写真:M Maririn
地図を見る大山は別名「阿夫利山(あふりやま)」「雨降山(あめふりやま)」と呼ばれ、雨乞いの山とされてきました。また、大山に登れば一人前と認められるという伝承から立身出世の山とも言われ、その他「海洋の守り神」「大漁の神」の霊山としても信じられています。
源頼朝が平家との戦いに向け必勝祈願に大山を訪れて太刀を奉納したり、春日局が乳母を務めていた徳川家光が世継ぎになるように祈願したという記録も残っています。
江戸時代には「大山講」と呼ばれる団体を作って大山に登る事が流行し、その様子を描いた「大山詣り」という落語も生まれたほどです。
昔の人が汗をかきかき登った山道を、今はケーブルカーで登ることができます。全長0.8q標高差278mの急勾配を所要時間約6分で中腹の阿夫利神社下社まで運んでくれます。
写真:M Maririn
地図を見る2015年に開業50周年を迎えた大山ケーブルカーは、10月1日に新型車両が運行を開始しました。ブリリアントグリーンの新しい車両の特徴は、大型ガラスを使い眺めが抜群に良い事!大きな窓から見える大山の自然が目の前に迫ってきます。
この車両、麓の大山ケーブル駅までは道路が狭く陸路で運べないため、なんとヘリコプターで吊り下げて空輸された「空を飛んだケーブルカー」なのです。その輸送の様子は大山ケーブル駅にてビデオ映像で見る事が出来ますよ。
写真:M Maririn
地図を見るケーブルカーの途中駅「大山寺」駅から歩くこと数分、木立のなかに「大山寺」があります。大山寺は755年、奈良の東大寺を開いた良弁僧正によって開山された真言宗のお寺です。
こちらは通称「大山のお不動さん」と言われ、関東三大不動の一つ。こちらの「鉄造(くろがね)不動明王」は国の重要文化財に指定され、毎月8の付く日に御開帳されています。
境内の一角では「かわらけ投げ」に挑戦できます。「かわらけ」は《厄除け》と書かれた直径6センチの天日干しの土器。このかわらけを投げるだけでも厄除けになるそうですが、崖下の福輪に向かって投げ見事輪をくぐると幸運が訪れるそうです。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
写真:M Maririn
地図を見るケーブルカーの終点阿夫利神社駅に隣接して「大山阿夫利神社下社」があります。大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)は今から二千二百年ほど前、崇神天皇の頃の創建と伝えられ、関東総鎮護の霊山として崇敬されてきました。
「大山祗大神(おおやまつみのおおかみ)」「高おかみ神(たかおかみのかみ)」「大雷神(おおいかずちのかみ)」が祀られています。大山祗大神は富士山・浅間大社の主祭神である木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の父君に当たり、その事から大山と富士山の両方にお参りする「両詣り」も盛んでした。
日本の象徴である富士山のお父さんの山だなんて、それだけで大きな力を持っていると思いませんか!
写真:M Maririn
地図を見るお参りが済んだら社殿の下に行くことを忘れずに!社殿の地下には御神水が湧き出ていて、いただくことが出来ます。
容器を持ってこなかった人用にペットボトルも販売されているので、ぜひ大山名水をいただいてください。
11月を迎える頃大山は紅葉が見ごろとなります。大山寺・大山阿夫利神社下社の周りでは紅葉がライトアップされ、ケーブルカーの夜行運転も行われるので、実施期間を伊勢原観光ナビのホームページ等でご確認ください。
今年「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン改訂第4版(フランス語)」に、大山が一つ星・大山阿夫利神社からの眺望が二つ星として紹介されました。幾つものストーリーを持つ大山に出かけてみてはいかがでしょうか。
大山阿夫利神社下社まではケーブルカーで行けますが、石段や舗装されていないところもあるので歩きやすい靴や服装でいかれることをお勧めします。また、下社より上の阿夫利神社本社や山道に行かれるときは、しっかりとした登山の準備をして時間に余裕をもってお出かけください。
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(2024/4/17更新)
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