宮様も惹かれた名勝!三島「楽寿園」・富士山の雪解け水が湧き出す公園は見所でいっぱい

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宮様も惹かれた名勝!三島「楽寿園」・富士山の雪解け水が湧き出す公園は見所でいっぱい

宮様も惹かれた名勝!三島「楽寿園」・富士山の雪解け水が湧き出す公園は見所でいっぱい

更新日:2015/11/08 17:08

波奈 美月のプロフィール写真 波奈 美月 旅行ブロガー

楽寿園(らくじゅえん)は静岡県三島駅南口前にある、「水の都」三島を代表する緑豊かな市立公園です。その歴史は明治23年、小松宮彰仁親王が小浜池の美しさに惹かれ、池泉回遊式庭園と別邸を造営したことから始まりました。

園内では富士山の雪解け水が湧き出す景観や、貴重な溶岩地形を見ることができ、元別邸の楽寿館も見学することができます。小規模な遊園地と動物園も併設され、世代を問わず誰もが楽しめる所です。

神秘!清流の源、湧水の池「小浜池」

神秘!清流の源、湧水の池「小浜池」

写真:波奈 美月

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楽寿園は、昭和29年に国の「天然記念物及び名勝」に指定され、小浜池は富士山の雪解け水が湧き出す池として有名です。残念ながら、昭和37年頃から湧水の枯渇が続き、池の底が見えている時が多くなりました。しかし6〜7年に1度、水位150cmの「満水」を迎える時があり、水をたたえた小浜池に浮かぶ楽寿館の姿は素晴らしく、特に人気を集めています。

最近では平成27年9月25日、水位144cmという満水に近い状態まで上昇し、注目を集めました。その前に満水に達したのは平成23年(178cm)です。平成25年は61cm、平成26年は26cmにとどまっていたので、嬉しいことですね。

水位の変動は、富士山の積雪量や雨量と関係するとみられ、冬に下がり、夏から増え始めて秋に最も高くなる傾向があります。過去には人口的に池に水を溜める試みもされましたが、池の底の溶岩が水を吸ってしまい実現することはありませんでした。人間の力など及ばない、まさに神秘の池ですね。

すぐ隣には、豊かな緑の木々に囲まれた「はやの瀬」「中の瀬」「せりの瀬」という流れがある美しい池があります。中の瀬からも自然湧水があり、これら楽寿園内から湧き出した水は、蓮沼川(宮さんの川)と源兵衛川の源となり、三島の街に流れ出していきます。

小浜池の毎日の水位は、下記のMEMO「三島市立公園 楽寿園」のホームページに掲載されてますよ。写真は水位142cmの時です(平成27年10月8日撮影)。

まるで別世界!楽寿園は面白くて貴重な「溶岩スポット」

まるで別世界!楽寿園は面白くて貴重な「溶岩スポット」

写真:波奈 美月

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園内には溶岩がいたる所に露出しています。渇水している小浜池にも溶岩がゴロゴロ。それらは、約1万年前の富士山の噴火で流れ出したもので、楽寿園のある三島駅周辺をはじめ、伊豆半島北部地域を作りだしました。つまり、三島市は溶岩流(三島溶岩流)の上にできた街なんですよ。

楽寿園は市街地にありながら、溶岩地形がよく残されている地質学上貴重な場所なんです。平成24年9月24日、「伊豆半島ジオパーク」のジオサイトとして認定されました。

園内では、溶岩の表面が押し上げられてできた「溶岩塚」や、中に含まれていた火山ガスや取り込んだ水蒸気が冷えてできる「気泡」、表面の流動しわである「縄状溶岩」などを間近に見ることができます。それらの溶岩の上にしっかり根を張り、たくましく育っている約160種の樹木も見どころですよ。

亀裂やすき間の多い溶岩流の中を流れてきた富士山の雪解け水は、三島市内のあちこちに湧き出し、楽寿園の小浜池も形づくりました。三島が「水の都」であるのも、溶岩のお陰なんですね。

貴重!宮家の別荘建築を堪能しよう

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写真:波奈 美月

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小浜池が渇水していても、池泉(ちせん)回遊式庭園や貴重な明治中期の建築物である楽寿館の姿は美しく、一見の価値があります。

ぜひ外から見るだけではなく、楽寿館の中も見学していきましょう。1日6回、時間指定で一般公開されます。見学所要時間は30分ほどで、係のかたが案内をしてくれます。建物内は撮影禁止なので注意しましょう。外の庭園に向かって撮影するのは大丈夫ですよ。

楽寿館は、明治23年に小松宮彰仁(あきひと)親王により別邸として造営され、その後、大韓帝国皇太子李垠(り ぎん)殿下の別邸となり、さらに資産家 緒明(おあき)圭造氏の所有を経て、昭和27年より三島市が管理運営するようになりました。

純日本風高床式数寄屋造りの建物で、小浜池に突き出すように建てられた「楽寿の間」をはじめ、不老の間、柏葉の間、ホール(李垠殿下所有の時の増築)、玄関棟が中庭を囲み、廊下でつながれています。吟味された建築用材が使用され、現在では入手困難なものも少なくありません。

必見!明治日本画の第一人者たちが腕を振るった装飾絵画

必見!明治日本画の第一人者たちが腕を振るった装飾絵画

写真:波奈 美月

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楽寿館の一番の見所は、主室と次の間からなる「楽寿の間」です。この部屋の襖・杉戸・天井には野口幽谷(ゆうこく)や滝和亭(たきかてい)など明治20年代の日本画家の第一人者達による210枚もの装飾絵画が描かれています 。昭和55年には、これらの装飾絵画が静岡県の文化財に指定されました。

主室のふすま絵は「千羽千鳥図(せんばちどりのず)」で、100羽以上の千鳥が飛び立っていく迫力ある姿が生き生きと描かれています。80面もの花の天井絵は白い彩色で力強く大きく描かれ、床の間にある「鵞(がちょう)」の大掛け軸は太く豪快な筆跡で、重々しく威圧感ある部屋の雰囲気を作り出しています。

次の間からは全く違った印象を受けます。80面の天井絵には小浜池のさまざまな植物が優しい調子で描かれ、ふすま絵の「池中鯉魚図(ちちゅうりぎょのず)」を眺めていると、描かれている鯉達と一緒に池の中にいて岸を眺めているような不思議な感覚を覚えます。

たくさんの杉板戸に、鶴や雁などが美しく描かれています。一枚一枚すべて作者を違えることによって、当時の著名な日本画家達が競って腕を振るったと言われています。

「楽寿の間」の廊下からは、小浜池と美しい池泉回遊式庭園を眺めることができます。遠き日に宮様も眺められた景色、あなたもいかがですか?

みんなに魅力的!子供から大人まで楽しめる公園

みんなに魅力的!子供から大人まで楽しめる公園

写真:波奈 美月

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楽寿園の魅力は、世代を問わず楽しめるところです。「のりもの広場」や「どうぶつ広場」などが併設され、子供さんと出掛けるのにも向いてます。散策のついでに寄るのにちょうど良い規模で、何回でも行きたくなってしまいます。

「のりもの広場」では、メリーゴーランドや可愛らしい豆汽車に乗ることができ、「ちびっこ広場」では、自動遊具を楽しめます。いずれも1回100円でなので、気軽に使用できますよ。「どうぶつ広場」には、ポニー・アルパカ・マーラ・リスザル・レッサーパンダなどが飼育され、「どうぶつふれあい広場」ではウサギ・モルモットと触れあえて、カピバラ・フクロモモンガ・ハリネズミなども見ることができます。

郷土資料館前には蒸気機関車C58形322号機が展示され、運転席に座ることもできます。休憩所「お休み処桜」「お休み処紅葉」もありますので、お弁当を食べながらゆっくり時間を過ごすのも良いですね。

イベントチェック!四季を通じて上手に楽しもう

楽寿園では、随時さまざまなイベントが開催され、四季を通じて楽しめるようになっています。なんといっても最大のイベントは 楽寿園開園当初から60年以上続いているという「菊まつり」です。毎年10月30日から11月30日までの約1ヶ月間に渡り開催されます。

冬季(12月上旬〜)には、カピバラの展示スペース内に「カピバラ温泉」がつくられます。あたたかいお湯につかりながら、のんびり過ごすカピバラくんを見てぜひ癒されてくださいね。(※土日祝限定です)

詳細なイベント情報は、下記のMEMO「三島市立公園 楽寿園 」のホームページをご覧ください。トップページからフェイスブックを見ることができるようになっており、楽寿園の最新情報が掲載されていますので、お出掛けの際の参考にしてくださいね。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/08−2015/10/28 訪問

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