殿が位置しています。祭神は足名椎命(あしなづちのみこと)・手名椎命(てなづちのみこと)・大国主命(おおくにぬいのみこと)。足名椎命と手名椎命は出雲国・簸川の川上に暮らしていた夫婦で、後に須佐之男命(すさのおのみこと)の妻となる櫛名田比売命(くしなだひめのみこと)の両親に当たります。手足を撫でるように娘たちを大切に育てたといわれていることから、手足の病に霊験あらたかな神様とされています。
創建は江戸時代の終わり頃。岡山藩・和田村の住人であった梶浦勘助が自宅に足名椎命・手名椎命をまつったのがはじまりです。その後、幾度かの遷宮の末、現在の地にまつられることとなりました。以来、足の神様として崇敬を集め、4月29日と9月29日の大祭の折には、近郷近在はもちろん遠方からも御利益を求める人で境内はごった返します。
写真:乾口 達司
地図を見る足に御利益があるとされる足王神社。それだけに境内入口・鳥居の両脇に立つ狛犬も、本物とは別に、ご覧のとおり、足をかたどった石像が置かれています。まさしく狛犬ならぬ「足犬」!この足犬を撫でた後、自分の足の悪い部分に触れると、御利益があるとのこと。しかし、現代アートを思わせるこの造形、美術館にあると違和感はありませんが、神社の境内に置かれると、シュールに感じられませんか?
写真:乾口 達司
地図を見る足犬と本殿とのあいだに建つのが、鎌殿。その名のとおり、大量の鎌が奉納されています。しかし、なぜ、鎌なのか?そんな疑問を持つ方もいらっしゃるはず。その真相は、草木を自由自在に断ち切る鎌の効用に「病の根を切る」という意味を掛け合わせたことにより、いつしか足の病に悩む人々が鎌を次々と奉納するようになったという次第。大量の鎌に混じって義足や松葉杖も奉納されており、足王神社がいかに多くの人から崇敬されているかが、おわかりいただけるでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る以上の点を踏まえてあらためて拝殿にお参りしてみましょう。写真は拝殿の内部に安置された足犬と鎌。こちらの足犬は先ほど紹介した足犬の先代、平成5年に現在の足犬が作られるまで、境内に置かれていたものです。ちなみにこちらは瓦製。現在の足犬が石製に変わったことで、参拝者に触られても破損の恐れがなくったというわけですね。
写真:乾口 達司
地図を見る写真は境内に立つ百度石。この石をめぐってかつてはお百度まいりもおこなわれたのでしょう。お百度石をめぐってひたすら歩き、自分自身あるいは身内のものの快癒を願った参拝者の真摯な姿がまぶたに浮かんで来ませんか?
足王神社がいかに霊験あらたかな神様であるか、おわかりいただけたでしょうか。車だと山陽自動車道・山陽インターより10分程度のところにあり、アクセスも快適。特に足に不安をお持ちの方は参拝し、御利益を得てみてはいかがでしょうか。
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(2023/12/4更新)
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