写真:鮎川 キオラ
地図を見る一杯のコーヒーを口にするまでには、「豆選び」、「焙煎」、「豆を挽く」、「ドリップする」の4つのステップがあります。美味しい一杯の為には、どれも大切な工程ですが、ゆっくり豆を挽くことにこだわったのが那須高原にある「かんなびと」。
こちらのカフェで利用する豆を挽く道具は、石臼です。一人分のコーヒー豆を石臼に少しづつ入れて回すと、回す度に深い味わいのコーヒーアロマが、部屋いっぱいに広がります。香りを楽しむことは、コーヒーがくれるやさしい時間のはじまりです。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る「かんなびと」では、客人自ら石臼で豆を挽くことができます。石臼を使用した経験のある方は少ないと思います。その昔、日本のほとんどの家庭には、石臼があり台所用品として使用されていました。今では、石臼をお持ちの家庭はほどんどないのでは。
挽き方は、とっても簡単です。石臼の上部にあいた穴にコーヒー豆を2〜3粒ほど落とし、時計反対周りに石臼を2回ほど回します。それを繰り返すだけ。ゴーリゴーリと独特の音を立てながら、コーヒー豆が挽かれ、いい香りが放たれます。香り立つコーヒーアロマを楽しみながら、無心に回します。美味しく挽くためのポイントとしては、均等な速度で回すこと!!
そうすることで、粒の大きさが均一になり淹れるときに風味がよくなるんです。極上の一杯を目指して、かける力と速度を均一にすることを意識して、豆を挽くことに集中しましょう。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る石臼のいいところは、加工中に高い温度で食品の成分を壊すことがないため、素材本来の味や風味を最大限に引き出す効果があるそうです。選び抜かれたコーヒー豆の風味をそこなうことなく、極上の一杯を淹れることができるのです。
刃物のミルで挽いたものの断面が鋭角になるのに対し、石臼で挽いたものは、表面が丸くなるため、まろやかな味わいになると言われています。粒の大きさは、早く回せば粗挽き、ゆっくり回せば細挽きになります。
コーヒーは、挽きたてが一番美味しい。自分用の豆が挽けたら、さっそくドリップしていただきます。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る自ら挽いたコーヒー豆の粉を渡すと、そこからはオーナーさんが淹れてくれます。抽出方法は、プレス式となります。ドリップ式ですと、淹れる方の力量で味が変わってしまうため、せっかく客人自ら挽いたコーヒーの味わいをそのまま楽しむ為に、誰がいれても同じ風味で提供できるプレス式をあえて採用しているそうです。
たっぷり3杯分ほど用意してくれますので、まずはブラック、2杯目はミルクを入れて、3杯目はミルクとお砂糖を入れてと楽しんでみてはいかがでしょうか。大きな窓辺には、春夏には緑、秋には紅葉、冬には雪景色と那須高原の美しい景色が広がります。
そうそう、どなたかと一緒にお出かけの際は、1杯交換してみるのもおもしろいですよ。同じ豆から挽いたのに、その方の力加減で風味が変わることを実感できます。
「かんなびと」で過ごすコーヒータイムは、独特です。頭をからっぽにして精神を統一することができるような不思議な感覚があります。意識を集中して豆を挽き、コーヒーの香りと那須の自然の音を聞きながら静かに過ごせるカフェだからかもしれません。
「かんなびと」がある場所は、ひっそりとした森の中にあります。メインの通りからは裏道に入るため、朝晩の通勤時間に地元の方が利用する以外は、ほどんど車の往来がない静かな場所です。観光客は、わざわざ裏道に入らなければ、たどり着くことができません。那須高原の本当の素晴らしさは、裏道にあります。こんな奥まったとこに。。。。。と思うお店にこそ、こだわりの素敵な空間があるんです。「かんなびと」もそんなお店のひとつです。素敵な場所で静かにお茶したい時は、お出かけください。
【かんなびとメモ】
※冬期(1〜3月中旬)は、定休日以外もお休みの場合があります。確認してからお出かけください。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2023/12/10更新)
- 広告 -