写真:Lady Masala
地図を見る美しい門は、二つの法曹院、インナー・テンプルとミドル・テンプル、そしてテンプル教会へと通じます。法曹院とは、法廷弁護士の養成・認定に関する独占的な権限を持つ機関。イングランドとウェールズのすべての法廷弁護士と裁判官は、四つの法曹院のいずれかに所属することが法律によって義務づけられているのだとか。
敷地内に漂う厳粛でアカデミックな雰囲気にも頷けます。庭園、図書館、グレートホールなども併設されているというザ・テンプル。いくつかの建物は、高級マンションとして分譲されているとのこと。
よく手入れされた庭園には季節の花々が咲き誇ります。そこにある木々は、夏には木陰をつくり、秋には美しい紅葉を見せてくれます。ベンチにゆったりと腰をかけて本を読んだり、通り過ぎる人々を眺めたりしながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
写真:Lady Masala
地図を見るザ・テンプルの歴史は、テンプル騎士団が活躍した中世までさかのぼることができます。テンプル騎士団とは、エルサレムへの巡礼に向かう人々を守るために、構成員である修道士たちが武器を持って戦った騎士修道会のこと。彼らが開拓し、宿泊施設や教会を築いた場所がザ・テンプルなのです。
テンプル騎士団が解散された後、その教会を借りて運営されていたという法律学校が、二つの法曹院、インナー・テンプルとミドル・テンプルへと発展したといわれています。
現在に残る中世都市。そのような歴史ある場所を訪れて、自由に散策することができるなんて、とても贅沢なことだと思いませんか?
写真:Lady Masala
地図を見るザ・テンプルの敷地内にある Temple Church(テンプル教会)は、ダン・ブラウンの一大ベストセラーで、映画にもなった「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台としても知られています。
祭壇のまわりを飾る美しいステンドグラスと、扉の真上にあるバラ窓は必見ですが、この教会内でひときわ目を引くのは、横たわる中世騎士の肖像墓。「ダ・ヴィンチ・コード」では、「等身大の彫像が、仰向けの安らかな姿勢で床に横たわっている」と表現されています。ほの暗い教会内では、まるで本物の騎士が冷たい床の上に倒れているような、不気味な光景に見えるかもしれませんが、彼らの表情は穏やかです。
さらに注目したいのは、教会の外観。ヨーロッパの教会としてはめずらしい円形教会です。第二次世界大戦で爆撃を受けたために、大部分は破壊されてしまったというこということですが、12世紀に、エルサレムの聖墳墓教会の円形ドームをモデルに設計されたという教会は、修復され今に引き継がれています。
ザ・テンプルはいつでも開放されていますが、テンプル教会に入ることができる曜日や時間は限られています。関連メモにある教会の公式サイト(Visiting Times:Click here でタイムテーブルが開きます)で事前に開館時間等を調べてからお出かけすることをお勧めいたします。
移り変わりの激しいロンドン中心部にありながら、外界とは切り離されたように、ゆったりとした時間が流れる「ザ・テンプル」。忙しい日常をしばし忘れて、テンプル騎士団が築いたという歴史ある場所を歩いてみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/17更新)
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