スタート地点の標高は1800m。初日は標高2720mのキャンプまで3時間かけて歩いていきます。ここは小さな幅の登山道であり、アフリカ最高峰の山ということを感じさせません。
キリマンジャロは赤道直下。標高がさほど高くないうちはジャングルに囲まれます。高い木々に覆われ、光は入りません。木々からは垂れ下がるツタ。樹木にはコケが生え、花はあまり見られません。
2日目は標高3720mのキャンプまで登ります。
赤道直下に位置するキリマンジャロは、麓は熱帯雨林に覆われていても、頂上は氷河も見られる山です。登頂の間にその移り変わりが見られるのが、楽しみの一つ。
初日はジャングルだった景色が、この日は視野が開けて草原となります。この地域固有の植物も多く、豊富な種類の花が見られます。
3日目は標高4720mのキャンプまで登ります。標高4000mを超えると水もなくなり、草木も生えなくなってきます。目に入るのは全て、岩と砂ばかりの砂漠のような場所。
夕方までにはキャンプに到着します。そこから深夜までの間にしっかり休息しておかなければなりません。なぜかというと、上からの御来光を見るために次の出発は深夜24時になるからです。
深夜にキャンプを発った後は、頂上ではなく標高5685mの日の出が見やすいポイントを目指します。夜明けまでに高低差965mを登っていきます。この辺りになると角度も急で、真っ直ぐ登ることは出来ません。そのためジグザグに進んでいきます。酸素も地上の半分程度。かなり気温も低く、水も凍ります。登るには過酷な条件。
しかし、いよいよ拝むことができたキリマンジャロの上からのご来光は、たどり着くまでの辛さもあって非常に感動的。涙がこみ上げる人も多いです。写真は雲海の中から現れた太陽。晴れていると、眼下には広大なサバンナが広がります。
ご来光を見た後、最後に標高5895mの頂上を目指します。キリマンジャロの頂上付近はクレーターになっていて、進んでいくのはその淵の岩場。210mの高低差を、1時間半〜2時間程度かけて進んで行きます。
息を凝らしながらたどりついた場所には、頂上を表す標識が立っています。赤道直下に関わらず、周りには巨大な氷河。晴れていると、サバンナの大パノラマが眼下に広がります。
写真は頂上付近で見られる氷河です。
最後に、キリマンジャロ登山に必要な情報をまとめます。
◆シーズン
赤道直下なので、一年を通していつでも登ることができます。
ベストシーズンは、気候の安定している1〜2月か、乾季の7〜9月です。
◆日程
マラング・ルートを登った場合、日数は最短で4泊5日。宿泊施設は山小屋。高山病予防のため、途中で高度順応日をつけることもできます。
◆登山料金
キリマンジャロ入山には、ライセンスを持ったガイドの同行が義務になります。なので、旅行代理店を通さなければなりません。現地のツアー会社に申し込むと、一般的な値段は総額1200〜1500米ドル程度。日本の会社が催行しているツアーに申し込むこともできます。なお、登山用品は全てレンタルでき、全く何も持っていなくても大丈夫です。
◆登頂率
情報源によって数字が変わりますが、初心者が登る場合は30〜50%という情報が多いです。登頂率をあげるためには、何といっても高山病にならないこと。
いくつか予防策を書きます。
・水を大量に飲む。1日3L目標。
・食事を多く摂る。ツアーでたくさんのご飯が出されます。
・登るペースはゆっくり。低い標高の段階から、思っている以上にペースを落としてください。序盤に飛ばした人ほど、失敗率が上がります。最初は1時間あたり標高300m、後半でも標高200m以上あげないようにしましょう。
・途中で高度順応の日を設ける。
・途中のキャンプサイトでも、ずっと休憩するのではなく、近くを散歩したりして高度に慣らす。
いかがでしたでしょうか。
登頂成功のコツは高山病にならないことですが、これはかなり個人差が大きいです。全く何もなく登頂成功する人もいれば、標高3700m地点で下山を余儀なくされる方もいらっしゃいます。そして、若く体力のある人のみが成功するという訳では必ずしもありません。
日本では絶対味わうことができない体験です。感動的で、忘れられない思い出になるでしょう。
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(2025/2/13更新)
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