香川・総本山「善通寺」は弘法大師・空海の三大霊跡の一つ!

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香川・総本山「善通寺」は弘法大師・空海の三大霊跡の一つ!

香川・総本山「善通寺」は弘法大師・空海の三大霊跡の一つ!

更新日:2017/11/30 19:01

KISHI Satoruのプロフィール写真 KISHI Satoru 岬の狩人、伝記研究者、旅するパンクス

弘法大師・空海の生まれた地、香川県善通寺市には四国八十八ヶ所霊場の第75番札所「善通寺」があります。遣唐使として唐に渡り真言密教を修めた空海が、日本に帰国してから自ら創建した寺院です。
和歌山の高野山、京都の東寺と共に、三大霊跡の一つとして古くから篤い信仰を集める香川県善通寺市にある総本山「善通寺」を、弘法大師・空海の両親や血縁関係にも触れながら御紹介致します。

「善通寺」の“東院”中央にある「金堂」

「善通寺」の“東院”中央にある「金堂」

写真:KISHI Satoru

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遣唐使として唐で真言密教を修めてきた弘法大師・空海(くうかい、774年〜835年)は、807年(大同2年)に自らが生まれ育った讃岐の西端の地、現在の香川県善通寺市に寺院の建立を開始します。813年(弘仁4年)に、金堂、大塔、講堂などを始めとする15の堂塔から成る「善通寺(ぜんつうじ)」が完成。

「善通寺」は空海の父・佐伯直田公(さえき あたいのたぎみ)の諱(いみな)である“善通(よしみち)”に由来すると伝わっています。“東院”と“西院”の二つの院を配した現在の「善通寺」。

空海の創建した元々の「善通寺」は“東院”の場所にあたります。正門の南大門を抜けると、その先には本堂の金堂が見えます。創建当時の建物は兵火により焼失し、現在の南大門、金堂、五重塔などは後に再建されたものになります。

弘法大師・空海の両親を祀った「佐伯祖廟」

弘法大師・空海の両親を祀った「佐伯祖廟」

写真:KISHI Satoru

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弘法大師・空海の母は、阿刀家の出である玉寄御前(たまよりごぜん)。また叔父は桓武天皇の皇子、伊予親王の家庭教師として、中央の都で活躍していた学者・阿刀大足(あとのおおたり)で、空海に学問を指導した人物です。

「善通寺」の“東院”には空海の父・佐伯直田公と母・玉寄御前を祀った、佐伯祖廟があります。別系譜ではありますが、同じ佐伯氏として佐伯今毛人(さえきのいまえみし)も、空海の幼少期に間接的に影響を与えたと言われています。

佐伯今毛人は奈良・東大寺の造営長官を務め、最終的には遣唐使にも選ばれた人物。実際には病のために唐に渡りませんでしたが、その時の遣唐船は讃岐、現在の香川の沖を通過していったと伝わっています。
幼名・佐伯真魚(さえきのまお)、後の弘法大師・空海の道のりが浮かび上がってきそうな歴史の交錯を感じます。

“東院”から“西院”へ・中門

“東院”から“西院”へ・中門

写真:KISHI Satoru

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鎌倉時代に佐伯家の邸宅跡に“誕生院”、現在の“西院”が建立されましたが、江戸時代まで、「善通寺」とは別々の寺院でした。明治時代になり、「善通寺」として一つの寺院になり、現在では真言宗善通寺派の総本山となっています。

元々の「善通寺」のあった現在の“東院”は、寺院の建物を意味する“伽藍(がらん)”とも呼ばれています。“東院”から“西院”へ向かう間には、中門が建立されています。

国の登録有形文化財でもある中門は、江戸時代の後期に建てられたもの。緩い曲線を描く梁(はり)の一種・虹梁(こうりょう)には、雲龍や鶴が彫られています。細かい部分まで、チェックしてみると面白いですよ。

弘法大師・空海の肖像、秘仏・瞬目大師

弘法大師・空海の肖像、秘仏・瞬目大師

写真:KISHI Satoru

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弘法大師・空海の自画像、御影(みえ)を安置しているのが御影堂。母・玉寄御前の御館であり、こちらで空海が誕生したと伝わっています。奥殿には空海直筆の肖像、秘仏の“瞬目(めひき)大師”。
第83代・土御門(つちみかど)天皇が拝観した際に、その尊像が瞬きをした事から、“瞬目大師”と名付けられものです。

御影堂の地下には戒壇めぐりが整い、暗闇の中で自分を見つめ直し、空海と結縁(けちえん)できます。また、後方には、空海が生まれた折に使用された産湯の井戸もあり、まさに生誕の地である事を実感。

加えて、国宝や国の重要文化財が数多く収蔵された宝物館もあり、見所満載です。戒壇めぐり、宝物館は共通の内拝券となっているのも嬉しいポイントで、非常にオススメですよ。

1978年(昭和53年)に建立の済世橋と正覚門

1978年(昭和53年)に建立の済世橋と正覚門

写真:KISHI Satoru

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中国の中東部にある河南省。その地に流れる川、洛水を利用し交易によって栄えた町が洛陽です。空海を始めとする遣唐使たちは、唐の都・長安に向かう途上で洛陽を通過。洛水には、史書や詩書にも記された有名な橋、天津橋が架かり、遣唐使たちはその橋を渡って、さらに長安へと歩みを進めたのです。

その天津橋を復元したのが、こちらの済世橋(さいせいばし)。「善通寺」裏の駐車場と“西院”とを結ぶ橋です。その先には、同様に唐風の門、正覚門(しょうがくもん)。「善通寺」にある、南大門、赤門、中門、仁王門と比較しながら、通ってみるとそれぞれの趣きが異なり面白いですよ。

済世橋は、日本海を越え、中国の沿岸から長安を目指して、長旅を続ける遣唐使の気分を味わいながら、また彼らに思いを馳せながら渡ってみましょう。

香川県善通寺市・総本山「善通寺」のまとめ

済世橋の直ぐ近く、「善通寺」裏の駐車場には、中国・西安の青龍寺にある「空海記念碑」を再現した石碑、お土産品等が販売されている物産会館もあるので、要チェックです。

弘法大師・空海の周辺の人物に焦点を当てて、「善通寺」を御紹介しましたが、他にも法然や親鸞にゆかりのある御堂、御塔などもあるので、そちらも併せてお参りしてみて下さい。

以上、和歌山・高野山、京都・東寺と並んで、弘法大師・空海の三大霊跡の一つでもある香川県善通寺市の総本山「善通寺」の御紹介でした。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/04 訪問

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