大阪・池田「小林一三記念館」阪急グループ創業者の素顔とは?

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大阪・池田「小林一三記念館」阪急グループ創業者の素顔とは?

大阪・池田「小林一三記念館」阪急グループ創業者の素顔とは?

更新日:2015/11/19 17:01

KISHI Satoruのプロフィール写真 KISHI Satoru 岬の狩人、伝記研究者、旅するパンクス

阪急電鉄、宝塚歌劇団、阪急百貨店、東宝といったように鉄道を基軸とした事業を築き上げ、新しい生活スタイルや上質な娯楽を提供し続けた人物、阪急グループの創業者・小林一三。事業だけではなく、逸翁という雅号を持ち、茶道を始めとする芸術にも造詣が深く、美術品の収集も行っていた小林一三。その生涯を辿ることの出来るのが、御紹介する大阪府池田市にある「小林一三記念館」です。ビジネスマン、芸術愛好家など必見です。

「小林一三記念館」の成り立ち

「小林一三記念館」の成り立ち

写真:KISHI Satoru

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大阪府池田市にある「小林一三記念館」は、元々「逸翁(いつおう)美術館」として1957年(昭和32年)から小林一三(こばやし いちぞう、1873年〜1957年)が収集した美術コレクションを公開してきました。
2009年(平成21年)に美術館の新設、移転に伴い、阪急グループの創業者・小林一三の旧邸である洋館「雅俗山荘」を中心に「小林一三記念館」として2010年(平成22年)新たに開館しました。

正門の「長屋門」は池田市から北方にある大阪府豊能郡能勢町にあった庄屋から移築したもので「雅俗山荘」、茶室「即庵」・「費隠」、「塀」と共に国登録有形文化財に登録されています。

「シアタールーム」と「白梅館」

「シアタールーム」と「白梅館」

写真:KISHI Satoru

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「長屋門」から入ると、美しく整った庭の草木が眼前に現れます。中央には“小林一三が歩んだ道”と“小林一三が描いた宝塚歌劇”の二作品が上映される「シアタールーム」があり、そのまま右手側に進むと小林一三の関連した事業の資料や写真などが展示された「白梅館」となっています。
まずは「シアタールーム」で、小林一三や宝塚歌劇団の概要を振り返ってから、展示室「白梅館」に向かうのがオススメです。

因みに小林一三記念館にある「シアタールーム」は、パナソニックから寄贈された設備となっています。パナソニックの創業者は“経営の神様”の異名を持つ松下幸之助(まつした こうのすけ、1894年〜1989年)。小林一三と松下幸之助は親交があり、「雅俗山荘」の展示室には松下幸之助の手紙も展示されています。

「小林一三」と洋館「雅俗山荘」

「小林一三」と洋館「雅俗山荘」

写真:KISHI Satoru

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小林一三は、1873年(明治6年)1月3日に山梨県に生まれます。“一三”の名前は生まれた日付に因んだものです。慶應義塾を卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行。1907年(明治40年)に同行を退社後、箕面(みのお)有馬電気軌道の創立に参画し、新線を敷設。1918年(大正7年)に阪神急行電鉄と改称し、宝塚新温泉、宝塚唱歌隊(現在の宝塚歌劇団)、阪急百貨店、ローンによる住宅販売など、沿線を中心とした事業を展開。東京でも東京宝塚劇場、東宝映画、第一ホテルなどを設立していきます。

東宝映画の設立と同じ年の1937年(昭和12年)、大阪府池田市・五月山山麓に自邸の洋館「雅俗山荘」が完成します。「雅俗山荘」は、「芸術=雅」と「生活=俗」が一体となる場所であることから名付けられたもの。文学青年だった学生時代、花街に通った銀行員時代、また茶の湯を愛した小林一三の人間を映す鏡のような建物です。

二つの展示室と「雅俗山荘」のフレンチ・レストラン

二つの展示室と「雅俗山荘」のフレンチ・レストラン

写真:KISHI Satoru

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事業関連の展示室「白梅館」とは異なり、「雅俗山荘」の展示室では、山梨の生家、慶應義塾時代といった小林一三の生い立ちが紹介されています。その他にも趣味の茶の湯、美術品の展示や文化人としての側面に焦点を当てた内容も合わせて展示されています。二つの展示室を通して、合理主義者の事業家、また同様に芸を愛する数寄者といった小林一三の二つの側面を充分に感じ取れます。

また特筆すべきは「雅俗山荘」内にフランス料理を振る舞うレストランも完備されているという事。2010年(平成22年)にシェフ・前田修平氏による邸宅レストランが開店。四季の彩を見せる静謐な庭園を眺めながら食事を頂くという贅沢なひと時を過ごせます。

「茶の湯」と三つの「茶室」

「茶の湯」と三つの「茶室」

写真:KISHI Satoru

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「小林一三記念館」には三つの茶室があります。こちらの日本で最初に考案された椅子式の茶室「即庵」の他に、三度の内閣総理大臣を務めた近衛文麿(このえ ふみまろ、1891年〜1945年)が命名した茶室「費隠」、小林一三の命日1月25日に逸翁忌茶会が行われる茶室「人我亭(にんがてい)」です。特に和と洋が調和を保つ「即庵」は、小林一三の豊かな発想が輝いています。

茶の湯については、逸話が残っています。後に裏千家の老分職にも就いたパナソニックの創業者・松下幸之助(茶名:宗晃、そうこう)に茶道を勧めていたのが小林一三だったのです。

大阪府池田市「小林一三記念館」のまとめ

大阪府池田市「小林一三記念館」の周辺には、重要文化財15点、重要美術品20点を含む、美術品、書画約1600点、陶磁器約2500点、その他約1300点を収蔵した「逸翁美術館」や地方文化事業の創生を目的として開館した、宝塚歌劇や阪急電鉄の資料が所蔵された専門図書館「池田文庫」もあります。

鉄道を主軸とした事業家であり、また茶の湯を始め芸事を愛する数寄者でもあった小林一三を深く知ることの出来る「小林一三記念館」。宝塚や鉄道ファン、ビジネスマンから茶の湯や芸術品を愛する人まで楽しめるオススメのスポットです。フランス料理・レストランもあるので休憩、またはランチやディナーも御一緒にどうぞ。
以上、大阪府池田市にある阪急グループの創業者「小林一三記念館」の御紹介でした。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/25 訪問

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