写真:咲田 みつる
地図を見る草津温泉の周辺観光としてあまりにも有名な草津白根山「湯釜」は、エメラルドグリーンの火口湖が最大の特徴ですが、現在火口周辺警報(H26〜原稿執筆時点)により立ち入り禁止となっています。多くのハイカーが肩を落とす中、すぐそばの「本白根山」は現在もハイキング可能で、浅間山をはじめとした天空の山なみ&ダイナミックな火口を同時に見られる名所です!
本白根山の登山に関しては、本格派のハイカーなら草津温泉や万座温泉から歩いて登ることもできますが、一般の旅行者におすすめは「草津国際スキー場」のゴンドラとリフトを駆使して手軽に訪れること。
ゴンドラは2.4KMを約13分間でつなぐ空中散歩。つづら折りになった志賀草津高原ルート(国道292号線)を飛び越え、標高2016Mの山頂駅まで優雅に到達します。また例年10月には紅葉絵巻が楽しめます!かつては8分ほどの乗車時間でしたが、乗客にゆっくりと景色を堪能してもらうためにあえて13分という時間をかけてゆっくりと昇って行くのが醍醐味です!!(記事末尾の関連MEMOにドローンによる施設&本白根山の空撮映像のリンクあり)
白根火山ロープウェイ山麓駅:草津温泉中心部より車で約15分。路線バスもあり。
写真:咲田 みつる
地図を見る本白根山の遊歩道は、1周2時間弱の周遊コースとして整備されています。
コースのハイライトである展望台まではゆっくり歩いて片道約45分。この展望所だけを楽しみ、もと来た道を引き返すなら、これといった難所は無く、ファミリーにもおすすめです。さらに夏期なら、登り区間途中で「コマクサリフト」を利用(万座方面や白根山の白い山肌・横手山などを一望できる・9/5〜10/10の期間は土日祝日のみ)でき、登りの時間を短縮できます。
基本的には写真の様な木道で、足元もしっかりしていますが、トレッキングシューズが推奨されます。持参が難しい場合は、せめて靴紐がしっかりしめられるタイプの運動靴で臨みましょう。また、本白根山は深い森ではありませんが、見通しの効かない箇所もあるため、クマ鈴も持参した方が良いでしょう。
写真:咲田 みつる
地図を見るコマクサリフトを利用しない場合も、30分も歩けば一気に展望が開け、写真の火口に到達します。草津白根山には複数の火口湖がありますが、なんとここはカラ!まるでコロッセオを上から見るような光景で、「から釜」と呼ばれています。さあ、ここからが今回ご紹介するハイキングのハイライト。展望所は写真左奥に既に見えてきています。
一見、荒涼とした場所ですが、夏にはこの一帯にコマクサ(高山植物の女王)が咲き乱れ、その美しい姿を一目見ようと多くのハイカーが訪れる人気スポットでもあります。赤茶けた礫地にピンク色の可憐な花が咲くことで、まさに「地獄に仏」のような光景が広がるのです。また、付近では天然記念物であるニホンカモシカに出会うことも珍しくありません。
火口付近はすり鉢のように斜めになっており、その周りをぐるりと回り込む形で歩道が配されています。足元にも大きな石がゴロゴロする中、右手に礫地の斜面、左手に火口を見ながら進むことになり、かなりスリリングです!
から釜を大きく回り込むと、写真中央部あたりで分岐が現れます。
右:万座方面へ針路をとりつつ「歩道最高点」に到達・コマクサの群生が特に素晴らしい
左:今回おすすめする展望所に至る・展望所の先にも道があり、1周して山頂駅へ戻る
写真:咲田 みつる
地図を見る実は本白根山の山頂(2171M)の山容はあまり見栄えがしません。そして歩道自体も山頂には通じていない為、少し離れた場所からピークを望む・・・という形になります。
そのためコースのハイライトは、歩道最高点(2150M)、もしくは写真の展望所(2145M)となっています。歩道最高点はコマクサの時期には是非とも訪れたい場所ですが、分岐からやや距離があるため、一般の旅行者の方には、展望所の方をおすすめします。
展望所につづく木製階段は、まさに空に続くよう!写真では延々と階段が続くように見えますが、この急坂は実際は100Mほどしかありません。ここまで来たら、絶景ポイントまであと少し!澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込みながら登頂を楽しみましょう!
写真:咲田 みつる
地図を見る階段を登り切れば、2145Mからの眺望が目に飛び込んできます!写真は展望所から南側を撮影したもので、キャベツ畑で有名な群馬県嬬恋村方面。右側には浅間山。天候に恵まれれば、富士山も望めます。この展望所は広くはないものの、ちょっと腰かけられるような岩場があり、山ランチやカフェタイムなどの休憩を楽しむのに最適です!
写真からもお分かりいただけるかと思いますが、草津温泉と比べてもかなり涼しい場所ですので、ハイキングの服装(長袖・長ズボンなど)で訪れるようにしましょう。
一般の旅行者には、この展望台から、もと来た道を引き返すことをおすすめしますが、物足りない方は是非このまま進んでハイキングコースを1周してみましょう。この先には静かな水面をたたえた「鏡池」、そして草津方面を望む絶景ポイントも待っています。
晴れれば絶景に出会える本白根山。しかし山の天気は変わりやすく、山麓は晴れていても、山頂では雲で視界が限定されることもしばしば。そんな不安がある時は、ロープウェイに乗る前に、草津国際スキー場HPのライブカメラを確認しておけば、山頂駅の天気を知ることができます。
また、万が一山頂のお天気に恵まれなくても、ファミリーで体を動かしたい場合は、草津国際スキー場の天狗山プレイゾーン(グリーンシーズン)をおすすめします!スカイトランポリン(5メートルほど飛び上がることができる)やグラススキーなど、大人から子供まで楽しめるメニューが多彩で、草津温泉の中心部からも車で5分ほどであるため、周辺観光としてはうってつけなのです。避暑地ならではの開放的な空間で、思う存分アクティビティを楽しんでください。
*ロープウェイ山麓駅と天狗山プレイゾーンは車で10分ほどの距離
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
咲田 みつる
松山市出身。10代〜20代は父の転勤や自身の進学・就職で引っ越しをたくさん経験しました。得意分野は「関東甲信越の花と絶景」&「ハイキングコースの紹介」。【花と絶景】花の見頃に対しての執着心が強く、友人…
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