香川県・善通寺「東院」樹齢1200年の楠がある空海が建立した寺院

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香川県・善通寺「東院」樹齢1200年の楠がある空海が建立した寺院

香川県・善通寺「東院」樹齢1200年の楠がある空海が建立した寺院

更新日:2017/11/30 12:44

KISHI Satoruのプロフィール写真 KISHI Satoru 岬の狩人、伝記研究者、旅するパンクス

弘法大師・三大霊跡と総称され、古くから信仰の篤い場所があります。和歌山の高野山、京都の東寺、そして、香川にある「善通寺」。何故、三大霊跡に連ねるのかと言うと、五岳山「善通寺」は弘法大師・空海の生誕の地のため。
“東院”と“西院”の二院に分かれている香川県善通寺市の「善通寺」。今回は弘法大師・空海が建立した元々の「善通寺」である“東院”に焦点を絞って御紹介致します。

五岳山「善通寺」の正門・南大門

五岳山「善通寺」の正門・南大門

写真:KISHI Satoru

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高松自動車道・善通寺インターチェンジから車で約10分、JR善通寺駅から徒歩で約15分の場所にあるのが、「善通寺」です。四国八十八ヶ所霊場の75番札所、そして、弘法大師・空海(774年〜835年)の生誕地。

遣唐使として渡った唐で真言密教を修めて日本へ帰国した空海が、807年(大同2年)に師である恵果和尚の長安・青龍寺を模して建立したのが「善通寺」、現在の“東院”です。

山号の“五岳山(ごがくさん)”は、西側に聳える香色山(こうしきざん)、筆ノ山(ふでのやま)、我拝師山(がはいしさん)、中山(なかやま)、火上山(ひあげやま)の五岳に由来しています。またその山々が屏風のように連なる事から、かつては“屏風浦(びょうぶがうら)”とも呼ばれました。

こちらが「善通寺」の正門となる南大門。1558年(永禄元年)に兵火により焼失、1908年頃(明治後期)に再建されました。間口は7.6メートルの荘厳な門となっています。

本郷+赤門=東大?善通寺市では、本郷+赤門=東院です

本郷+赤門=東大?善通寺市では、本郷+赤門=東院です

写真:KISHI Satoru

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“本郷、赤門”というと、本郷通りに面した東京都文京区本郷にある東京大学の赤門を思い浮かべる方も多いかと思いますが、香川県善通寺市の「善通寺」にも“赤門”が。
しかも、本郷通りの先にあるのです。

JR善通寺駅から北側、「善通寺」へと伸びる県道24号線は、本郷通りの名称があります。その先には、「善通寺」の“東院”にある東門。その朱色から“赤門”と呼ばれています。

“東院”と“西院”の二つに分かれている「善通寺」。“東院”が元々の「善通寺」で“西院”は空海の出自である佐伯家の邸宅があった場所です。佐伯直田公(さえき あたいのたぎみ)、玉寄御前(たまよりごぜん)の間に生まれた男児は、真魚(まお)と名付けられました。真魚とは、弘法大師・空海の幼名です。

国の重要文化財「善通寺」の本堂・金堂

国の重要文化財「善通寺」の本堂・金堂

写真:KISHI Satoru

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“東院”の中央部にあるのが「善通寺」の本堂である金堂。創建時の金堂は、南大門と同じく、1558年(永禄元年)に兵火によって焼失、現在の建物は、1688年〜1704年(元禄年間)に再建されたものになります。また国の重要文化財でもあります。

本尊・薬師如来坐像は、高さ・3メートルにも及ぶ大きさで、仏師・運長により1700年(元禄13年)に造像されました。創建時の薬師如来像は空海によるものでしたが、兵火により破損。その破損部分は集められ、現在の尊像に納められていると伝わります。

因みに江戸時代の中期に活躍した運長は、高野山の大門にある金剛力士像・吽形像(うんぎょうぞう)を造立した人物としても知られています。

「善通寺」のシンボル・五重塔

「善通寺」のシンボル・五重塔

写真:KISHI Satoru

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境内の外からも、その見事な姿を覗かせる高さ45メートルの五重塔。総欅(けやき)造りで、善通寺のシンボルとして、人々に親しまれています。創建から何度も倒壊・焼失していますが、その度に再建されてきました。

現在の五重塔は4代目で、仁孝天皇(にんこうてんのう、1800年〜1846年)の御綸旨(ごりんじ)によって再建に取り掛かったもの。途中、明治維新のために中断しましたが、1902年(明治35年)に完成となりました。

近くで詳細に観るのも良いですし、少し離れて周りの景観と共に眺めるのもオススメです。金堂と同様に、こちらの五重塔も国の重要文化財に指定されています。

五社明神と樹齢1200年以上の楠

五社明神と樹齢1200年以上の楠

写真:KISHI Satoru

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雲気(くもけ)大明神、大歳(おおとし)大明神、大麻(おおあさ)大明神、広浜(ひろはま)大明神、蕪津(かぶらつ)大明神を二つの社殿にて合祀(ごうし)しているのが“五社明神”。この五社は元の善通寺領の氏神で、寺領の安穏を祈るため祀られています。

こちらの五社明神と先述の南大門の横には、2本の大きな木。いずれも樹齢1200年以上とも伝わる楠(くすのき)です。弘法大師・空海の著作『御遺告(ごゆいごう)』にも、豫樟(よしょう)という語句で記されています。

空海の幼少時、そして「善通寺」の創建当時を偲ばせる大木であり、現在では香川県の天然記念物にも指定されています。

香川県善通寺市「善通寺」“東院”のまとめ

弘法大師・空海の父である佐伯直田公の法名・善通(よしみち)に由来し、その寺号となった「善通寺(ぜんつうじ)」。
“東院”は空海が創建した「善通寺」の伽藍(がらん)があったので“伽藍”、“西院”は生家があったので“誕生院”とも呼ばれています。

和歌山・高野山、京都・東寺と共に弘法大師・三大霊跡の一つ、また四国八十八ヶ所の第75番札所として多くの参拝者が訪れる場所。その他、“東院”では、佐伯祖廟や法然上人逆修塔などもあるので、時間を掛けてお参りをしてみて下さい。

以上、香川県善通寺市にある元々の「善通寺」の寺域“東院”に焦点を絞っての御紹介でした。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/04 訪問

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